GM:では、ターンを最初に戻しましょう!
イオス:言っておいたとおり覚醒はできません。 フィリア:こっちもだ。振りなおしでFP消費しすぎた。 セレナス:セットアップで、<完全なる零>を使用します! <完全なる零> タイミング:セットアップ 対象:単体 射程:視界 消費精神:- 貴方が指定した対象はこのターン、あらゆる特殊能力(天術・海鳴・地脈・魔術など)を封じめられ 発動を不可能にさせる。一シナリオ一回使用。 GM:なるほど!それならこのターン生き残れますね!(笑) 「―――っ?!!なに!こ、この無の呪縛は…?!!」 瞬間、イクフォードを包むように絶斧の輝きが彼へとまとわり付く。 ではこのターン、イクフォードの特殊能力は発動不可となります。ちなみにこっちの行動値は51。 ソニックは何も発動しません。 この後、行動値の結果、セレナス64、イクフォード51、イオス36、フィリア27の順番となった。 GM:おおおー!セレナスが来た―――!!(笑) イオス:アクセラ来た! セレナス:いきます!メジャーで<聖詩(チャント) 第四楽章メギドの焔>! 「黒い天空で並んだ星が告げる、鈍く聳え立つ大木の麓。誓いを刻もう、朽ち果てた地上へと。 方舟は消えていく。鐘の音が伝える、終幕!」 <聖詩(チャント) 第四楽章メギドの焔> タイミング:メジャー 対象:範囲 射程:20m 消費精神:14 命中値:絶対命中 攻撃値:海鳴値+40 この<聖詩(チャント)>を受けた対象へ、このターンの最後に3D10の実ダメージを与える。 ただし、<聖詩(チャント) 第三楽章セフィロート>を使用した次の行動でなければ使用不可能。 フィリア:燃えるぜっ! イオス:かっこええ! セレナス:絶対命中、ダメージは3・9・2でちょうど100点です! ターン終了時に実ダメが…10です(笑) GM:全てを焼き尽くす浄化の炎が天空より飛来し、イクフォードが存在する空間全てを焼き払う! だが――「まだ、これでは斃れはしないぜ」 浄化の炎の中から悠然と現れるイクフォード。 「ま、さすがに多少は効いたがな」 軽口のまま、イクフォードは剣を構える。 「…白炎は使えないな、なら正攻法でいかせてもらうとするか!」 言ってイクフォードの剣はイオスへ向かう!命中は49! イオス:出目は4・2で30の回避失敗。 GM:攻撃は72点! フィリア:素でそれだけ出すか。さすが、最終ボス イオス:<蒼き刻印>を使用!ああっ、まわらない。9・9・5・5・3で56点。16ダメ。 GM:さすがにやりますね。では、イオス君のターンです! イオス:当たるか微妙だが攻撃!8・8で38!よっしゃぁ!フォーチューンゲット! これで全ての準備は整った! GM:おおー!あ、ちなみにこっちは避けました(笑) フィリア:次は私か…。振ることに意味がある!攻撃だ!5・7・6・9でフォーチューン! これで覚醒できるようになったぞ!命中は54! GM:当たりです! フィリア:ダメージは65点だ。 GM:それならばイクフォードは防御のために交差した腕を僅かに切られる程度。 致命傷には及ばない。そして――セレナス君の再行動! フィリア:さぁ、最終楽章! セレナス:どりゃー!<聖詩(チャント) 最終楽章神々の黄昏>! <聖詩(チャント) 最終楽章神々の黄昏> タイミング:メジャー 対象:範囲 射程:20m 消費精神:17 命中値:絶対命中 攻撃値:海鳴値+50 この<聖詩(チャント)>における攻撃判定の際、貴方は 「現在持っているフォーチューンポイントの数」分だけ攻撃判定時にダイスボーナスをして判定を行う。 ただし、<聖詩(チャント) 第四楽章メギドの焔>を使用した次の行動でなければ使用不可能。 セレナス:「静かな夜、冷たい吐息と静かな微笑。地は霜で覆われ、美しい死となりて。 落ちる木の葉は天使の零れ落ちた羽。魂は凍て付き、突然の滅びと共に、世界は泣く。 けれどもそれは、美しい死。美しい静寂と忘却の中に、永遠の休息を…最終、楽章、神々の黄昏」 フィリア:かっこいいぞ! GM:美しい歌詞だ! イオス:うん、ただ勇ましいだけじゃなくて、凄く美しい。 セレナス:ありがとうですー!(笑) 絶対命中、ダメージが―――10・9・5・2・1・2・3・4・6・9・8・2・9で、海鳴166点です!!!(笑) フィリア:SUGEEEEEEEEEE!!! イオス:おおおおお!!! GM:キタ――――(゚∀゚)――――!!!! ではその瞬間、セレナスの固有結界「ラグナロック」が発動。 それは果てしなく広がる美しき神々の楽園。そこへ具現化される神々と無数の天使の軍勢。 それら神々と天使軍一斉による大いなる神の絶対神撃。 セレナス:描写が相変わらずかっこいい(笑) GM(イクフォード):「―――がはッ!!!」 君の放った最終楽章はイクフォードの身体を大きく傷つけられる。 あまりの衝撃とダメージにその場に斃れ、口から血を流し出すイクフォード。だが―― 「まだ――カーテンコールには…はえーぜ」 そう言って口元の血を拭い、ゆっくり立ち上がるイクフォード。 セレナス:「まだ…満足しないんだね、お客さん…!」 フィリア:これで終ってもらっては困る。最後を決めるのはイオスだからな。 GM:では、ターンを最初に戻しましょう!セットアップまたは行動値の宣言をどうぞ! イオス:ここで《覚醒》を使用! フィリア:《覚醒》だ。最後まで盾となる!行動値は54!ソニックドライヴ・再生法! セレナス:セットアップは使わずに、10・7・4・4で54! GM:イクフォードは52!アクセラレーションは発動! イオス:こっちの行動値は―――8・5で56!先手とった! 「いや、これで終わりだ。イクフォード」 セレナス:イオス君来た来たー!(笑) フィリア:長い、長い物語に、ピリオドを! GM(イクフォード):「…みたいだな」 眼前に迫る君を見て、どこか安心するようにイクフォードは君のその言葉に肯定を――する。 セレナス:兄に安らかな休息を! フィリア:そして、新たな物語の始まりを! GM(イクフォード):「ま、楽しかったぜ、色々とよ。―――さ、来な」 その一言を最後にイクフォードは君の最後の一撃をその目に焼き付けるべく構える。 イオス:アビリティフォースで<暁>を使用。命中は10・5・3・1・9で73! GM:無論――当たりです。 イオス:そのとき、イオスの背には、黒の翼、白き炎の翼、蒼き光の翼、3対6枚の翼があった。 《アビリティフォース》で<紅蓮><蒼き刻印>そして<蒼の光(イノセント・アーク)>を使用! MPを全て支払い、効果発動! <蒼の光(イノセント・アーク)> タイミング:ダメージロール 対象:自身 射程:− 消費精神:本文 貴方は消費する精神を宣言すること。 その「消費した精神×3」分の値を攻撃値へと加算する。 また、これにより与えられるダメージは防御不可能の実ダメージとなる。 一シナリオ一回使用。 イオス:攻撃力は10・8・7・6・3・2・2・4で226点!!これは防御不可の実ダメージとなる!! 「―――――」 技の名は、イクフォードだけに聞こえる声で、呟くように言う。 「―――イオス」 「―――イクフォード」 イオスが放った最後の一閃。 それを確かにその目で身体でその存在で受け、イクフォードは静かに自らの弟の名を呟く。 “ぶしゃあああああああああああ!!!!” そして、それに遅れるようにイクフォードの体から大量の血が吹き出す、流れ出す。 「―――――」 声もなく、イクフォードは目の前にいるイオスの腕の中へと倒れこむ。 今、ここに死の刻印より生まれた死の戦いは終結を――迎えた。 ◆グランドフィナーレ 〜悠久の絆〜 イオスの腕の中に斃れるイクフォード。その身体は静かに白き灰へと変わり崩れていっていく。 イオス:「イクフォード、聞こえるか?」 GM(イクフォード):「――わりーな。イオス。…最後まで……迷惑かけっぱなしな…兄貴でよ……」 君の声に応えるようにイクフォードはそう返す。 イオス:「今更この程度、どうってことないさ。それより、一つ頼まれてくれないか」 GM(イクフォード):「…はは、こんな状態のオレに出来ることなら…ま、何でもしてやるぜ」 いつもの軽口、笑顔を浮かべイクフォードはそう言う。 イオス:「レオードに伝えてくれ、「最後まで『父さん』と呼べなくてすまなかった」と…」 GM:「…任せておけ」 君のその言葉にすでに崩れかけている腕を無理やり起こしその手で親指を立てて言う。 「必ず――伝えておいてやるよ」 イオス:「お前の想いも、レオードの想いも、俺が継承する。安心して眠ってくれ」 GM(イクフォード):「…そっか。じゃあ、もう本当にオレの役目も終わりだな。 それじゃあ―――オレが本来いる場所に帰らせてもらうと…するか」 イオス:「そうだな。よく頑張った」 「―――本当ならオレには与えられるはずのなかったもの。それを本当にたくさんもらっちまったよ。 お前にもそこの二人にも、そしてあの黒衣の男にも礼を…言わないとな」 イクフォードはその体が崩れる瞬間まで、笑顔を浮かべイオス、フィリア、セレナス、皆の顔を見る。 「なに、こちらこそ礼を言わねばなるまいよ。幸せに、な」 そんなイクフォードの声に今までになく穏やかな表情を浮かべフィリアは言う。 そして、最後にイクフォードが目の前にいるイオスへと告げる言葉。 それはあの時、最後の瞬間、イオスへ言葉をかけようとしたレオードの姿と同じもの。 あの時、イオスの耳へ入ることのなかった父・レオードの最後の言葉。 それが今、兄・イクフォードの言葉としてイオスへ伝えられる。 「――――イオス、ありがとう」 その一言を最後に。 イオス=ヴァルムオンドの兄、イクフォード=ヴァルムオンドはイオスの腕の中で 白き灰となり、消えた。 そして、同時に消滅するイオスの腕にあった死の刻印。 「ありがとう」 そう、イオスが呟くと同時に、その場に降り始めるは白き雪。 それはまるでイオス達の悲しみを包み込むように“ソラ”から降る雪。 過去に雪が降り積もり、イオスもセレナスもフィリアも、未来へ雪の上を歩いていく。 雪に足跡をつけながら。 そして、物語は終わり。始まる。 ――数日後。 イオスは帰ってきた。彼の大切な彼女のもとへ。 彼女はイオスの姿を見て笑顔をうかべ、そっとその言葉を紡ぐ。 「――おかえりなさい、イオス様」 「ただいま、セクエンツィア」 「うん、ずっとずっと待ってました。イオス様!」 セクエンツィアはイオスに向かい走り、その身体に抱きつく。 大事な人を抱きしめ、イオスはぽつりと呟くように言う。 「セクエンツィア、ありがとう」 そう、イオス=ヴァルムオンドとセクエンツィア。 二人の物語は今、ここから始まる―――。 ◆エピローグ 〜永遠の家族〜 五年前――。 イオスが世界最高峰と言われる銀の学院へと入学をし、ヴァルムオンド邸からいなくなり 半年が経とうとしていた。 そんな冬のある日の事、イクフォードはレオードの部屋にいた。 「――なあ、もしオレ達がこの『呪い』の宿命を背負っていなかったら貴方はどうしました?」 イクフォードはいつもの軽口のまま、目の前の机で仕事をこなしているレオードに対しそう口を開く。 「…またそれか、すでに起こった出来事は変えようが無い。 そうならなかった、などという仮定の話しは何の意味も為さない」 「そう、難しく考えなくでもいいじゃないですか〜。気楽に答えましょうよ♪」 明るい口調のままでイクフォードは自分の胸の内にある考えを言葉にする。 「俺だったら、あいつを連れて毎日街に出てとりあえずナンパかな〜! ほら、あいつって顔いいし、ああいうクールな雰囲気が女性にモテそうだから 俺もそのおこぼれをもらえて何人かゲットできそうな気がするし〜!」 「…相変わらずだな、お前は」 少し呆れた様にレオードはそう口を漏らす。 「じゃあ、貴方は何をしますか?」 「言っただろう、そんな仮定の話しは――」 「…あ〜、分かりましたよ。じゃあ、もういいですよ〜」 レオードの繰り返される返答に飽きたのか、イクフォードはそう言って、レオードの台詞を遮る。 しばしの間、二人のいるこの部屋に静かな時間が流れた。 窓の外には真っ白な美しい雪が降り注ぎ、ヴァルムオンド邸の庭は一面の銀景色となっていた。 「―――草原に…」 「…え?」 「草原に、ソラが好きだといった場所に…私とお前とソラとイオスと、四人で―――。 何をするわけでもなく、ただ空を眺めて、風を感じて、お前たちと他愛の無い話しをして それだけを、したい」 静かにイクフォードはレオードのその言葉を聞き終える。やがて自嘲じみに 「…下らないな。私の戯言だ、忘れろ」 そう呟くレオードであったが。 「――叶いますよ」 イクフォードの口から出たその一言。 レオードは作業していた手を止め、目の前の息子の顔を見る。 「叶いますよ。その想い、その願い。 いつか、きっと―――俺達『家族』で」 しんしんと雪降るその日。 胸の中にある想いを言葉にした父を見てイクフォードはそう言った。 穏やかな沈黙の後、レオードは呟く。それは彼の内にあった痛みに隠された優しき真実の声。 「――ああ、そうだな。いつか、きっと――」 |