<アルレシオ公国>編
◆ミドルシーン6 〜全てを賭す者〜 GM:時はしばし逆戻る――。 ディゼルとアゼル、そしてアリス。君達は王宮内に進入し最深部を目指していた。 途中から処刑場の方から騒ぎがあり、兵たちのほとんどはそこへ向かった。 そのため今、君達の振興を邪魔するものはいなかった。 そして、昨日の激戦地となった大広間、その先の扉を抜け 長い通路の果てに遂に最深部前の扉へとたどり着く。 ディゼル:「これが火事場のなんたらってやつなのかな」独り言。 GM:その荘厳な扉は装飾。そして扉の奥から感じる気配が間違いなく この王宮の最終地点を現していた。 だが、その扉の前に、君達の行く手を阻むように一人の騎士がいた。 「…来ましたね、ディゼル」 白銀の鎧を身に纏う女騎士、聖十騎士団第九騎士フェティ。 だが、以前最後に別れた時の彼女とはまるで雰囲気が違うのを対峙してすぐにディゼルは気づいた。 アゼル:「おや、知り合いですか?」 ディゼル:「…そんなところです」 GM(フェティ):「…ディゼル。この先にはジグード殿がいます。貴方達の目的は彼の命、ですよね」 ディゼル:「まぁ…そうなりますね。 そこをどいてください…って言っても無駄なんでしょうね」 アリスを後ろに対峙する。水は…やはりまた出てくるのだろうか? GM(フェティ):「…ディゼル。昨日、私は言いましたよね」 君が水を気にしたその瞬間、まるでそれに反応するようにフェティの足元から水が溢れ出す。 「大事な人が亡くなったら…どんな手段を取ってもその人を生き返らせたい。それが私の願い」 彼女は静かに剣を抜く。 その彼女の雰囲気は昨日までとはまさに別人。 「ディゼル。貴方の命を奪えば、私の大事の人が還ってくる…」 「だから――私は、貴方を―――殺します」 GM:それは宣告。もはや彼女には何の迷いもなかった。 それに反応するようにすでに彼女の足元の水はこの通路の全てを覆うように広がっていた。 「貴方にも果たすべき信念があるのですよね。ならば全力で来て下さい。 私はその全てを打ち砕いてみせる!」 ディゼル:その異常な覇気に気押されそうになりつつも袖を強く握るアリスを見て 「少しだけ、離れてて――」と言う。 その後、軽く目を閉じ―――剣を、抜いた。 GM(アリス):「…うん。ディゼル、頑張れよ」 君のその宣言と同時に戦いは静かに切って落とされた。 ◆アルジェント・サクスシーン 〜騎士ネヴィル〜 アルジェント:まったくだ。 アゼル:同意。 サクス:かわいそす(笑) ディゼル:(笑) GM:ひでぇぇぇぇぇ(笑) GM:君達の前にはすでに騎士団達の倒れた姿があり 残ったネヴィルは君達を見て静かに言う。 「さすがだな。やっぱ処刑で終わりって言うのは柄じゃなかったな。 以前、着かなかった決着。今ここでつけるか、なぁ」 アルジェント:「その割には随分と活き活きしてたじゃないか」 GM(ネヴィル):「まぁ楽に相手を殺せるならそれに越した事はないからなぁ」 アルジェント:やっすいなお前…。 サクス:「くはっ、やる気満々だな。生憎ともうここら一帯には お前の口上を聞いてくれる人間はいないぞ?」 GM(ネヴィル):「はっ、安心しろよ。今回はオレも本気で行ってやるよ。 最後くらい正々堂々と騎士として戦ってやる。――いくぜ、これで最後にしようぜ!」 その宣言と共に戦いは始まった! GM:行動値&セットアップをどうぞ! 当然HP・MPは全回復でいいですので(笑) アルジェント:サクス、静寂の領域使っていい? サクス:OK(笑) GM:ネヴィルの行動値は45です! アルジェント:「さて、真の力を出すという約束だったな」 セットアップで<静寂の領域>を使用。HP消費でね。 サクス:じゃあ普通に2・5で行動は24!さびしす! アルジェント:5・2で行動35。さーて、ボロクソ言うぞー。 GM:やめろ、噴いたじゃねえか(笑) ではネヴィルから「いくぜ!穿て!神弾っっ!!」と君達二人へ<神弾>! …あ!そうか<静寂の領域>でそっちの回避も0か! アルジェント:そうでーす。自分も対象に入れてまーす。 GM:ちなみに命中は意味無く60(笑) サクス:じゃあ<相打ち>を使用します(笑) GM:残念!ネヴィルは5m先だからまずは近づかないと(笑) サクス:なるほど(笑) GM:じゃあ、二人とも命中だね?ダメージは54点! あと神弾による実ダメージはアルには5点!サクスには2点です! アルジェント:おお、HP1だ。普通に。 サクス:おうふ(笑) GM(ネヴィル):「なるほどなぁ、この領域の力で回避を捨てて オレの《神弾の射手》を防いだ、ってことか」 忌々しげにネヴィルは吐き捨てる。 アルジェント:「まあ、そんなところだ」 ダラダラやるのもあれなので、<睡蓮><双翼>で攻撃。 残念、フォーチューンは出なかった。命中46。 GM:あたり、威力(笑) アルジェント:9・6で84点ほどあげよう。 糸がネヴィルの体を絡め取り、そこに次々と糸が刺さるような演出で。 GM:では君の放った糸に身体を縛られ、貫かれたその場所から血を流すネヴィル。 「…ちぃっ!!」 ネヴィルは即座に糸を千切り、後ろに下がるがダメージを受けたのは確実だ。 「やるなぁ…てめぇ、前よりも少し腕が上がったか」 アルジェント:「前が本気じゃなかっただけだ」 GM(ネヴィル):「は、なるほどね…。だがその『眠り』の力 それを自在に使いこなしているとはな、羨ましいこった」 アルジェント:「あげないぞ」 GM:なんだ、その突っ込み(笑)。では最後にサクス。 サクス:とりあえずマイナーで接敵します。速力5だから5mぴったり(笑) ネヴィルにふぅと息を吹きかけ「ま、2対1ではあるが先を急ぐのでな。悪いが踏み台にさせてもらうぞ」 メジャーで《サウザンドブロウ》!このターン2回攻撃で(笑) GM:おおお!では二回攻撃どうぞ! サクス:命中が10・5・8・1で53と、3・2・9で43です(笑)後者でフォーチュン! GM:両方あたり(笑) サクス:1つ目の攻撃に<騎士の輝き>を乗せて、6・5・5・5で86。 2つ目の攻撃は普通で5・2・8で80! GM:削るのはええー(笑) サクス:「はっは、ははははは!」 サクスの右腕がしなり、剣術も関節も無視したような動きで二連撃を叩き込みます(笑) アルジェント:領域張ってるとガリガリ削れる。 GM:サクスの放った神速の二連迅。 それに反応が遅れたネヴィルはその二連をまともに受け壁の方向へ吹っ飛び、激突する。 「――がっ!」 その口から血を吐き出すが、倒れることはなく再び君へ向き直る。 サクス:「ははっ!つい調子に乗って間合いの外に吹っ飛ばしてしまったよ」 GM(ネヴィル):「…さすが、だなぁ…サクス、お前の腕は衰えない…。 いや、それどころかどんどん上がっている…。そっちの小僧にしても同様だな…。 お前らにはまだまだ自分の可能性、成長がある……」 サクス:「くはっ、俺の身体に老いは関係ないからな。生物として劣るというのは哀れなものだ」 GM:ネヴィルは血を拭い、再び神弾を創生する。 「…は、確かにな。オレはお前達と比べれば遥かに劣っているだろうなぁ…」 サクス:「ふんっ、だが自分の腕を信じるそのバカ正直さは嫌いではない」 GM(ネヴィル):ここでふとネヴィルは数秒の沈黙の後、何かを決めたように口を開く。 「なぁ、おい“限界”って、言葉は知ってるよな? 物事が許容できる最後の到達点。最後の壁。それ以上、先には何もないって概念。 全ての物事にはこの限界が存在する。忌々しいが人の命にも、そして腕や成長にもな」 サクス:「ああ、努力で埋められないものというものは必ず存在する。」 GM(ネヴィル):「そう。そして、オレはもうすでに…その“限界”に達してんだよ。 俗に言う“魂の限界”って奴だ。20年も前に、俺の成長はそこで停止した。 それからと言うもの、俺はどんなにあがいても何をやっても何をしても何の成長も変化もありはしねぇ…。 オレはもうとっくに終わってんだよ」 アルジェント:「どうやら自覚はあるようだな。 お前の力はシステムとしてあまりに完成されすぎている。お前自身の介在する余地が無いほどに」 GM(ネヴィル):「そうだな。周りの騎士団達が更なる力、能力、成長を手に手にしているなか 俺だけはそれから取り残されていった。オレの中にある“魂の価値”ってやつは どうやら、そこら辺に転がっている石ころ程度のものだったらしい。連中のような宝石の価値はなかった」 言ってどこか悔やむような、屈辱に耐えるような、そしてどこか羨望を抱くような感情を僅かに出す。 「…だがな、俺は聖十騎士団第五騎士“神弾の射手”の称号を持つ男! オレは“あの御方”に見初められ、この地位と称号を与えられた! オレに備わったこの神弾に賭けて、どんな手を使ってでも戦いに勝利する! 小癪で小賢しい真似と言われてもそれが俺にたった一つ残されたものだからだ!」 サクス:「ほう、自らの在り様は見失っても、騎士の誇りだけは未だ失わないか…!」 GM(ネヴィル):「そういうことだ。だからこの戦い、俺は絶対に退かないぜ」 サクス:「そうだネヴィル、ここを守り抜いてみせろ!騎士としてな!ふはっはっ!」 アルジェント:「その場にいるすべての敵を攻撃し、回避した相手には後に回避不可な攻撃を加える。 対象を選ぶ必要は無く、当てても当てなくてもいい。その力を使うのが、お前である必要はどこにも無い。 お前も気づいているんだろう?お前が神弾を使っているのではない。 神弾がお前を使っているということに。それでもお前は戦うことを選ぶのだな?」 GM(ネヴィル):「…ははっ!そうだな、小僧!その通りだ! オレの“称号”は…オレが使っているんじゃなく“オレが使われているに過ぎない”。 限界を迎えたオレが唯一得られた力、いや、これしか得られなかった力。 今更、こんな球遊びな能力なんかに誇りなんか持ちはしねぇよ。 だが、それでもそれもまたオレの力だ!オレはこの力で最後までお前らと戦い抜いてやるよ! それがオレの“騎士としての誇り”だッ!!」 アルジェント:「わかった、ならば来い」 サクス:「フンッ、“神弾”などは恐るるに足らん!ぶつけてくるがいい!“お前自身”を!」 GM(ネヴィル):「ああ、てめぇらを倒して、俺は今度こそ自分の限界を超えてやるんだよ!!」 そうして“神弾の射手”は構える。 ◆ディゼル・アゼルシーン 〜彼女の望み、彼の選択〜 GM:一方、ディゼル・アゼルの前に対峙するは騎士・フェティ。 彼女は君たちと対峙するや否や泉を発動させ、宣言を行う。 「…ディゼル。気づいているとは思いますが私は前回の戦いで二つの泉を残していました。 あの時は発動させなかった私の第三の泉の力――受けてください」 その宣言と同時に、足元にある泉が黒く変色していく! そして、その泉に触れているだけで君達は精神を蝕まれるような感触を覚えた。 《水を司る者・黒泉》 タイミング:セットアップ 対象:射程内の任意 射程:使用者を中心に半径50m “水を司る者(アナーヒター)”が持つ称号能力。四つの泉の一つ。 このターン、フェティ以外のキャラクターの行動となった際 そのキャラクターは即座に精神力に2D10分(ジャッジとして扱いません)の実ダメージを受ける。 またこの《黒泉》をしようしたターンは他の《水を司る者》は使用できない。 GM:行動値&セットアップを! サクス:いやらしいなあ(笑) アゼル:俺見てるだけでもいいなぁ(笑) ディゼル:やめて(笑) GM:フェティは行動値41。 ディゼル:こちらは30。 アゼル:セットアップに《エクセリオンフォーム》 行動値は7、2で2を10に振り足しも2、行動値は57。 GM:では行動、アゼルから〜。それとMPに16点のダメージですね(笑) アゼル:距離は? GM:3mくらい? アゼル:マイナーで接敵「貴女の覚悟を無碍にしたくは無いのですが…」 足元の毒泉を気にする様子も無く近づき 「私にも“理由”があるのでね」 一閃する。 GM(フェティ):「…構いません、全力できてください」 それに呼応するように構える。 アゼル:メジャーで<魔人の剣> 命中は7,7,7で58。 GM:あたり〜(笑) アルジェント:脱がされてばかりだなこの子…不憫な…。 アゼル:「貴女の不幸は私の前に立ちふさがった事です」 鎧と共に衣服が裂ける。 GM:フェティ「…くっ!」 って衣服もかよ!ドサクサにまぎれて何ちゅー表現を(笑) ディゼル:←頼んだ人。 アゼル:「おや、失敬手元が狂いましたか」 GM(フェティ):「…貴様、ただの剣士では、ないな」 アゼル:「私はただの人間ですよ」 フェティにしか見えないようにニヤリと笑う。 GM:ではフェティか。彼女は眼前のアゼルの隙をついて剣をディゼルに向ける。 そこから生み出されたのは深淵のように深い色の水!それが君目掛け放たれた! <深遠の津波> タイミング:メジャー 対象:範囲 射程:20m 消費精神:12 自動取得レベル:4 命中値[天力値+5] 攻撃値[天力値+9] 1点でもダメージが通った場合、対象は「転倒」状態となる。 GM:命中50! ディゼル:回避40で命中(笑) GM:攻撃は56点!抵抗で防御を(笑) ディゼル:あい。抵抗41で7・5のFPもらいで(笑) GM:では、ディゼルのターン。だが、君の足元にある毒が君の精神を蝕む! MPに17点! ディゼル:あいさ(笑) GM(フェティ):「…どうですか、ディゼル。これが私の“称号能力”。 私の力は相手を楽に殺すような優しいものではないんです。 私が司るのは毒。皮膚から浸透するそれは相手に絶え間ない苦しみを与えます。 ですが、ご安心下さい。なるべくなら無駄な苦しみは与えず一思いに私の剣で終わらせてあげます」 ディゼル:先ほどのフェティの攻撃は確実にディゼルをとらえ 剣でその攻撃をなんとか防ぐディゼルの体をやすやすと吹き飛ばす。転倒だよね?(笑) GM:転倒は自分のターンが来たら治るよ。つまり、今治った(笑) ディゼル:吹き飛ばされつつもなんとか体制を立て直す――! GM(フェティ):「…ディゼル。私はこの18年でこの“称号能力”を手に入れ 聖十騎士団・第九騎士“水を司る者(アナーヒター)”の称号を冠しました。 そう、私の前に先代の第九騎士がいました。偉大な本当に尊敬できる人が……」 ディゼル:18年! GM:体制を立て直す君を見ながらフェティはそんなことを呟く。 「だけど……その人は殺された……」 だが見るとフェティには強い二つの感情が乗せられているのが分かる。 それは憎しみと悲しみ。愛する者を奪われた事への理不尽さ。 「あの狂える獣…!“シュトルム=ウント=ドラング”にッ…!!」 その忌々しい名を叫んだフェティは剣を掲げ、君を指す。 「だけど!貴方を殺せばあの人が還ってくる!私はあの人のために戦う! あの人のために貴方を殺しますっ!!」 そして、ディゼルのターンです。 ディゼル:「…俺を殺せば…か」 脳裏に自分が死に、大切な人が生き返ったと喜ぶ満面の笑顔フェティの顔が浮かぶ。 「―――何考えてんだか、俺は」 自分の死によって誰かが幸せになるのならそれを受け入れようとするイメージを自嘲する。 GM:そう、自分が死んで他人が喜んだとしても君の存在が失われることに変わりは無い。 『そんな馬鹿な事を実行することはないよ。“ディゼル”』 その瞬間、全てのときが止まり、脳裏に声が聞こえる。 そう、あのときの声が――。 それは断罪の刃。一撃の下、フェティの命を絶つイメージ。 ディゼル:− そんな力、俺にはない。…そう言い切れたらどれだけいいことだろうな − そうそれは今までの闘いで幾度とも頭の中で描いてしまうイメージ。 ディゼル:− 彼女に対してこの力を使えと…? − 今の自分なら”この”イメージを簡単に再現することもできると俺の感覚が理解している――。 …だけど、それでホントウニイイノカナ。 GM:そして、再び君の意識は戻ってくる。 同時に気づく、君の中にある力、その“称号能力”に。 目の前の聖十騎士団を滅ぼす力に。 <騎士狩り(キリング・シュヴァリエ)> タイミング:ダメージロール直前 消費精神:18 聖十騎士団の騎士達に対してのみ発動する。ディゼルの称号能力。 貴方が行うダメージ判定の最終達成値に+60をする。 この攻撃により生命力が0以下となった騎士は即座に“死亡”する。 この称号能力は一人の騎士に対し、一回のみしか効果は無い。 GM:と言うわけでスキル取得をどうぞ〜! ディゼル:は〜い。 GM:ちなみに注意事項としては これを乗せた攻撃でHP0になった聖十騎士はマジで死にます(笑) ディゼル:小物にぜひ使いたい(笑) アゼル:やめれ(笑) GM:このスキルによってキャラが死亡すると今後の展開が色々変わってきますので 先にお伝えしておきますね(笑)たとえば、目の前のフェティとかまさにそうです。 ディゼル:うぉ。 アルジェント:おお、シナリオを左右する能力。 GM:選択はディゼルに任せますね(笑) アルジェント:何かしょっぱなで一番大事な選択を迫られている気がする。 アゼル:助けようぜー(オイ待てそこの魔人) GM:まあ、ぶっちゃけHP0にしなければ死にませんから(笑) まだフェティは一発も喰らってないのでたんまりHPありますから。 アルジェント:とりあえず殺さない方がいいんじゃない? ぶっちゃけ殺さなきゃいけなくなったら後でもできるし。 殺さなきゃいけなくなったら後で儂が殺すわ。 皆さん、このアルジェントの台詞をよく覚えておきましょう。 GM:アルジェント(笑) アルジェント:やっぱここは『ディゼルとしてどうしたいのか』を優先させるといいよ。 サクス:いいこと言ったな(笑) GM:そして、ディゼルが取った行動とは―――! ディゼル:彼女を殺めるイメージは向き合った時から頭の中でできていた。 そのイメージに沿って動けば彼女を一太刀で絶命させることができるだろう。 ――だったらなんでそれを実行しない? なんでだろう。ホントに、なんでだろう…。 ふと目に入る彼女の顔。 …そうか、彼女が―――――――。 フェティは泣いている。 それは単に彼女の能力である水だったのかもしれない。 でも、彼女はまぎれもなく…泣いていた。心の中で泣いていた。 大切な人を失う痛みを知っている自分にはそう感じたのかもしれない。 いや、自分がそう思いたかっただけなのかもしれない。 ディゼル:<騎士狩り(キリング・シュヴァリエ)>使います。 マイナーで《神々の衣》も使用、命中が77です。 GM:超あたり〜! アゼル:「(これが…ディゼルの“称号能力”かッ?!)」 ディゼル:攻撃143点。 GM:うお?!すげえ?!!(笑) アルジェント:し、死なないよな…。 アゼル:安心しろ、死ななかったら俺が殺すよ。 アルジェント:殺すなよ。 GM:結論を言えば三分の二は減った(笑) 君が放った騎士を狩り騎士を殺す一閃。それはある種の美しさを秘めた一閃でもあった。 「――――!!」 “ずばあああああああああああん!!” 鎧も無く、その胸を刃をよって切り裂かれるフェティ。 だが、彼女は倒れる寸前でも持ち直した。必死でその胸から流れる血を手で押さえ君へ聞く。 「…今の一撃、やろうと思えば私を殺せたはずですね……。 何故、わざと急所を外したんですか…?」 ディゼル:「…………」 長い沈黙。そしてそこに生まれる静寂。 「…あんたが俺と同じだったから」そう呟く。 GM(フェティ):「……私…が…?」 君のその言葉を受け、しばしの沈黙の後、フェティは呟く。 「そう、かも…しれませんね…――」 一瞬、ほんのわずかではあったがフェティは君に笑みを見せた。 だが、次の瞬間には騎士然とした表情に戻る。 君も理解している。まだ、この戦いは終わってはいない。 |