第7章 絶望の叫び

◆幕間シーン 〜トゥナ〜
GM:エデンへの帰路を急ぐ、メドウとアルス。
そんな二人にトゥナが話しかけてくる。
「メドウさん。私はもう大丈夫です。それよりもお二人の体調が心配です」
言って彼女はメドウの背から降りて君達の前に出る。
「…私もサクリードチルドレンの一人です。お二人の傷を癒す能力程度ならあります」

メドウ:その言葉に少々驚く。
そう言えば、この子もサクリードチルドレンの一人だったか。
シアやリウと違いあまりにも人間に近いように感じられ、その事を忘れていた。

GM:そう言って彼女はアルスとメドウの方へ手をかざす。
そこから暖かな光が放たれ二人の傷、疲れていた精神を癒す。

アルス:「あら?精神力まで回復していく…?」

GM(トゥナ):「…リウの言っていた『クローズド・キー』
あれこそがウェルファスが目的としているエデンを壊滅させる力を復活させる…
文字通りの鍵なんです」
君たちの傷を癒しながらトゥナはそう語る。

メドウ:ハッと思い出す。スペンサーさんが最期に僕に託してくれたもの。
あれはもしや、クローズドキーだったのでは…?

アルス:「そんなもれなく狙われるアイテムを持っていることを教えてくれないなんて、
帰ったらアリスちゃんにはお仕置きした後で死ぬほど謝りましょう」

GM(トゥナ):「それが…アリスさんの下にあったなんて、皆さんはご存知では無かったのですか?」

メドウ:「ええ、アリス様からはその様な事は一度も」
そう言って、頭を振る。
「もっと僕らを信用してくだされば防げたかも知れないのに…」

GM(トゥナ):「そうですか…。『クローズドキー』は全部で三つと聞いてます。
最後の一つは一体どこに…。もし、もうすでにウェルファスの手にあったら…」

メドウ:「…スペンサーさんから、これを預かってる。
きっとこれが、三つ目のクローズドキーなんだろう?」
そう言って、懐から鍵を取り出す

GM(トゥナ):「!メドウさん!持っていたのですか!」
それを見てちょっとびっくりするトゥナ。
「でも良かった。それがメドウさんの手にあって。メドウさん、それを守ってください、何があっても」

メドウ:「ああ。アリス様の安否が判らない今、これがこちらにあるという事だけがイニシアチブだ。
この鍵だけは、なんとしてでも死守しなければ」

GM:それを言い終えた瞬間、メドウとアルスの生命・精神力はトゥナの癒しの光により全回復した。
「そうですね。…では、急ぎましょう」

メドウ:「ありがとう、トゥナ」にっこり笑って、トゥナの頭をぽんぽんと叩く。
なんだか可愛い妹のような感じだ。

GM(トゥナ):「こ、こちらこそありがとうございます。メドウさん」
ちょっと照れくさそうにそう笑顔で言う。
そして、傷を癒した君たちの元へ後ろから追いついたレイアが合流する。

レイア:「すまん、遅れた」

メドウ:レイアさんはシルヴィアさんに似たあのサクリードチルドレンと何の会話をしてきたのだろう。
聞きたい気持ちに駆られたが、今はそんな事を気にしている時ではない。
「ああ、行こう」 と拳を握り、走り出します。

アルス:「アリスちゃんは、絶対に殺させない…」


◆シーンプレイヤー・アルス 〜絶望の叫び〜
――エデンへと帰還したメドウ・アルス・レイア。
だが、そんな彼らの目に飛び込んできたのはエデン各地を包む紅蓮の炎。
そして爆撃と同時にもうもうと上がる煙。
エデン各地が今までに無い襲撃を受けているのを目の当たりにしていた。

アルス:『アリスちゃんの場所は?!』 走りながら雪羽に心話で訊く。

GM(雪羽):『アリスちゃんはアリスちゃんの部屋だよ!!
ハッキリ言ってまずい状況だぜ!早く来いッ!!』

アルス:(アリスちゃんも隠れるくらいしなさいっての…!) 全力ダッシュで向かう。

GM(トゥナ):「これは…エデンの重要な施設を中心に爆発が起こっていますね。
…とてもウェルファス一人でやったとは思えません…」
周りで起こっている炎や爆発を見ながらトゥナはそう呟く。

メドウ:「これだけの大規模破壊が行えるような化け物、サクリードチルドレンに
そんな奴が居たって事はある?」焦りつつもトゥナにそう聞く

GM(トゥナ):「いえ…。これはどうやら事前にエデン各地に爆発物が仕掛けられていたみたいです」
周りを見ながら冷静にトゥナは答える。
「つまり…言いたくはないですが……このエデンに内通者が…」

レイア:「いると思うぞ」 屋根から降り立ち二人に並走しながら言おう。
「人身掌握は奴の十八番だ」

メドウ:裏切り者…だと?! そんな事があってたまるか!
「エデンの国にそんな奴がいるなんて…」
下唇を噛みつつ、レイアとトゥナの言葉に耳を傾ける。

GM(トゥナ):「…とにかく急ぎましょう!」
トゥナその一声と共に君達は速度を上げアリスの部屋を目指す!。

紅蓮舞うエデン内部にて一行は遂に目的の場所、アリスの部屋の前まで到着をする。

GM:扉はすでに半壊している。だがその中からは確かな人の気配が…!

アルス:「アリスちゃん!」 部屋に飛び込むぞ。

GM:飛び込んだ瞬間。アルスの目に映ったのはアリスと彼女と対峙する一人の男の姿。
そしてその男の姿を見たとき。なぜか君は『ぞくり』と本能そのものがざわめいた気がした。
そう、君は目の前のこの男を“知っている”
ウェルファス
アルス:オールバック!間違い無い、こいつは悪役だ!

メドウ:僕と同じ感想だ(笑)

レイア:「……」
今にでも飛び掛りたい激情を抑え、状況を確認する。

メドウ:「…ウェルファス…ッ」
師匠、と言いそうになる自分を押さえ込む。こんな奴が師匠なものか。

GM:では、この場に集まった君達を一通り見てその男、ウェルファスはゆっくりと口を開く。
「ほぉ、久しぶりだな。メドウ、レイア。それに―――スラー」
とアルスの方を見て、彼はその言葉を放つ。

アルス:「やはり…そういうことですか…」

GM(アリス):「…どういうことだアルス。お前、こいつの知り合いか?」
アリスはウェルファスと対峙しながら、すぐ後ろの君へそう聞く。

アルス:「私も、あなたの作品の一つ…ということでしょう?」 ウェルファスに言う。

GM(ウェルファス):「ははは。何を言っているだスラー。もう“振り”はいいぞ」
彼は笑顔を浮かべそう言う。
「お前は十分に良くやってくれたよ。さすがは私の信頼する人形だ」

アルス:レオノス城でのあの時みたいに強制的に思考を持っていかれるということは無い…よね?

GM:今はまだないよー(笑)

アルス:後にありそうだ!

GM(アリス):「…どういう意味だ。お前。アルスがお前の人形だと?」
やや怒りの表情を見せているアリスへ冷笑を浮べたウェルファスが言葉を続ける。
「スラー。お前が事前に仕掛けてくれた魔導爆薬のおかげでこの通り、
私も容易にアリスの部屋まで侵入する事が出来たよ。
それに今までそこの哀れなアリスを欺き続けてくれて、本当にご苦労だったな」

レイア:奴の言葉を鵜呑みにする訳では無いが、アリスの動向を警戒する。

アルス:「ここ最近ちょっと記憶が無いなぁとか思うことがあったのはそういうことでしたか。
アリスちゃんが怒るんで、そろそろ黙ってもらえます?」

GM(ウェルファス):「おいおい。もう“振り”はいいと言っているだろう。スラー」
愉快そうにウェルファスは喋る。

メドウ:馬鹿な。アルスが…爆薬を?
裏切り者という想いと、アルスは仲間だと信じていたい思いが錯綜する。

GM:一方のアリスはアルスの方を向いて…
「本当…なのか?それは……」
と瞳を大きく開けて君へ問いかける。

アルス:「スラーという人がやったのは本当なのでしょうね…。
でも、ここにいるのはアルス=ノヴァです。アリスちゃんのことが大好きな、一人の女の子です」

GM:君のその言葉を受け止めるアリス。
しかし、その間にウェルファスの言葉が入った。
「そうだ、スラー。そこのアリスの持っているクローズドキー。
私が奪うのもいいのだが、お前が奪ってくれないか?お前のその冷徹なる矢で」

アルス:「ふふ…」
弓を構え、射る。ウェルファスに向かって!

GM(アリス):「ふざけるな、ウェルファス。アルスがそんなこ―――」

『どすんっ』

GM:そう、君は矢を放った。ウェルファスに向かって。
なのに。目の前で倒れたのは―――アリスだった。

アルス:「な…!」

GM:君の矢はアリスの胸を射抜いていた。

アルス:嘘ん!!

GM(アリス):「………アル…ス…?」
信じられない。そんな表情のまま、アリスは倒れた。それと同時に彼女が持っていた鍵が地に落ちる。

アルス:「アリスちゃん!」
駆け寄るぞ。駆け寄るぞ!

GM(ウェルファス):「おいおい、違うだろう『スラー』」
ウェルファスのその言葉に。君はまるで体が支配されたように、倒れたアリスを無視して鍵を拾う。
そして、ウェルファスの前までそれを持って行き捧げる…意識は君のままだというのに。

アルス:『くっ…!アリスちゃんのことをお願い…!この体…思い通りにうごかないや…』
雪羽に心話で伝える。持っててよかった!

GM:では君のその心話に応える雪羽。
一方ウェルファスは「そうそう、上出来だよ。スラー」と言って満足そうに
目の前の君を見て、その鍵を手にする。

メドウ:「アルス!お前ッ――」 信じていた友にまた裏切られた、のか?僕はッ!
殺意を持ってアルスにナイフを投擲!

レイア:それに乗じてウェルファスへ走る、原因が奴なら奴を倒せばいいはずだ!

GM:では、そのナイフを瞬時に打ち落とす。アルスことスラー(笑)

メドウ:うわ、あるす、つよい(笑)

GM:一方、そんなレイアへは余裕の表情を浮べたウェルファスが
「ははは、相変わらすだなお前は。レイア」と愉快そうに話しかける。

レイア:「………ッ!」
ただ必殺の二刀を持ち斬りかかる!!

GM:君が放った必殺の二刀。だがしかし、それは届くことは無かった。
ウェルファスの目の前で発生した見えざる障壁がそれを阻んだ。
「悪いがレイア。私はお前と遊んでいるほど暇では無いんだよ」

レイア:「糞!」 ウェルファスの強力な障壁で吹き飛ばされるぜ!(笑)

GM:では吹き飛ばされた君を見ながら、ウェルファスは更に言葉を続ける。
「それはそうと、リウとは戦ったか?レイア」

レイア:その言葉に顔を顰める。
「…アイツは一体何だ?」

GM(ウェルファス):「あれは私の最高傑作でな。
ある人物の肉体をそのままベースにして作り出した特殊なサクリードチルドレンだ。
その能力はかつての肉体の所有者そのものの力を受け継ぐ」

レイア:「…な…んだと…?」

GM(ウェルファス):「これはすばらしい進歩なんだぞ、レイア。
死した者の力をこうして形として復活させられる」

レイア:「お前…まさかアイツを実験台に…?その為に、殺したのか…?」

GM(ウェルファス):君のその言葉に対しウェルファスは歪んだ笑みを浮かべ答えた。
「シルヴィア=エレンという、かつて私が欲しかった者の力が手に入った。
そう、全ては私が求める力を得るためだよ」
その真実を君へと叩きつける。

レイア:「あ…――あああぁぁぁぁぁぁあぁぁっぁああああああ!!!!」
叫びただ眼前の敵へと踊りかかる!!

GM(ウェルファス):「…もう質問は終わりのようだな。レイア。
だがさっきも言った通り、私はお前と遊んでいる時間は――無い」
そう宣言すると同時に君のもとへ天井を突き破り強大な雷の塊が降り落ちてくる!
それは超高密度に圧縮された神の雷。

レイア:――気づいた時には既に遅い。
成すすべも無く雷に飲み込まれる!

GM:君を飲み込んだ雷は君の足元に大きな穴を作り、
君はその身を焼き焦がされ足元に出来た奈落へと落ちていく。
「さて、残るはお前だけだな。メドウ」
とウェルファスは最後に残ったメドウへと振り返る。

メドウ:「…!」
目の前の敵が、恐ろしい力を持っている事を改めて認識し戦慄する。
それどころか冷静さを失ってしまいアルスを信じてやることが出来なかった自分に嫌気が差す。
諸悪の根源は、このウェルファスだったはずだ。

GM(ウェルファス):「どうした?口数が減ったな」

メドウ:「………ッ」
この目の前の男に何を言っても無駄だ。
こいつはシルヴィアさんを殺し、アルスやシアのような哀れな生命を生み出した張本人なんだから。
悪だ!倒さねばならない。たとえどんなに強くても!
「うおおおぁぁぁ!!」
命刀に手をかけ、一気に距離をつめる!

GM(ウェルファス):「まあ待て、メドウ。ここで決着をつけるのは少々不釣合いだ」
そう言って、向かってくる君の一閃をアルス(スラー)が受け止めるっ!

アルス:そんな防御力があったかなっと!

メドウ:「目を覚ませアルス!こんな奴の言いなりになるな!」叫び、剣を打ち付ける!

アルス:いやぁ、そんなこと言われても…。
「まずいことに私の意志とは関係無く体が動くんですよ。
つまり私が目を覚ましていても全く意味が無いという」

GM(ウェルファス):「メドウ。このエデンの最上階層に遥かな天空を見渡す広間『空の庭園』がある。」
私はそこで改めてお前を迎えよう。そして、そこで私の本当の目的も聞かせてやるよ」

メドウ:目の前にいる傀儡(アルス)の事は今はとりあえず無視して
向こう側にいるウェルファスを睨みつける!

GM(ウェルファス):「退くぞ、スラー」
そう言った瞬間、ウェルファスとスラーの姿が消えていく。

メドウ:「空の庭園…」
時にアルスの攻撃を受けたアリス様の容態は?

GM:では、アリスの容態を見るがかなりの重症なのが一目で分かる。
しかしそれでも急所は外れている。これなら、雪羽を任せておけば死ぬ事はないだろう
傷の回復にはまだ時間はかかる様子だが、ちなみに意識は無い。

メドウ:ならばまずはレイアが落ちていった穴に向かいます。
レイアを救出するのが先決だ!

深き穴へと降りていくメドウ。
それはまるで、これから起こる戦いを表すかのように暗き深淵だった。


 
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