◆Opening Scene◆ 禁忌の子(サクリード・チルドレン)
GM:と言うわけで本編に入りますー。まずはマスターシーンから入りますので よろしくお願いしますー(笑)。 ―――そこはエデン帝国中央裁判室。 美しい内装が施された裁きの場に一人の男が判決を受けていた。 整った顔。他の威圧するような雰囲気を携え、その表情から出ているのは自身への絶対の自信。 男――ウェルファス=ワールグースは裁きを受ける側でありながら どこかそれを楽しむような素振りを見せていた。 「ウェルファス。なぜ、貴様がここへ呼ばれたか分かるか」 エデン帝国参謀であり、世界最高機関と言われる八人の王の長である シュヴァルストは眼前にいるウェルファスへそう言葉をかける。 「さぁ…私が八人の王の一人に選ばれたからですか?」 シュヴァルストのその言葉にウェルファスはさも当然のようにそう軽口を返す。 「ああ、確かに貴様にはその能力は十分にあった。 だが、貴様は過ちを犯した」 そう宣言したシュヴァルストは手元にあった資料をウェルファスの方へと投げる。 そこにはこれまでウェルファスがこのエデンにおいて 違法な実験、禁忌とされる技術の復活を行なった事を記していた。 メドウ:師匠なにやってんのー!(笑) 「貴様がこのエデンで封印されていた技術の復活を行なった事はすでに証拠としてある。 実に残念だ。貴様はもう少しその野心を押さえていれば やがてはこのエデンで最高の地位に就けたであろうに…」 残念そうにそう語ったシュヴァルストは静かにウェルファスを見つめ、宣告をする。 「ウェルファス=ワールグース。 ―――貴様を処刑する」 その宣告と同時にこの部屋の周りにて控えていた兵士や上級天術師がウェルファスを囲む。 だが、ウェルファスはこの状況下にありながらそれらを冷めた表情で見つつ静かに口を開く。 「ではシュヴァルスト様。私からも一つ貴方の過ちを指摘しましょう。 それはこの私を少々…―――過小評価したという事です」 瞬間、周りにいた兵士達の身体から血が噴き出し悲鳴が鳴り響く。 見ると尋常ならざるスピードを放つ三つの影が ウェルファスを守るように周りの兵士達を切り刻み やがて、その三つの影はウェルファスの眼前へと膝をつき姿を現す。 「?! まさか、そいつらは…『禁忌の子(サクリード・チルドレン)』か! ウェルファス、貴様っ!完成させていたのか?!」 目の前の三人の人物を見て、エデン帝国参謀は驚愕の声を上げる。 「ええ。こいつらと後は私の得た知識さえあればもはや、このエデンなどは不要な存在。 いえ、むしろ世界に害をなす存在といった方がいいですね」 歪んだ笑みを浮かべるウェルファスにシュヴァルストは彼の真意に気づく。 「貴様…、このエデンに対してクーデターを起こす気か」 「クーデター? く…くくっ!!ははははははははっ!!」 その言葉に対してウェルファスは心底楽しそうに笑う。 「クーデターとは仕えていた国に対しての謀反行為。 残念ながら、私はこの国に対して一度として仕えた気は無い」 「貴様…っ」 「そして、貴方には少々舞台から降りてもらいましょう。 エデン帝国参謀、シュヴァルスト―――」 ウェルファスのその宣言と同時にエデン帝国中央裁判室は かつてない爆音と轟音に包まれ、そこにいた者そのほとんどが死亡・重軽傷を負う事となった。 同時にウェルファス=ワールグースの姿もそこからは消え失せていた。 後にこれがエデン帝国における最大の内戦。 そして、二つの神器を賭けた宿命の戦いの火蓋であった事を。 この時、物語の中心となる者たちは誰一人、知らなかった―――。 ◆シーンプレイヤー・メドウOP1◆ 正義のあるべき場所 「うわ〜…」 少女は初めて見る世界最高都市の美しさに瞳を奪われていた。 しかし、瞬時に目の前の光景に心を奪われる自分に対して首を振ることで ここへ来るまでの決意を思い出す。 「僕の目指す正義を実現するために…このエデンで力をつけて見せるっ!」 GM:それはではこれからはそれぞれの主人公達のOPに入ります(笑) オープニングですので、まずはメドウ君がこのエデン帝国に初めて来たところから始めましょう! 時期的には序章での任務の1、2年くらい前でしょうか。そこからです。 メドウ:「すごっ、都会すぎる!僕が住んでたところとは全然違うよ…!」とかつぶやきつつ 目の前のすごい都会な光景を見ながら歩いてます(笑)。 GM:では、そんな風にこのエデン帝国の首都を歩き城の門を入った君に一人のビシッとした制服を着た 爽やかな笑みを浮かべる騎士の男性が話しかけてくるね。 「やあ、君がメドウ君だね」 メドウ:「あ、はい そうですが…どちら様でしょう」 GM(騎士):「はは、もう随分前に戦場であっただけだからね。 私の事を覚えていなくても仕方ないか。」と騎士さんは丁寧な物腰のまま続ける。 メドウ:「あ…あ…まさかあの時の…!あの時は助かりました! 一日も感謝の念を忘れた事はありません!!」 と言って深くお辞儀しよう。 GM(騎士):「覚えててくれたのか。これは私のほうがお礼を言うべきかな」 と騎士さんは爽やかな笑顔を浮かべたまま名を名乗る。 「では自己紹介しておくよ。私はこのエデン帝国の八人の最高幹部の一人 スペンサー=フィルドだ。よろしくね、メドウ君」 メドウ:偉い人だったー?!!(笑) 「命の恩人がそんな偉い人だとは今まで知らず… も、申し訳ないです。よろしくお願いします!」とちょっと慌てつつ返します。 GM(スペンサー):「はは、そんなに緊張しなくてもいいよ。気楽にしてくれ」そう言いながら スペンサーさんは親しみやすい感じで話しを続ける。 「君の能力判定を軽く見せてもらったが、すばらしいよ。 君ならきっとこのエデンで重要な役割に就く事が出るよ。私が保証しよう」 メドウ:「ありがとうございます。スペンサーさんに憧れて 今まで心身を鍛えてきましたから…嬉しいです!」 GM(スペンサー):「そう言ってもらえると私も光栄だ。 その気持ちを忘れずにいれば、必ず私を超える事もできるよ。 それで、早速なんだけど実は君を是非生徒として迎え入れたいという上級騎士の方がいてね。 よければ彼の指導の下、このエデンで君の才能を伸ばしてみないかい?」 メドウ:「そんな人が…感謝してもし足りないくらいです、スペンサーさん。 是非、こちらからもその方に指導願いたいです。!」 GM(スペンサー):「そうか。では、ここへ行くといい。彼ならば君の力を十分に引き上げてくれるだろう」 と言ってその人物の私室までの道が記された紙を渡す。 メドウ:「了解です。これからお邪魔してみます」 そう言って、「スペンサーさんはこれから何か用事がおありなんですか?」と聞こう。 GM:ん?何でまた(笑)。 メドウ:久し振りに会ったんだし、憧れの人に都会を案内してもらいたいかなぁーとか思って(笑)。 GM(スペンサー):「そうだね。少し用事はあるが、久しぶりに君に再会できたんだし、 軽く付き合うくらいならしようかな」 と優しい笑顔を浮かべる(笑)。 メドウ:や、優しい人すぎる!(笑) 「僕この街不慣れなんで、良ければ少し案内してもらえると嬉しいです」と嬉しさを隠さずに返します。 GM(スペンサー):ええ、彼はいい人ですからっ!(笑) 「では、軽く案内してあげるよ。こっちだよ、メドウ君」 と君を先導してくれる。 ―――この後、憧れの騎士・スペンサーの案内によりエデンでの地理を頭に入れたメドウは 紙の書かれた自分の師となる人物の部屋へと向かう事となる。 GM:と言うわけでメドウ君の前にはその人の部屋の扉がある。 メドウ:緊張するなぁ…いい人だといいんだけど。とりあえずノックします。 GM:「…入りたまえ」 ややあってそう言う男の声が。そして扉を開くと奥のイスに座る ただならぬ雰囲気を持つ男と、その男の傍に立つ銀髪の少年の姿がある。 「君がメドウ君だね」 とイスに座る男が君を見てその一言を。 メドウ:うわっ、凄い堅そうな感じ…不安になってきた。 GM(ウェルファス):「私の名はウェルファス=ワールグース。 まあ、これから君の師…と言った方がいいのかな?何にしても君に戦いや技術を教える者だ」 メドウ:「目標とする人に少しでも近付くため、自分の信じる正義のために、 教えを請いたいと思います。お世話になります」 GM(ウェルファス):では君のその言葉を聞いてウェルファスは興味深そうな笑みを浮かべる。 「ふふっ、中々面白い人物だね。君は」 メドウ:「…?は、はぁ」 面白いつもりはなかったので怪訝そうに返すよ。 GM(ウェルファス):「まあいい。私は君の能力を高く買っている。 その力が開花する様をぜひ、近くで見てみたいのだよ」 メドウ:はい。期待に沿えるよう、尽力したいです。 GM(ウェルファス):そう決意を表明する君を満足そうに見るウェルファスは隣にいる銀髪の少年を指す。 「ああ、それとここにいるシアも君同様に私のもとで戦いや技術を学ぶものだ。 まあ、挨拶だけはしておきたまえ」 メドウ:では、「…よろしく」とちらっと見て、ぺこりとお辞儀だけを。他人行儀で(笑)。 GM:ウェルファスの隣にいた少年も君のほうを向いて静かに一言を。 「……シアだ。よろしく」 彼もそう淡々と(笑)。 それがメドウとシアと、そしてウェルファスとの出会いだった―――。 この後メドウはシアと共にウェルファスの訓練を受ける事となる。 それはまさに過酷な訓練そのものだった。 だが、それら全ては確実にメドウの力となり、実線での活躍の機会も増やしていった。 やがて半年の時が流れ、メドウとシアの力がエデンでも有望な力として認識され始めた頃。 メドウにとって、自分の正義の在り方に対するちょっとした出来ことが起こった。 GM:と言うことでシーンはいつものように、君とシアが ウェルファスの訓練を受けている場面から始まります(笑)。 メドウ:辛い…信じられない…もう何も信じられない…。余裕そうなシアを見つつ、 自分も気力をふりしぼってついていっている感じ(笑)。 GM(ウェルファス):「メドウ。今日の訓練は無い。変わりに一つ試験を受けてもらおう」 とウェルファスは目の前の君へそう切り出す。 メドウ:訓練休み、という事でちょっと嬉しくなった自分に嫌気がさして、 直後「試験」の二文字に疑問を抱く。「試験、といいますと?」 GM(ウェルファス):「なに、簡単な試験だよ。 以前、初めて会った時に君が自分の信じる正義のために、と言っていただろう。」 メドウ:「はい、今でもその気持ちに変わりはありません」 GM(ウェルファス):「それがどういう意味かという確認をしたくてね。 試験の内容は簡単だ。ここからあの先にある岩まで行け」と50m先にある岩を指す。 メドウ:「あの岩まで、行けばいいんですね。了解です」 そう言って、走るでもなく普通の足取りで歩いていこう。 GM(ウェルファス):「ああ、では試験開始だ」とその彼の宣告と同時に 君の頬に“――びちっ”と生温かい何かがかかる。 メドウ:?! 嫌な感触だ、と思いつつ何がついたのか確認します! GM:見るとそれは――血だった。 ウェルファスの抜き放った剣が君の隣りにいたシアの首筋を切り裂き大量の血を出していた。 「―――っ」声もなく大量の血を流し、シアはその場に倒れる。 “どさり…っ” メドウ:「シアッ!!師匠!!な、何をするんです!!」 足を止めて振り向こう。 シアのもとへ今にも走っていきたい。 GM(ウェルファス):「おや、彼に近づけば失格だよ。メドウ君」 淡々と冷酷にそう宣言する。 見るとシアの顔からは生気がどんどん抜けていっているのが分かる。 メドウ:し、信じられん師匠だ…。質問です! 今までの修行で、こんな感じのどう考えてもおかしい事はありました? GM:いや、今回が初めてですね。全くもって信じられん師匠です(笑)。 メドウ:うーん…はたから見て、シアの傷は一刻も争う感じですか? GM:ぶっちゃけ急いで止血しないと命がやばいぞ、これはー!みたいな感じ(笑)。 メドウ:じゃあメドウ君なら取る行動はひとつです(笑)。 「シアッ!大丈夫だ、大丈夫だからな!」 励ましつつ、着ている服の裾を破って包帯を作りつつシアの下に駆けつけます。 試験なんて知るかー!!(笑) GM(ウェルファス):「はは、さすがだね。メドウ君。 そう、君にとっての正義を信じればその行動が『正解』だよ」 と君の師匠はそう言う。 メドウ:きっ、と師匠の方を睨んで! 「何をやってるんです!正解なんてどうでもいい!早く薬を!!」と叫びます! GM(ウェルファス):「ああ、それなら大丈夫だよ。シアの傷をよく見てごらん」 見ると傷はあるけど、その傷口はすでにふさがりかけていて血もほとんど止まっている。 メドウ:言われるがままに、巻こうとしていた包帯をそっと取ってそれを見て驚きます。 GM(シア):「……心配は、無用だ。メドウ」 とシアも傷口を押さえて起き上がる。 メドウ:「本当に、大丈夫なのか?シア…」試されていた、という事に本格的に気付いて 顔を少し赤らめつつ、シアの方を向いて言おう。 GM(シア):「……ああ」 と、いつものように顔色一つ変えず彼は答える。 メドウ:「そうか。よ、良かった…」 GM(ウェルファス):「まあ、何にしてもメドウ君。これだけは覚えておきたまえ」 そう言って彼は君の瞳を正面から見据えて言う 「君の正義は確かに目の前の人物を救えるだろう。 だが、時としてその選択が大多数の命を奪いかねない事態もあると言う事を…ね」 メドウ:「…わかり、ました」 スペンサーさんの事を思い出しつつ、それでも自分のやったことは正しい事なんだ…と 思い込むようにして、釈然としない思いで返答します。 GM(ウェルファス):「何にしても今日の試験は終わりだ。また明日からに供えて体を休めておけ」 そう言ってウェルファスは身を翻して消えていく。 メドウ:正義とは何なのか、自分のやった事は正しい事なのか。 心のもやもやを抱えつつ、自室に戻ろうとします。 GM(シア):「…メドウ」 自室へ戻ろうとする君へシアが、話しかけてくる。 「なぜ、さっきはあんな選択をしたんだ?」 メドウ:「目の前の困っている人を助ける。これが僕の信じた正義だ。正しいと思うことなんだ」 自分にも言い聞かせるようにして、受け答えます。 GM(シア):「…お前にはお前自身の明確な意志があるんだな」 メドウ:「そう思ってもらえると嬉しいんだけどね。 時折これで本当に良いのかと疑問に思うこともあるよ、それじゃ」 と少し笑って、 自室に帰ります。シアのお陰でちょっぴり楽になった。 GM(シア):「……疑問か」 自室へ帰る君を見ながらシアが呟く。 「自らの意志を持ち、それを信じ、疑問に思うお前を俺は……羨ましく思うよ」 そう呟き終え、シアもまた自分の自室へと戻っていった―――。 彼のその呟きには彼自身も気づかない、いくつもの感情が存在していた。 ◆シーンプレイヤー・レイアOP1◆ 愛へ捧げる花 堕ちたる翼・レイア=アーヴィング。 彼のその名は今や近隣諸国を脅かすほどの存在となっていた。 そんな折、エデン帝国より彼を討伐すべく精鋭隊が送られることとなった。 その精鋭隊のリーダーの名はシルヴィア。 レイアは彼女とそこで運命の出会いをする。 GM:と言う事で次はレイアさんのOPですー。 場面的には君がエデンで彼女と共に働くようになってしばらくの頃かな(笑)。 レイア:了解ですー。 GM(シルヴィ):「おーい、レイア。起きてるかー」 とノックもせず君の部屋へズカズカ入ってくるシルヴィア。 レイア:「うへへーシルヴィア駄目だってーこんな場所で…ムニャムニャ」(←安眠中) GM(シルヴィ):「…起きろ、この変態」 “ガスッ!!”と脳天に思いっきり蹴り(笑) レイア:「ほぎゃ―――っ!!!」 ベッドから転がり落ちる(笑)。 GM(シルヴィ):「あはは。起きたか、レイア?」 と、そこには朝日をバックに浴びて立つシルヴィアの姿が。 「起きて早速で悪いけど私達に任務よ。ほらっ、さっさと準備する」 レイア:「起きていきなりかよ、へぃへぃ」 と言いつつ取りあえず起き上がる。 GM(シルヴィ):「無駄口言わない。今日は重要神殿の探索なんだから。愚痴ってと置いて行くわよ」 と彼女はすでに入り口方へ歩いて、とっとと出発しようとしていた(笑)。 レイア:「だーもう!判りましたよお姫様!」急いで身支度を整えて後を追う。 GM:では、君も急いで彼女の後を追って駆け出す(笑)。 アステリア神殿。かつての古代文明時代の神殿跡。 レイアとシルヴィアはエデンの命を受けこの神殿の調査を行なっていた。 GM:と言うことで一通りの調査を済ませて、最深部での会話のシーンです。 「ま、今回は大体こんな感じでしょう。他に調べるところも無い見たいだしね」 レイア:そうだな、まぁ今回の任務は楽でよかったぜ。欠伸をかみ殺しつつ肯く。 GM:――その時、レイアは気づいた。シルヴィの真後ろに彼女を狙い、潜んでいた魔族の姿に。 自らに迫るその黒い影にシルヴィ自身が気づいていないことも。 レイア:チッ!舌打ち一つ、腰から刀を抜き放ち投擲する。 GM:“どすんっ!!”「―――がっ!」 レイアの放った刀は魔族の心臓を射抜き、その場で倒れる。 しかし、魔族の爪はシルヴィの背を切り裂いた後であり、彼女は膝をついていた。 「っ! しくった…わね」多少苦痛の色を浮かべ彼女はそう呟く。 レイア:「大丈夫か?!」 迂闊だった!急いで駆け寄る! GM(シルヴィ):「だ、大丈夫よ」 ちょっとよろついているが命には別状は無さそうだ。 「でも止血しなとちょっとまずいかな…。何か持ってない?」 レイア:右の袖を切り裂いて簡易だが包帯にする。 「じっとしてろ。今、止血するから」 と珍しくうろたえた声で言う。 GM(シルヴィ):「わ、悪いわね」 ちょっとすまなそうにシルヴィアはそう返す。 「気にするな。」そう言いレイアは相棒の傷を止血する作業に入る。 しばしの沈黙が両者に流れる。その時、不意にシルヴィアが口を開く。 GM(シルヴィ):「…ねえ、アンタって意外と思慮深いよね」 治療を受けながら雑談みたいにシルヴィが話しかけてくる。 レイア:「いきなり何だよ?」 GM(シルヴィ):「だって、わざと人に軽く見られるようにしてるんだもん。 アンタがその気になれば私以上の地位にとっくに就いてるはずよ」 レイア:「んなこたねーよ。俺は面倒なのが嫌いなんだ、こっちのが性に合ってるだけだよ。それに…」 GM(シルヴィ):「…それに?」 レイア:「お前以外に俺の背中任せたくないし、お前の背中を俺以外が守ってる所とか想像したくない」 治療をしながら彼女の背中を見る。 GM(シルヴァ):「はは、いつもの軽口よりその方がずっと私の心に響くよ。 じゃあ、私もアンタの『翼』になれるよう。今後は注意するわね」 そう言ってシルヴィは立ち上がる。 「ありがとね、レイア」 と彼女は君を見て。 レイア:「気にすんな、相棒だろ?」 照れくさそうに笑う。 GM(シルヴィ):「そうね。私はアンタの相棒だもんね」 そうシルヴィは君へ笑顔を向ける。 信頼しあう二人の戦士。 後にこの二人へ訪れる悲劇をこの時は、誰も予想すらしていなかった―――。 ◆シーンプレイヤー・アルスOP1◆ 無垢なる誓い 目覚めた時。目の前に広がったのは美しい緑の楽園。 「………」 なぜ、自分がここにいるのか。そもそも自分は何なんのか。 その記憶すら無い。 そんな空白を探す自分へ声をかける人物が現れた。 GM:では次はアルスさんのOPいきましょうかー。 アルス:はーい。 GM:目覚めたとき、そこには緑豊かな場所だった。 アルス:おう? GM:君は目覚めた瞬間、なぜ自分がここにいるのか分からなかった。 いやそれどころか自分が何なんのかすらも思い出せない。 アルス:お、最初の拾われるシーンですな。 GM:です(笑)。そんな、呆然としている君に一人の少女の声が聞こえてくる。 「…おい、お前」 アルス:くるっとそっちを向きます。 GM:見るとそこにはウサギ(?)の人形を抱えた一人の小さな女の子の姿が。 頭から生えている花を見ると種族はドリアスである事は分かる。 GM(少女):「…ここは私のものだぞ。勝手に入るな」 アルス:「ここは…あなたのもの。私のものは…ない」 GM(少女):「…そもそも、お前は誰だ」 と少女はツンツン口調でそう言ってくる。 アルス:ふるふると首を振り「わからない。私のものは…ない。自分自身も…ない」 GM(少女):それを聞くと目の前の少女はすこし驚きの表情を出す。 「……お前も…一人なのか?」 アルス:こくりと頷き。「私の中には…誰もいな。」 GM(少女):「……そうか…」 しばしの沈黙の後「…んっ」と言って目の前の少女が君に手を差し出す。 アルス:「…?」 きょとんとしてその手を見る。 GM(少女):「…拾ってやる。私と一緒に来い」 アルス:ではおずおずとその手を取り 「私は今、この刻印に誓う。盟約は永遠に、心はあなたに、力はここに、そして”私”はここから始まる」 今までの口調が嘘のようにすらすらと言う。 GM(少女):「……む、難しい事はよく分からないけど、今日からお前は私のものだからな」 ちょっと汗を浮かべながらも少女は君へ質問を続ける。 「お前、名前も分からないんだよな?」 アルス:はい、ありません。 GM(少女):「じゃあ、これからはアルス=ノヴァって名乗れ」 アルス:「アルス=ノヴァ…。私は、アルス=ノヴァなんですね」 GM(少女):「私の名前から取って考えた、感謝しろ」 アルス:「はい、ありがとうございます。大切にします」その顔に初めて微笑みをうかべる。 GM(少女):「じゃあ、私の住んでるところに帰るぞ。ついて来い」 と言ってとてとて歩き出す。 アルス:すっと立って、同じようにとてとてとついていく。 これが君とエデン最高幹部の一人、アリス=アルロスとアルスの出会いだった。 何も無かったアルスに温もりと居場所を作ってくれた大切な人物。 彼女の為に全てを賭ける、とそう誓った事をアルスは今でも覚えている。 |