約束の地編 第10章 輝くトラペゾヘドロン(下)

ディゼル:終わりです。<真・オーバーロード>の効果でディゼル復活します。

GM:超かっこいいぜ!!!

サクス:KAKKEEEEEEE(笑)

アルジェント:おおおおおお。

GM:OKです!ですが、こちらの演出とうまく絡みそうな演出だったので
もうしばらく、現状維持でタイミングを見計らって
ディゼル復活を行うおうと思うのですが、よろしいでしょうか〜?(笑)

ディゼル:はいな(笑)

アルジェント:これはリプレイ編集が楽しみだ。

GM:では、一方でディゼルが死に斃れ、二人となったアルとサクス。
今まで三人一緒にどんな時でも戦い続け、勝利を収めたはずの君達。
その輪の内の一つ、欠けてはいけない仲間が今、一人欠けた。
それは戦力以上に、君たちの魂を心をも穿つ孤独な絶望感。

アルジェント:「サクス…前を見ろ。
俺たちには生き残った者としてやらなければならないことがある」

GM:背後ではディゼルの死体にアリスが抱きつき、ただ泣きじゃくっている。

サクス:「…ああ。だがしかし、若い者の死を見るのは戦士として、つらい」

アルジェント:「…それでもだ!俺たちは、奴を倒さなければならないっ!」
何かを振り切るように叫ぶ。

GM(ヴェルトハイム):「フフッ、実に麗しく悲しい出来事よ。
君たちの悲壮と絶望感が私の魂にも伝わるようだ。
だが、安心するがいい、すぐにディゼルと会わせてやろう。私と言う世界の中でな」
ではここで、アル!

アルジェント:マイナーでハイヒーリングポーション使用28点回復。
メジャーでは<睡蓮>ダメージロールいきます…攻撃は94。
だがここでさらに<灰色の時間>を使用。

<灰色の時間> タイミング:瞬間 対象:単体 射程:視界 消費精神:14 取得レベル:5
対象が何らかのジャッジの達成値を出した際に、そのジャッジの達成値を[CL]D10低下させる。
(これはジャッジとして扱わず、フォーチューンポイントも得られない)
この特技はあなたに対して行われた判定の達成値しか低下させることはできない。
(あなたに対する攻撃の命中や攻撃ジャッジ、あなたが行った攻撃に対する回避や防御ジャッジなど)
またこの特技で実ダメージを発生させる特技の達成値を低下させることはできない。
1ターンに1回使用可能。
感覚能力を一時的に全開にする特技。瞬速の一閃ですら、あなたにはスローモーションに見える。

アルジェント:これでそっちの防御ジャッジを5D10低下させる。

GM:OK!了解。

アルジェント:「皇帝の世界(ゼドゥワール)!!」
瞬間、アルジェントの攻撃を受け止めようとしたヴェルトハイムの動きが遅くなる。
アルジェントももはや限界だが、それでも力の解放をやめはしない。
防御ジャッジ33点低下。

GM:君の一撃は今までになく、ヴェルトハイムの体を、その器を、魂を切り裂き、穿つ。
限界を超えた一撃。だが、それを受けてなお――
「――見事」
ヴェルトハイムは、斃れなかった。

アルジェント:「くっ…!」

GM:そして、ターンはサクスに、それは君達にとって事実上最後の攻撃に等しかった。
ここで奴を倒せなければ、それは君達の終わりを意味する。

アルジェント:「サクスッ!今だっ!!」

サクス:「最後の最後まで、タフな奴だ。ああ、尊敬に値する。
だがしかし、ここで仕留める…!」
マイナーで<バーサーク>!もはや人間の姿などとっていない異形で
この世界を、同胞を、護る、それだけの気持ちで…「――……一刀!」
9・9・7・4でちょうど100点!

GM(ヴェルトハイム):「――…がッ!」
サクスが放った剣はヴェルトハイムの体を切り裂き、その魂すら裂いた――!
確かな感覚、確実な手ごたえが君の刀を通してその身に響き渡る。

そう、確実な手ごたえが存在したはずが――

「…惜しかったな、サクス」

GM(ヴェルトハイム):「先のターンで“バーサーク”を
使用していたことを忘れていたようだな」

サクス:「な……!」
……( ゚д゚)ハッ

GM(ヴェルトハイム):「《月を飲み込む狼(マーナガルム)》。
君の攻撃は私には届かなかった。惜しい、実に、惜しかった…」

サクス:なんというなんというなんという。

アルジェント:ああああああ!!

GM(ヴェルトハイム):「ふ、ふふっ…」
君から受けた剣を引き抜き、ヴェルトハイムは勝利を確信した笑みを浮かべる。

サクス:あああああああああああ……!

アルジェント:使わずに攻撃すればよかったのにと言っても仕方ない。
気づけなかった儂も悪い。

GM(ヴェルトハイム):「あるいは今の一撃、私を倒せたかもしれなかった。
だが、運命はどうやら私の世界の誕生を望んでいるらしい」

「さぁ、それでは――」

「世界の終焉と生誕だ」

今、ここにヴェルトハイムが神の領域、世界創世へと至る領域へとたどり着いた。

《輝くトラペゾヘドロン》 タイミング:− 対象:− 射程:− 消費精神:−
全てを吸収し、世界の理をもその身に得、造物主たる力を得た神の称号。
以下の条件が全て揃った時に発動可能。
・ターン数が5ターン以降を経過している。
・ヴェルトハイムが受けたダメージの総計が800以上。
・ヴェルトハイムがPCの生命力・精神力に与えた(吸収した)ダメージの総計が200以上。
世界の理にして神なる力、造物主たる証。究極位置の能力。
ヴェルトハイム=ヴィンテンブルグのみが到達する最終称号能力。

GM:全ての条件はクリア。

アルジェント:効果は、効果は…?!

ディゼル:効果書いてなかったよね(笑)

サクス:うん(笑)

GM:そして、ヴェルトハイムを中心に光をも飲み込む虚無光がほとばしる!
それはこの地を、約束の地を中心に、南の大陸を、全大陸を、世界全てをも包み込む生誕の光!

《輝くトラペゾヘドロン》 タイミング:宣言 対象:任意 射程:− 消費精神:−
全ての条件が整った際に自動に発動するヴェルトハイムの最終称号能力。
それはもはや一つの世界の誕生であり、理の生誕。
彼を除く、彼と対峙する存在は全て彼にその魂を吸収され、彼の一部となる。
全にして個、個にして全、個にして世界。
既存の世界は彼によって飲み込まれ、新たなる世界の理が生まれる。
彼以外の存在は全て、彼に飲み込まれ、彼が創世する世界の一部となる。
生命力、精神力に関係なく、全ての対象は即座に[死亡][戦闘不能]となる。
またこの能力に対してあらゆる抵抗や防御は行う事が一切出来ない。



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―――やがて。


どれほどの時が過ぎただろうか。

否、時間と言う概念すらそこにはあるのだろうか。

今や、刹那の瞬間からもかけ離れた時間軸において
ヴェルトハイムは世界の全てと同化を果たす。

彼の中に流れ込むのは無数の魂。そして、世界システムの全て。

彼は理解する。

今の自分でなら、この世界を生み出した神エルドラシルと同位体の存在となり
その理すら手中におさめられると。

「――――……?」

だが、刹那。

彼は自らの内にうずく痛みを感じ取る。


―― なんだ、これは ――


彼の内にあって、彼の膨大な魂に飲まれず確固として一つの魂、存在として確立するなにか。


―― 馬鹿、な ――


世界全てを覆うほどの境地に立った己に抗う存在など、いるはずがない。

だが、彼は失念していた。

全たる個、自らを世界とするならば、そこに疑問を持ってはいけない。

彼が自らの内に宿った何かに対し、疑問を持った瞬間に
“それの存在を認めることとなったのだから”

彼の魂を凌駕し、今、ここに一人の少年とその彼に付き添う少女が世界に帰還を果たす。

それは彼が最初に認め、そして最も愛し敬意を抱いた存在達。

「…ディゼル、アリス」

全てが白に包まれた不可侵の世界。

未だ誰も到達したことのない、世界の果ての中心にて、今、最後の対峙が行われる。

GM:「…驚いたな、よく私に魂を飲まれながらそれから帰還できたものだ。
いや、君はもはや、私の知るディゼルではないのかな?」
君の魂の変換、その価値が大きく変わった事に無論、ヴェルトハイムも気づいている。

ディゼル:とっくにご存知なんだろ?穏やかな心を持ちながら
激しい怒りによって目覚めた超パン職人ディゼル=オウディラスだ。

GM:おい(笑)

アルジェント:シリアスさんも復活させろよ…。

ディゼル:「認めてくれたんだ。もう一人の僕が、イツワリと信じたこの僕を」

GM(ヴェルトハイム):「…そうか」
その一言だけでヴェルトハイムは理解した。
「では、ようやく、本当の君と出会えたな、ディゼル=オウディラスよ」

ディゼル:アリスに手を掛け、ヴェルトハイムと対峙します。

GM(アリス):「ディゼル…」
アリスはそっと君の手を握り、その手に何かを渡してくれる。
それは君の右手にはめている指輪と同じアリスが持っている指輪。
二つ存在すると言う“眠りの皇帝の指輪”。

ディゼル:アリスから渡されたものを手に取りゆっくりと開いて、そして見ます。
“眠りの皇帝の指輪”

GM(アリス):「…私、最後までずっとディゼルに護られっぱなしで
全然役に立たなかったけど…でも私はディゼルが好きだ」
言ってアリスは君を見上げる。
「私の想いは、その指輪と同じでこれから先もずっとお前と一緒だ、ディゼル」
顔を赤らめながらもアリスは精一杯、己の正直な気持ちを告白する。

ディゼル:アリスの真摯な言葉にどきりとするも
彼女のその真面目なセリフに気を引き締めるディゼル。
「わかった――。アリス…ここで待ってて」
彼女の手をそっと離し、ゆっくりと対峙する敵に歩を進めます。

GM(ヴェルトハイム):「…思い出すな、ディゼル」
言ってヴェルトハイムもまた剣を握る。彼もまた理解していた。
次でこの物語の幕が下ろされることに。
「かつて似たような状況で私と対峙したことを覚えているか?」
それは以前、君とヴェルトハイムとがこの約束の地にて対峙した時の瞬間。
「あの時、私はお前に言った。私とお前は似ていると。
だが、その言葉はやはり誤りであったようだ」

ディゼル:脱衣魔としての血が…(´ω`)

GM:いらん同属はやめい(笑)

「私には、傍にいてくれる者など一人もいなかった。ゆえに自らの世界を創ろうとした。
だが、君には傍にいてくれる者がいる。たった一人でもその一人の存在が大きな違いを生む」

言ってヴェルトハイムは全てに終わりを告げるようにただ一言を持って宣言する。

「――さぁ、幕を閉じよう」

GM:ではここで復活によるディゼルの即時行動!

ディゼル:あいさっ!

GM:物語を閉じる最後の攻撃、思い切りやってくださいませ!

ディゼル:では、先ほどと被りますが

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                        そんざいのしょうめい
スキル発動    <運命の加護><真・オーバーロード><覚醒>

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ディゼル=オウディラス
命中60
回避58
攻撃42
防御70
天力28
海鳴40
抵抗81
行動52
生命力132
精神力96

ディゼル:ここから命中判定へ!
6D10の4+2+4+9+6+8 =33+60 =93!

GM:さすがに無理(笑)そんなの絶対に避けられない(笑)

ディゼル:攻撃・スキル演出へ移行。これまた長いです、注意。

GM:遠慮せずやっちゃってー!

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スキル発動
<エンシェントレコード><神威の咆哮><騎士狩りキリング・シュヴァリエ>

「この一撃で…」

「「 ――――終わらせてみせる!!  」」

聞こえるは2つの咆哮!

自身の存在を賭した一撃はかの地を揺らさんと、その剣に力を宿す――!

嘶き終えたその剣が刻むは閃光。
剣が描く軌跡は、線となり、千となり、戦人なり、セントナリ…!

幾多もの剣戟はその先狂うことなくヴェルトハイムを襲う

“―――ぴしっ”

途切れぬことのない光の剣戟に似合わない音が辺りに響く
ディゼルの手にあるナイトブレイカーは繰り出す攻撃に耐え切れず
もはや崩壊寸前の状態へとなっていた。

「まだだ…!まだなんだ…!」

「持ちこたえてくれ!!!」

「“闇夜の破壊者(ナイトブレイカー)”と言うのなら
その名に相応しき、この闇を斬り裂くまで――!!」

【 スキル発動:< 破滅の刃 > 】

持ち手の想いに応えた武器が砕ける間際に見せる最後の輝き。
もはやその剣の刃は砕け、形さえなくなってしまっているだろう。


『だが、剣(ワタシ)はそこにある』


『持ち手が必要とするのなら――
応えよう、砕けても砕けぬ意思を持って
貴方の武器(チカラ)となろう』


今やディゼルの持つ剣は物という存在を超えて
ここに今“闇夜の破壊者(ナイトブレイカー)”でなく、その真名として相応しき
“闇夜を切り裂く光宿す剣 (武器補正:90)”として
ディゼルを真の持ち主と認め、その力を解放する――。

GM:ナイトブレイカー(今までありがとうよ、じゃあな!相棒!)

ディゼル:ナイトブレイカーをようやくブレイクする日がきました。

GM:その言い方(笑)


「―――ありがとう」

 カレ
武器が自らの呼びかけに応えてくれたのが手の感触で感じられた。
それを確かめたディゼルは刹那に十重の剣線を払したあと、両の手で握り直す。

「魂の安息…、光在る世界の安息のために――!」

「僕は約束を果たそう――!!」

その言葉と共にまばゆい閃光が世界の闇をかき消していった。

―――世界を照らす安息の光
ヴェルトハイムのもたらす虚無の光とは対極に位置する
ラインから授かった眠りの皇帝の力が今―――

発動した。


  スキル発動:<帝眠>
―――――――――――――
 眠りの皇帝のスキル
その力は魂の安息を求めた
―――――――――――――



ディゼル:ロールエンド。攻撃判定。

GM:超かっこいい!!!!

サクス:ロールエンドとか上手いこと(笑)

ディゼル:攻撃判定もついでにしていいですか!

GM:どうぞどうぞ!折角の締めですから!(笑)

ディゼル:5D10 7+10+5+10+10=42
クリティカル 3D10 2+9+9 = 20
帝民によるディゼルの攻撃力 126
破滅の剣によるナイトブレイカーの攻撃力 90
スキル 騎士狩り 60
神威の咆哮  50
合計 388 のダメージです!

GM:おおお!!ラストを飾るに相応しい攻撃力だ!!お見事です!!!(笑)


―――ずばあああああああぁぁぁんッ!!!―――


それはまさにヴェルトハイムの魂を、世界を、全てを断ち切る一撃。

GM:眩い閃光と光が収まった中、君の刃に貫かれ
君にもたれかかるようなヴェルトハイムの姿があった。
同時に彼を貫いた君のナイトブレイカーとヴェルトハイムの姿が静かに
砂のように、光のように崩れ落ちはじめる。

「……見事だ、ディゼル」

それを見ながら、ヴェルトハイムはどこか満足げに納得するように顔を上げる。

「…私が、君と同じ時代に生まれ、君と出会っていれば…
また違った運命があったのかもしれないな」

それは自らを凌駕し、打ち倒したディゼルへ送る彼なりの最大の賛辞であったのだろう。

「…それから、アリスよ」

不意にヴェルトハイムは先にいるアリスへ視線を向ける。

「私は、私なりにだが…お前を愛していた。
お前の感じていた孤独や排他される感情は私も味わったからな」

それはこの世で唯一彼が感じた感情をその想いを分かち合った存在(娘)

「これからは…お前が心を許す存在と共にその道を歩むがいい。
――さらばだ、我が愛しの娘アリスよ…」

その言葉を受けると同時にアリスは涙を浮かべ応える。

「…うん、ありがとぉ、お父様」

そして、ヴェルトハイム=ヴィンテンブルグ。
世界に居場所がなく、生まれる世界を誤った存在は今ここに
初めて満たされ、その生涯を終える。

◆    ◆    ◆

GM:ヴェルトハイムとディゼルの持ったナイトブレイカーが消滅すると同時に
君とアリスがいた空間が崩れていく。
この空間はヴェルトハイムが生み出した擬似空間。
彼の死により、この空間は崩れ、やがて現実の世界に戻るのだろう。
だが、それと同時にディゼルにはもう一つの事実が分かる。
君の器が、すでに限界を迎えた事を。

ディゼル:あちゃあ…。

GM(アリス):「ディゼル〜!」
とてとてとアリスが君の傍に来てその腕に自分の腕を絡ませる。
「ディゼル〜、これからは私、ずっとお前の傍にいるからな〜!もう離れないぞ〜!」
無垢な笑顔を浮かべ子供のようにアリスは君へそう言う。

ディゼル:腕から崩れそうで怖い。

GM:崩れると言うよりも光のように散っていく描写で(笑)
まぁ、そこはお任せします(笑)

アルジェント:さーて、いつ復活しようかなぁ。と、復活のタイミングを虎視眈々と狙う儂。

ディゼル:駆け寄るアリスの方角を見、自分もその方角へ
足を踏み出した瞬間に感じる違和感。

(ああ、時間なのか――)

ディゼル:彼女が近づき腕に抱きつくその感触、温もりも感じられなくなってきている。
彼女の声が遠い―――。

GM:まぁ、あれでしたら、このシーンに出ていいですよ。アルさん(笑)

アルジェント:お、いい?

GM(アリス):「…ディゼル〜?」
反応の鈍い君に気づき、アリスは不思議そうに君を見上げる。

アルジェント:「時間…のようだな」と声がかかる。

GM:その声に対し、思わずアリスは後ろを振り返る。

アルジェント:ちなみにファルトスの涙を使用して復活します。

ファルトスの涙 種別:道具 価格:300R
戦闘不能になったとき、生命力1で自動復活する。効果は1シナリオ1回のみ。

GM(アリス):「…アルジェント…。時間って…なんのこと…?」

アルジェント:「ディゼルの体には元よりタイムリミットがあった。
むしろ、ヴェルトハイムを倒すまでもった方が奇跡だ」
アルジェントの手にはシアリーの髪を縛っていたリボン。
それはアルジェントの服の内側に縫い付けられていたらしく、銀の糸がついていた。
そしてリボンの中には砕けたファルトスの涙。

GM(アリス):「な、なに言ってるんだよ…。
ディゼルは、ディゼルはこれからもずっと私と一緒にいるんだ!」
アリスは涙をこらえ、必死にそう叫ぶ、現実を拒むように、夢物語を信じるように。
「なぁ!ディゼル!そうだよな!ずっとずっと一緒にいるって!さっき約束したよな!」

ディゼル:縋るアリスに言葉をかけようとするも
もはや言葉通り体が自分のものでなくなってきているディゼルは
「大、丈夫…」
と呟くことしかできなかった。
泣きじゃくるアリスに、微笑んでもらおうと動くおもちゃの人形のようだ。

GM(アリス):「…でぃぜる…でぃぜるぅ…」

サクス:「遅かった、か…。間に合ったところで俺は医者でも聖職者でもない。
…人を救えないというのは、悲しいものだな…」
付近の地面が盛り上がると、そこから異形のまま、満身創痍のサクスがぼこりと出てきます。
《リジェネレイション》を使用して復活。

アルジェント:おお、皆ちゃんとデータ的に復活した。

GM:君の体の崩壊。それが避けられぬこと、アリスもまた理解しているはずだった。
だが、それでも悲しくないわけがない、涙を流さないわけがない。
「ばかぁ…ばかばかばかぁ…なんで、なんで、私を置いていくんだぁ…。
ずっと一緒にいるって…やくそく…!」
ただ泣きじゃくり彼女は君の体にその身をうずくまらせる。
だが、それすら無常に君の体は光の粒子へと変わり始まる。
「――でぃぜる…!」

抱き留めたいはずが、出来ない。

留める事も、抱きしめる事も。

アリスはただ涙を流し、君の名を呼ぶ。

ディゼル:世界へと溶けながらディゼルはただ思う。



また約束が果たせないで、ごめん――。

GM(アリス):「…ディゼル…私、絶対に、…諦めない、からな…」
消え行く君を抱きしめながらアリスは言う。
「“お前は――私のものだ”何があっても絶対に!それだけは変わらない!
だから、どんなに時が立っても必ず、お前を取り戻してみせるからな…!」

「ディゼル、お前はずっと私だけのものだ…――」

消えゆくその刹那。

その誓い(言葉)を示すようにアリスはそっとディゼルの唇に自分の唇を重ねる。

それは初めてあったあの時のように。

アルジェント:「そろそろ空間の崩壊を押し止めるのも限界だ…ッ!
サクス、アリス、脱出するぞ!」

サクス:「……ちっ!」顔を逸らしてアルジェントに続きます。

GM:最後にディゼルさん、何か伝えたいことがあれば、どうぞ(笑)

ディゼル:…先に旅立つ僕を許して欲しい。
ただ、叶うのなら僕が守ったこの世界で君が笑って
幸せに過ごせるよう、見守っているよ。

ディゼルのその最後の言葉が魂に響くように
彼は光となり、静かに、消え去った――。

果たして、その言葉をアリスが聞いたのか。
そして、それを納得したのか。全ては分からない。

分からないが、ここに新たな誓いはなされたのだ。

それはやがて、遠い未来に訪れる再会の証―――。


 
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