アヴェスター教会総本山編 第7章 物語を操る者

◆ミドルシーン7 〜物語を操る者〜
GM:レストが君達に合流してから半日。
すでに朝が明け、ディゼルを始め全員の体力も回復していた。
ただしダグラスだけはまだ体調が万全ではなく
総本山に向かうのは君、レスト、アリス、フェティとなった。

ディゼル:副題でどう考えてもクリスt…なんでもない。

GM:先読みしたら、めっ(笑)
「…ディゼル、無理はするなよ。まだ向こうには眠りの皇帝だけでなく聖十騎士団の三人がいる。
本当は私も一緒に行きたかったのだが…すまない」 とダグラスさんが。

ディゼル:「いえ、あの時無茶をしてもらったのは僕のせいですから…。
今度は僕が頑張る番です」 そう軽く笑って受け答える

GM(ダグラス):「そうか…。まあ、この旅でお前も随分成長したみたいだしな。
もう私がいなくとも大丈夫だろう」 そうダグラスも君へ笑いかける。

ディゼル:「それじゃあ、行きましょうか」
アリスたちにそう言って出発を促すよ(笑)

GM(アリス):「…ああ、了解だ。ディゼル〜!」
そう言ってアリスは君の傍に来て腕を上げる。

ディゼル:「すごい気合入ってるね、アリス…。僕も負けられないな。ん、行こうか!」
つられて手を上にあげて歩き始めよう(笑)

GM:ではそうして君と一緒に歩き出すアリスだったが
しばらく歩いて後、不意にアリスが君へ話しかけてくる。
「…な、なあ、ディゼル。お前は…私と出会って私のせいでこんな事態に巻き込まれて、
その上…おかあさんとまで戦うことになって…その…私の事、恨んでないか…」
と、そんな事をぼそりとアリスは聞いてくる。

ディゼル:一瞬自分の身が聖十騎士に操られているかもしれないこと、
母親に感じた違和感、それらをアリスに言おうかと考えたが…。
「恨むとかそんな気持ちは微塵もないよ。母さんは死んでいたと思っていたのが生きていたんだ。
アリスに合ってなかったらそれすらも知らないまま過ごしてたかもしれない…」
一度区切言葉を区切る。
「…僕の方からも質問いいかな?」

GM(アリス):「き、急に何だ?ま、まあいいけど、それで質問って?」

ディゼル:「僕はアリスと会ってから、ずっとアリスのために…
そう思うことで僕は僕の居場所を作っていた。僕が居てもいい場所。
そんな風に自分の都合だけで、今まで僕は戦ってたんじゃないか。
こんな僕でも君は僕の後ろに居てくれるかな…?」

GM(アリス):「で、ディゼル……そ、それって……」
そんな言葉を言われるなんて予想してなかったんだろう
アリスは初めて頬を染めて動揺している

ディゼル:アリスが動揺するとは思わなかった(笑)

GM(アリス):「…お前は、以前私がお前を、利用しているだけかもしれないって
言ったのに対して、それでも私を護ってくれるって言ったよな……。
私は、そこまで他人に必要とされたことは無かった…」
そう言って彼女はどこか遠くを、過去を思い出すように深く感情を込めて言う。
「…その、お前こそ…私なんかで、本当に…いいのか?
ずっとお前の事を物とか言って、散々な扱いをして、いたのに…。そんな私でもお前の後ろにいて…」
ぼそぼそと最後の方は小声で言う。

ディゼル:アリスの狼狽ぶりが移ってしまいそうになりつつも
「…うん、アリスに居てほしいんだ。僕の後ろに、これからも」
そうハッキリと告げる。

GM(アリス):「ディゼル…。うん、分かった。じゃあ“約束”だ。
お前はもうずっと私の傍にいるんだぞ。私も…もう寂しいのは、嫌だからな」
そう言って彼女は君にそっと指切りを差し出す。

ディゼル:「”約束”するよ――」
アリスの小さな小指にそっと自分の指を添える。

GM(アリス):「…うん」
指切りを果たし、小さく頷くアリス。だが、彼女は俯き何かを堪えるようにただ黙っていた。
「……ディゼル、私…本当は―――!」
何を言おうとしてのか、彼女は顔をあげ、そこまで言いかけるが…
「―――――」
途端に口を閉じ
「…いや、何でもない。行こう、ディゼル」
何を言いかけたのか、それを払いアリスは君に寂しげな笑顔を向け歩き出す。

ディゼル:「…うん、行こうか」
気にはなるが聞き返せなかった。
いいかけた言葉がいつか彼女の口から話されることを今はただ信じて
ともに歩き始めた――。

そして、舞台は運命の日、運命の瞬間へと近づく。

◆    ◆    ◆

――アヴェスター教会・総本山前。

GM:すでにそこには荘厳な城の扉を護るように無数のアヴァスター信者達がいた。
「さて、と。ここはオレの出番だな」
そう言いながらレストは片手で腰に携えた剣を握る。
「ディゼル…だったよな。お前にこれをやるよ」
そう言ってレストは自分の二刀のうちの一刀を君へ渡す。
「正直、今のオレは片手しか使えないしお前が持ってた方が多分有効活用できるはずだから
まあ適当に使ってくれ」

レストの剣 種類:剣 武器レベル:3 重量:4 命中:0 攻撃:+20 射程:至近

アルジェント:強ぇ。

ディゼル:そうやってグイと押しつけられた剣をたどたどしく受け取る。うは、つよ(笑)

アルジェント:このとき彼は知らなかった…。
この剣が早々にブレイカーされるということを…(一同笑)

GM:いや、そのために渡したのですけど(笑)

ディゼル:マジカ…!(笑)

アルジェント:この剣はこの瞬間から
“悲劇的結末(デウス・エクス・マキナ)”に向けて歩み始めたのだ…。

GM(レスト):「…もう少し早くお前と会っていたら色々話できそうだったのにな。ま、それが少し残念か」
ぼりぼりと頭をかきながらレストは言う。

ディゼル:「何言ってるんですか、まだお互い人生これからでしょう…?」
レストの言わんとしてる言葉があまりにも残酷に聞こえる。

GM(レスト):「ははっ、確かにな。人生は長いしな。
じゃあ、生き残ったらオレは今までの罪への贖罪の為に人を助ける旅にでも出るかな」
君の言った台詞に対し笑いながら答えるレスト。
「…あ、それとディゼル。お前ならもう気づいてるかもしれないけど…。
オレ達の主、お前の母ベアトリーチェ。彼女に会ったら
もう一度彼女をよく見ろ。そうすればお前なら“真実”が分かるはずだ」

ディゼル:「……わかり、ました」
こんなにも―――重い、重い言葉。
もう、信じたくない、だけど疑いようがない“真実”が
レストの口から彼の剣とともにディゼルへと渡された。

GM(レスト):「お前なら上手くやれるって信じてるぜ」
そう言ってレストは軽く君の肩を叩く。
「教皇の間への最短ルートはフェティに伝えてある。二人で何とか教皇の間まで行け。
敵は一切お前たちの後を付けさせないようにオレが食い止めるからよ。
…ああ、それとサクスに会ったらあいつとも協力してやってくれ。
あいつなら今頃真実に気づいてるはずだ。…ちゃんと説明できなくて悪かった、とも伝えておいてくれ」

ディゼル:「サクスさんも…。わかりました、その言葉伝えます――必ず」

GM(レスト):「じゃあ、行くぜ――」
その言葉と同時にレストは右手で抜いた剣を掲げ前方の扉を護る信者達へと刃を振り下ろす。
“ずばあああああああああんッ!!!”
その輝く一閃と共に扉の前にいた数十人の信者達は一瞬で光の刃と共に飲まれた。
「今だ!行け!ディゼルッ!!」

ディゼル:その剣閃、叫び声と共に3人は教皇の間へと駆け出す!

GM(信者):「くっ!待て貴様らを行かせるわけには…ッ!」
ディゼル達が奥へと駆け出したのにおくれ周りの信者達は
起き上がり後を追おうとする、だが…。
「おっと。この先には一歩も行かせないぜ」
扉を塞ぐようにレストが無数の信者達の軍勢の前に立ちはだかる。
「…愚かな。第六騎士・レスト。如何に貴方が騎士団最強の剣士でも
片腕のその状態で我々を足止めしようなど――」

「そんな軽口はいいからさっさと来いよ。久しぶりにやる気が入ってんだ。全員相手にしてやるよ」

レストは片手の剣を構え、眼前の信者達へ宣告する。

「ッ、かかれ――!!」

◆    ◆    ◆

GM:君とアリス、フェティは城の奥へと向かう。
駆け抜けたその先に――以前見た教皇の間の扉が見える。
「あれです!ディゼルさん!このまま一気に駆け抜けましょう!」

ディゼル:たまに出くわす信者たちを退けつつ3人は教皇の間の扉へと向かって走った――。

GM:では君達はそのまま扉を開き教皇の間へと躍り出た――!
そこで見たのは、すでに惨状となった教皇の間。
血を滴らせ息を切らせるサクスと彼と対峙する眠りの皇帝・ベアトリーチェの姿。
『…ディゼル。良かった、ようやく来てくれたの』

サクス:「…はっ、ディゼル。お前の目の前にいるのは母親なんかじゃない。
まぎれもない、眠りの皇帝だ」

ディゼル:「…意志を持たない、本当の眠りの皇帝ってことですか…。
ブラックジョークにしては結構きつすぎですよサクスさん…」

GM(ベアトリーチェ):『…ねえ、ディゼル。ここまで来てくれたって事は私のために
眠りの皇帝を告ぐ決心をした…そういう事でしょう?』 彼女はそう微笑みを浮べたまま君へ言う。
ディゼル。君は母であり、眠りの皇帝でもあるベアトリーチェをもう一度よく見る。
優しく微笑みを浮かべるベアトーチェ。だがそこから感じる不気味な“違和感”。
そう、それは自分自身にも感じる“違和感”と同じもの。

ディゼル:自分もなんだよね、まったくもう、困ったもんだ(笑)

GM:そう、そして理解する。
彼女の瞳。その瞳には―――生気が宿っていない事を。
レストもサクスも気づいたその真実。

今、目の前にいるベアトーチェは生きていない。ただの死人という真実。

GM:そう、目の前にいるのはただの“人形”
主という擬態をした操り人形。
『…さあ、ディゼル。貴方の手でそこにいるサクスとフェティを殺して…。
そうすれば貴方の為に魂が集まり、それで貴方は眠りの皇帝に――』

ディゼル:「一体…いったいどういうつもりなんだ…!」
そう問いかける。今となっては亡き母ベアトリーチェの声には耳も貸さずに問いかける。
いや、ただ感情のままに叫んだだけかもしれない。
「母も僕も殺して…!操って…!何が楽しくてそんなことしてんだよッ!!」
相手はもちろん――クリストファー!(笑)

瞬間、凍えるような気配と共に、眠りの皇帝ベアトリーチェの横。
その隣に控えていた一人の男が姿を現す。

GM(クリストファー):「――へぇ、驚いたな」
静かに、彼はそう君へ言った。クリストファー。聖十騎士団第四騎士。人形遣い。
物語を裏で操っていた人物。彼はベアトリーチェのすぐ傍にて、そして君達の方を見る。
「いつから気づいていたんですか?ディゼル」
そう言って彼は右手を軽く上げる。そこには細い一本の糸が存在した。
そしてその糸は――彼のすぐ傍にいるベアトリーチェへと繋がっていた。
「そう、このベアトリーチェ様はただの死体の人形。魂なんか無い。
僕がそうあるように見せかけていただけ」
その証拠と言わんばかりにクリストファーの命令無しに
ベアトリーチェは動く事も話すこともない。ただ微笑みを浮べているだけ。

ディゼル:ラインはどうなのか気になるぜ(笑)
あいつもクリストファーに操られてるのかな?それとも騙されているのかな?

GM(クリストファー):「あはは、ライン様は単純ですから。
僕がベアトリーチェ様の死体人形を動かして、これまで影で彼を操らせてもらいました。
本当にライン様のような単純で操りやすい虚像の指導者には助かりましたよ。
“ベアトリーチェ様(僕)”が言う眠りの皇帝継承の儀式の為にこれまで準備を整え
18年前に散り散りとなった聖十騎士団を纏め上げ、ここまで行き着いたのですから」
そう、全てはこのたった一人の男。クリストファー=ベルナードによる策謀に過ぎなかった。
ラインとそして、ベアトリーチェの名の下に集った聖十騎士団、そしてアヴェスター教会の信者達。
その彼らが巻き起こした戦乱や戦い、そして犠牲も全てはこの男が仕組んだ戯曲に過ぎなかった。
「…それと、さっきの台詞だと気づいているみたいだね。ディゼル」

「君も僕の人形の一つだって事に」

GM:そう言うクリストファーのもう片方の手…そこより伸びる糸は――
ディゼル、君へと繋がっていた。

ディゼル:ふひ(笑)

GM(クリストファー):「ディゼル。君は僕が作り出した人形の中で最高傑作の人形だよ。
“魂を宿した”人と変わらない人形。これを為しえたのも全て“彼”のおかげです」

ディゼル:「…彼?」

GM(クリストファー):「ああ、“彼”はまだいないよ。“彼”はこの世界から隔絶されているからね。
まあ、そのために僕が“彼”の代行者としてここにいるんだよ」
そう肩をすくめる。

アルジェント:ああ、やっぱりあいつなんだな。

GM(クリストファー):「さてと。ここでネタバラしの続きをしてもいいけれど生憎と時間が無いんだ。
ライン様が約束の地への扉を開きそして、僕の計画通りアルジェント君も来るからね」
そう言ってクリストファーは糸を動かす、それに呼応し眠りの皇帝・ベアトリーチェが動く。
「ここにあるのは眠りの皇帝ベアトリーチェの“残骸”。
その力は生前には劣るけど、それでも僕が動かしえる中で“最強の人形”。
サクス、それにフェティ、君達にはここで退場してもらうね。
この僕の人形ベアトリーチェの力でね」
その宣言と共にベアトリーチェの死体人形が、君達へ向かおうとした瞬間。

不意に彼女の動きが止まる。

GM(クリストファー):「……ん?」

『……サクス…ディゼル…聞こえて…る…?』

それは今までにない消え入りそうなか細い声。
だが紛れも無くそれは、死体人形たるベアトリーチェの死骸に僅かに宿った
彼女の魂の残骸にして、最後の声。

ディゼル:これもクリストファーが操って出しいる声?
いや、そうじゃないことはクリストファーの驚きの表情ですぐに分かる。

GM(ベアトリーチェ):『…ごめんね、ディゼル…貴方をこんな運命に巻き込んでしまって……』
彼女はクリストファーからの呪縛と戦いながら、必死に言葉を紡ぐ。
『…ディゼル、私は本当は貴方と一緒にあの静かな街でずっと暮らしていたかった…。
けれども、ごめんね…貴方を護れなくて…こんなに運命に巻き込んでしまって……』

サクス:「主…そんな姿になってまでお前は……」

GM(ベアトリーチェ):『…サクス…貴方にもずっと迷惑かけてごめんね……』
言ってベアトリーチェはその虚ろな瞳から一筋の涙を流す。
『…ねぇ、あの時の言葉…覚えてるよね?サクス……。
こんな…何もしてあげられない母(主)だったけど…
それでも…貴方達の事はずっと大切に…想っていたから…だから、ね――』

『――私を殺して――』

GM:その言葉を最後にベアトリーチェの魂は消えた。
「…驚きましたね。まだ彼女の魂の欠片が残っていたなんて…。まぁですが
それも無くなったみたいですし、改めて僕の目的達成の為に君達には死んでもらいましょうか」
とクリストファーは君達を見下ろし宣言する。

サクス:「…ディゼル。俺は刀を取った。お前はどうする?」

アルジェント:そういえばアルジェントってママンに会えないまま終わるのかな。
いや、儂が選んだ道だが…。

ディゼル:母が最後に言った言葉。
その中に残された彼女が自分と暮らした日々をもう一度願う気持ち
その言葉が、聞けて、本当に、よかった。
「僕にとって不釣り合いだった程の優しい母さんは今、僕に最後の願いを言った。
片方はもう二度と叶うことはできないけど、もう一つの願いは叶えるよ…」
そう言って母の骸たる人形に――剣先を向ける。

GM(クリストファー):「…へぇ、人形とはいえ君に実の母を斬る決意があるのかな?ディゼル」
そう、からかうように言うクリストファーだが、君の決意の固さを
その瞳から察したのか、彼もまた笑みを消し、冷徹な表情を向ける。
「まあ、それならそれで構わないよ。君には本当の絶望を魂の淵まで味合わせてあげるよ」
そう言うと同時にクリストファーの姿は消え、それと同時に
ベアトリーチェの骸がおぞましい気配を放ち、その漆黒の髪が生き物のように胎動する。

『――さぁ、それじゃあ始めようか。
かつて、この大陸を支配した眠りの皇帝の力。
それを存分に思い報せてあげるよ』

ベアトリーチェの口より、そうクリストファーの言葉が語られ、戦闘は開始された。

◆   ◆   ◆

GM(レスト):「…はぁ…はぁ…」
そこでは無数の信者達の死体が地面を埋めていた。
その中で激しく息をしながらレストは呼吸を整え、ゆっくりと後ろを振り返る。
「よぉ…そろそろ来る頃だと思っていたぜ」
レストは、そう現れた君へ声を掛ける――。
「――アルジェント」

サクス:キタワァ――!!!

アルジェント:お、登場か。えっと、どう登場しよっかな。
シアリーが言っていた方向とは真逆だし…。
えっと、ここはシアリーを眠りの能力で眠らせた状態で登場ってできます?

GM:(え、シアリー様も連れてくるの…?)
それでもいいですけど、シアリーとの会話で言っていた仲間の情報を集めるために
別移動をしてこちらに来た系でもいいですよ。

アルジェント:それでは眠らせた方で。コストは払っておく。
えっと、HP消費で5点払って、よしOK。
眠った状態のシアリーをお姫様抱っこの形で抱えたまま、そこにゆっくりと現れる。

GM:(うっわ〜、どうしよう…。シナリオ変更してシアリー様にさせようとした演出が
これじゃあ出来ないよ。折角、アルレシオ公国に救援要請をしに行こうと思っていたのに…)

アルジェント:「どうしたレスト?随分とらしくない姿だな」

GM:(まぁ、いいか。きっとその内、違う形で演出できるさ。多分)
「まあオレが選んだ行動の結果だ。気にすんな」
そうヒラヒラ手を動かしつつ、レストは君が抱えたシアリーに目を配り理解したように頷く。

アルジェント:えっと、レストってどんな様子?アルジェントを警戒している感じ?

GM(レスト):「…クリストファーに何か言われただろう?
あいつならシアリーにも糸を通してるはずだからな」
警戒はしてるねー。

アルジェント:シアリーを安全な場所に寝かせ、レストの方を向いて言う。
「…お前を殺すのは俺の意思だ。扉の前で言っただろう?
お前を倒していくか、その前に行くか、それだけの違いしかないと」

GM(レスト):「そうかい。まぁ、それならそれでいいさ。
オレとしても人生最後の戦いがお前との戦いである事に感謝するよ」
そう言ってレストは片手に握った剣を構える。

アルジェント:「俺はそんなに感謝されるような存在じゃない。ただのエゴの塊だからな。
だが最後の機会だ、俺もここでお前に言いたいことは全て吐き出すとしよう」
グローブからゆっくりと糸が垂れる。
フェザード城で戦ったあのときと同じく構えはない。これがアルジェントの構えなのだ。

GM(レスト):「そうしとけ。お互いに言いたい事は全部言い切った方がスッキリするだろうしな」

アルジェント:「レスト…俺がお前にする最初で最後の質問だ。
お前は…星に手を伸ばしたことはあるか?」
そう、呟くように訊く。

GM(レスト):「……ガキの頃…」 ぼそりと、彼は呟く。
「オレは才能があった、ありすぎた。その所為で周りに熱くなれるような
対等に並んでくれる奴がいなかった。…そんなガキの頃に手を伸ばしたことがあったな。
いつかあの掴めない星のようなオレに取っても手が届かないような奴が
現れてくれるんじゃねぇかってな」

アルジェント:「そうか…」

GM(レスト):「…質問は、終わりか」

アルジェント:「ああ」

GM(レスト):「そっか、じゃあ」

「始めるか」

「始めよう」


そう二人は同時に宣告し、フェザード城での一騎打ちより再び
二人の最後の一騎打ちが開始された――。


◆バトルシーン1&2 〜そして死に逝く者達〜
GM:それでは、続けてバトルシーン行きます!このバトルはアルジェント視点と
ディゼル・サクス視点の両視点をターン制交代でバトルを行ないますね。
まず最初はアルジェントの方から行きます!

アルジェント:お、こっちか。

GM:君と対峙するレストは片手の剣を構える。
そしてそこより淡い光が輝き出す。そう、この現象は君は以前にも見た事がある。
これこそがレストの第六騎士の称号能力――
「アルジェント。お互いに全力だ。手は抜かない。だから、オレもオレの全てを出させてもらうぜ」

アルジェント:おお、来た来た。

「称号発動――《輝く者(スキールニル)》」

GM:その言葉と同時に。レストを中心に輝きの世界が構成された。
それは視覚0の光り輝く世界。
そしてその世界に溶け込むようにレストの姿もまた消えた。

《輝く者》 タイミング:宣言 対象:範囲内の射程全て 射程:100m 消費精神:−
レストを中心に視覚0の輝く世界を構成する。
この輝く世界の中ではレストを除く対象は命中・回避判定を一切行なえない。
ただしレストの生命力が10%以下になった場合、この《輝く者》は自動的に解除される。
“輝く者(スキールニル)”の称号能力。

アルジェント:何っ!?命中判定と回避判定を行えないとな!?

GM(レスト):「言ったはずだぜ、全力で行くってな」
と言う事でセットアップ&行動値!

アルジェント:ということは、判定無しで能力値のみ?

GM:です(笑)ちなみにレストの行動値は39。

アルジェント:了解。ではこちらもセットアップで<静寂の領域>を使用。
アルジェントを中心に領域が広がる。それはフェザード城で戦ったときには無かった力。
レストは輝きの空間の中で気づく。自分の展開した輝きが“停止している”ことに。
そこに輝きはある、だが停止している。

GM(レスト):「…なるほど、大したもんだな。あの戦いから、そんな力を新たに修得したのか。
確かにお前のその領域内でだったら、オレの輝きの世界は停止してオレの居場所も分かる、な」

アルジェント:「そういうことだ。あのときからお前を
お前たちを潰すためだけに手に入れた、俺の力だ」
あ、行動判定の出目が腐ってる…。35…出目4って何やねん。

GM:あるある(笑)
「そっか…。ならお前が得た力がどれほどオレに通用するか――見せてもらうぜ!」
その掛け声と共にレストは一閃を放つ!命中は58。無論当たりですね?

アルジェント:もちろん。せっかくの銀閃も命中判定ができないんじゃ使えない。
くうっ、アルジェントのフォーチューン源が…。

GM:ならば攻撃は62点!更に!

<地響き輝きの刃> タイミング:ダメージロール直前 対象:単体 射程:武器 消費精神:3
貴方が行なう攻撃判定に対して、対象は防御値に-1D10のペナルティを受ける。

GM:これでそちらのダイスを減らします。

アルジェント:だろうな…。防御判定でもフォーチューンが出せなくなったぜ。

GM:レスト戦でフォーチューンを出すのは難しいかもね(笑)

アルジェント:何というフォーチューン封じキャラ。
えっと、どうしようかなぁ。<砂の盾>を使用。防御に+6する。出目8で44。ダメージは18点。
アルジェントの前に銀の砂が展開して威力を減じるという演出で。

GM(レスト):「…やるな、その砂の力もお前が得た力ってわけか」

アルジェント:「この砂も糸と同じ素材でできている。その一粒一粒を俺は操れるようになった」

GM(レスト):「大した才能だぜ、アルジェント」
そうレストは純粋に君の才能を褒める。
そして、君のターンどうぞ。

アルジェント:命中判定ができないから双翼を使う意味は無いな。
メジャーで<睡蓮>をHP消費で使用。命中判定はできないから、命中32だ。

GM:こちらは輝きの世界を張っているとは言え、静寂の領域で回避は0。当たりです。

アルジェント:攻撃は、8・5で91点だ。無数の糸が迷うことなく全てレストに向かって収束する。
「とらえたぞ、レストッ!!」
防御も半分だ。これは効くだろう、きっと。

GM(レスト):「ッ、大したもんだぜ!アルジェント!」
彼はオーヴァーシールドは張って防御をする。しかし君の糸は確実にレストの身体に傷を負わせる。

アルジェント:6レベルになって睡蓮の攻撃力が30になってるのが大きいね。うん。

GM(レスト):「…初めてかもしれないな。
オレは今、初めて熱くなってるぜ、アルジェント」

アルジェント:「きっと…俺もそうなのだろう」

GM(レスト):「そっか、もっと早くお前とこうして色々と語りたかったぜ。
もう遅いかもしれないけどな…。――じゃあ、続きいくぜ」

アルジェント:「来い」

GM:ではクリンナップでレストはこちらを使用!

<双天の舞い> タイミング:クリンナップ 対象:自身 射程:− 消費精神:10
このターンの最後に貴方は攻撃を行うことができる。
ただしこの時の行動時、一切の特技を使用できない。
 
アルジェント:おおっと、こんなものがあるとは。

GM:命中56!当たりですね。

アルジェント:もちろん。

このレストの攻撃により、アルジェントは一気にHPを1にされる。
だが、静寂の領域の効果により生命力が0になる事はなく
戦いは継続された。


 
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