第11章 痛みと言う名の過去

◆ミドルシーン4 〜都市ウルト〜
GM:あれから何日か旅をして、君達はようやく途中地点にあたる都市ウルトと呼ばれるところまでたどり
着いた。「よし、この街まで来れば目的地までもう少しだ。今日はこの町で休み、明日目的地へ向かうぞ」
 着くなりロトゥスはそう宣言をする。

イオス:「俺としては人の多い場所は避けたいのだがな。こんな物騒なものを抱えているわけだし」
腕を軽く振る。

GM(ロトゥス):「お前の気持ちも分からんでもないが休息は必要だ。それに道具を調達する必要がある
からな」 とロトゥスのその言葉には隣りにいたレーネが反応する。
「じゃあロトゥス、その道具の調達なら私とセレナスがするわ。いいわよねセレナス♪」

セレナス:「うん、姉さん!」

GM(レーネ):「久しぶりの街ですし、今日はゆっくりしましょう。それじゃあ、私達は買い物に行くから宿
の方は頼んだわね♪」
そう言ってレーネとセレナスは街の中心の方へ移動していきます〜。

セレナス:飛び跳ねながら着いていきます、斧がしゃがしゃ言わせながら(笑)

GM(ロトゥス):「…やれやれ、ではオレ達も宿へ向かうとするぞ」と残った君達へロトゥスが。

イオス:「そうしよう…」

GM:と言うわけで一旦、視点がセレナス達へ移ります〜!
君とレーネは活気賑わう商店街を一緒に歩いています。
「結構、たくさんのものがあるわね」

セレナス:「うん、僕目が回ってくるよぉ〜」 しっかりと手を繋いでます。

GM(レーネ):「…ねえ、セレナス」 不意にレーネが声をかける。
「お父さん……死んじゃったの?」

セレナス:「……うん。僕が、未熟な、せいで……」
そう言いながら、レーネと繋いでいる手をぎゅっと手を握り直します。

GM(レーネ):「そっか…」 君のその返答を聞き、俯き暗い雰囲気を漂わせるが
しかし、次の瞬間には顔を上げ明るい声色でレーネが言う。
「でも、お父さんは後悔して無かったと思うわよ。お父さんはセレナスのことを本当の息子のように思って
いたから」
そう君に声を掛け、レーネはいつも以上に大人びた真剣な表情で君を見る。
「セレナス。この戦いが終わったら…グラングーレの名を、お父さんの意志を継いでもらえる?」

セレナス:「一人前になるまではって決めてたんだけど、もうそれを認めてくれる叔父さんは死んじゃった
し…姉さんが、そう認めてくれたら…ね」

GM(レーネ):「うん、それじゃあセレナスが立派な大人になるまでずっと私が傍で見つめているね。ね
え、セレナス。何か、欲しいものはない?」 とレーネは傍にある雑貨を見ながら君に言う。
「折角なんだし、何か買ってあげるわよ」

セレナス:「ええっ!いいのっ?う、うん……!」

GM:ペンダント、リング、アクセサリー、人形、わらび餅。色々あるね(笑)

リザベラ:…すげぇ無節操。

イオス:カオスな店だ。

セレナス:「何か面白そうな楽器ないかな〜♪」

GM:では、そんな風に楽器を探す君の目に東洋で作られた貝殻製のフルートが目にとまった。
「楽器でいいの?」とレーネが聞いてくる。

セレナス:「姉さんに借りたピアノはいつかちゃんと返さないとだから…僕の楽器を見つけなきゃ、なんだ」

GM(レーネ):「くすっ…。おじさん、この楽器下さい」 とレーネがフルートを手にとりお店の主人にお金を
渡して購入する。「はい、セレナス」そう言ってフルートを君へ渡す。

セレナス:「ありがとう姉さん!大切にするよ!!」早速掛け紐つけてもそもそやってます(笑)

GM:では、そうやってはしゃいでいる君に街を歩いていた一人の少女とぶつかる。どんっと(笑)

セレナス:「わっ!ごめんなさい!」

イオス:おお、やっと登場か?(セレナスのコネクションを参照)

GM:「……………」 少女は君とぶつかった勢いでぺたんとその場に尻餅をつく。

セレナス:幼女?

GM:う〜ん、外見は君より1、2歳上くらい。すごく近い感じはする(笑)
「…………」 ちなみに少女は尻餅をついたままじーと君を見ている。

セレナス:「ああっ!そうか、こゆ時は騎士の心得騎士の心得……ごめんね、怪我はなかった?」
手を差し伸べます〜。

GM:「…………?」 不思議そうに君の手を見つめて、やがて手を取り、起き上がった少女は君を再びじ
ーっと見ている(笑)。
テナ
セレナス:なかまにしますか?
  はい
  いいえ
▽だく

GM:マテ(笑)
と、この起き上がった少女なんだけど、よく見ると君が先ほど買ったフルートをじーと見ている。

セレナス:「えっ?あ、あげないよおー?」

GM(少女):「…………」じー。

セレナス:「え、ええええっ?」

GM(少女):「…………」じ――――。

セレナス:「むむむむっ、僕のだよお〜!」
そう言うと、ぱくっ口に銜えて噴きます(笑)

GM:では吹き出したそのフルートを少女はぱしっと手にとる!(笑)

セレナス:「ああッ?!!………」ぐすん。

GM(少女):「………」 そんなやり取りしていると不意に少女はフルートを君に返す。

セレナス:「え?欲しいんじゃないの?」 ぽかんとしつつ受け取ります。

GM:で、今度は君の肩にあるピアノにじー(笑)

セレナス:「えええっ!!これはもっと大事なのー!うう……」
フルートを差し出します。「こ、これほしいの?」

GM(少女):「………」 じーと見たまま、それを取ろうとする(笑)

セレナス:「ね、姉さん〜〜〜…!」 じ〜っとレーネを見て救いを求めます(笑)

GM(レーネ):「ん〜、私は別に好きにしていいわよ。だってそれはセレナスの物なんだから」と笑顔で。

セレナス:「あうー……だ、大事にしてくれないとやだよ?」 渡しますー。

GM(少女):「…………」 少女は無言のままそれをそっと受け取る。
そして、しばらく君を見つめた後に少女は無言のままその場から去っていく。

セレナス:「ぐすん……」

今見ると、かつあげもいいところだな。

GM(レーネ):「…不思議な娘だったわね〜。でもあの娘、ヴァルキュリアなのに
ヴァルキュリアの特徴の銀の瞳じゃなかったわね。…あんな金色の瞳、初めて見たわ」

リザベラ:ヴァルキュリアなの?!

セレナス:「ヴァルキュリアなの、あの子?」

GM(レーネ):「そうね。銀の瞳の特徴が無かったから、わかり難かったけど…。
セレナス、あの娘、可愛かったけど惚れちゃった?」 といらずらっぽい笑みを浮かべて。

セレナス:「ぼ、僕が好きなのは姉さんだけだよ!!」 なんか違う答えを返します(笑)

GM(レーネ):「くすくす、ありがとう、セレナス」 そう言ってレーネは笑顔を見せる。

◆ミドルシーン5 〜痛みと言う名の過去〜
GM:一方、その頃のイオスとリザベラのシーンへと移りますね〜。
ロトゥスと君達はこの街で取った宿の二階で休んでいるところだね。
「…まったくあの屑は何をしているんだ」 とロトゥスは悪態をついている(笑)
その一方でイオス君。

イオス:はいな。

GM:君は何気なく、宿の窓から街並みとそこを行くかう人々を見ていたが。
その中に驚くべき人物を見た――セクエンツィアだ。人込みに紛れ、彼女はそこにいた。

イオス:ばかな?!思いっきり身を乗り出すぞそれは。

GM(ロトゥス):「!どうした、イオス!」

リザベラ:「護衛対象、どうした」 イオスの後ろで。

イオス:「少し出かけてくる!」 そう言うと窓から飛び降りる。

GM(ロトゥス):「おい!待―――!」

リザベラ:追いかけたほうがいいか?

GM:護衛対象だしね〜、その方がいいと思う(笑)

リザベラ:…よし、すぐにイオスを追う。「ロトゥス、そこで待ってろ」

GM(ロトゥス):「バカを言うな、オレも行こう」と彼は剣を握る。
一方で飛び降りた、イオス君。君の前ではセクエンツィアが何一つ変わらない姿でいた。

イオス:「セクエンツィア!」

GM(セクエンツィア):「…イオス様。どうして、私を殺したんですか?」
氷のような声でそう一言告げる。

イオス:「何を…何を言っているんだセクエンツィア…」

リザベラ:「護衛対象、落ち着け」

GM(セクエンツィア):「あの城の中でイオス様の刻印に胸を貫かれて…私、すごく苦しかった、すごく痛 かった…」

イオス:他人の声など聞こえるかい。

GM:胸元を開けるセクエンツィアの胸には風穴が開いており、そこから大量の血が溢れ出ている。
「なのに、どうして…イオス様は生きているんですか…?」

イオス:「嘘だ…死んだのなら今ここにいるはずが…」

リザベラ:イオスをカバーリングできる位置に移動する。

GM:「そうだ…どうして?どうして殺したの?」
と怨念のような声が周り中から聞こえる。見るとその場を歩いていた全ての人間達がイオスの方を
振り向いていた。そしてその人物達の腕や顔、足などは切り刻まれ損失されている。
「どうして生きているの?イオス様?」
見ると、あのフローリアの姿もまた顔の無い状態で君の前に現れる。。

イオス:「フローリア王女…」

GM(セクエンツィア):「ねえ…イオス様…」
気づくと目の前に血塗れのセクエンツィアが――
「私のことを想っているなら……死んで」 そう言って彼女は君の首に手をまわす――。

リザベラ:「護衛対象ッ!」

イオス:「今更悪趣味がどうとか言うつもりはないが…これはやりすぎだろう」 ぽつりと呟く。

GM(セクエンツィア):「………え?」 キョトンと表情でセクエンツィアは君を見る。

イオス:「すまない、セクエンツィア。たとえ幻とはいえ、君にこんな姿をさせたのは俺の弱さのせいだ」

GM:「…………ふ、ふふ」 君の目の前にいたセクエンツィアは口元に笑みを浮かべ、
一拍を置いた後、「あっはっはっはっはっはっはっ!!」
その笑い声と共に全ての幻想が消える。そうして、君達の前に現れたのは育ちの良さそうな外見を
持つ一人の少年。「つまんないな〜。もう少し反応してくれてもいいのにさ〜」

イオス:「信じ込ませる手間を惜しんだお前のミスだ」

リザベラ:「悪趣味な」

GM :少年はリザベラの方を振り向いて一言を放つ。
「うるさいんだよ。この父親殺しが」

リザベラ:「……何を言っている?」怪訝な顔をしよう。

GM(ペレリウス):「君さー、誰のせいであの日、父親が死んだのか理解してないの〜?」

リザベラ:「……貴様」

GM(ペレリウス):「あの日、君が父親の傍にいたから父親の後を追ったから父親は死んだんだよ。
ほらっ、そこにいる君の父親もそう言っているよ」
見るとそこには血塗れの君の父の姿が――。
「フィリア…、なぜお前は…私を…なぜ…なぜ…?」

リザベラ:「……目の前で同じ手を使うなどと」 斬る。

GM:では一閃の剣の元、幻想は消える。
「きゃはははは!ひっどい事するね〜♪」

リザベラ:「犬にも劣る頭だ。出直してこい」

イオス:「俺が情報を知らないセクエンツィア以外の者を出したこと、演出を重視し
疑問を挟む隙を与えたこと、お前のやり方は愚かに過ぎる」

GM(ペレリウス):「なるほどぉ、確かにイオス君に対しては爪が甘かったね。
でもね〜、フィリア=クーへ。僕の言っている事は君よりはるかに事実を突いているよ。
真実を見ようとせず、ただ仇を追っているだけの子供の君に比べれば、ね」

リザベラ:「……私はリザベラだ」

GM(ペレリウス):「楽だよね〜。全ての責任を他人のせいにするのって〜」

リザベラ:「……」

GM(ロトゥス):「どけ!リザベラッ!!」 その瞬間、ロトゥスの声がその場に響き
彼は手に握った剣を目の前にいる少年に向けて振り降ろす!
が、“がきいいいいんッ!!”
その瞬間、少年とロトゥスの間に瞬時に現れた黒衣の剣士がその一撃を己が剣で受け止める。
そう、その黒衣の剣士にリザベラは見覚えがあった。

リザベラ:「お前、アドルか?」

GM(アドル):「…『四柱(テトラード)』が一人、アドル=ローベン」
男、アドルはそう静かに名乗った。

リザベラ:「……テトラード?」

GM(ロトゥス):「くッ!」
アドルの持つ剣によって弾かれたロトゥスはその瞬間、別方向から現れた一人の少女より攻撃を
仕掛けられる。

リザベラ:ロトゥスと少女の間には入ろう。その少女の攻撃をガントレットで受ける。

セレナス:フルート武器にしちゃらめええぇぇ(マテ)

GM:おーけーです!ではその少女の一閃を受け止めます!“がきんッ!!”と。
少女は無言のまま、君達を確認しアドル達のところまで下がる。
「………『四柱(テトラード)』…テナ……」 と少女はぽつりと呟く。
そしてその時、この場にいたもう一人の人物がイオスの後方から明るい声と共に現れる。
「ははっ。何だか、とんだ再会になったな〜、イオス」

イオス:「いくらなんでも早すぎだと思うぞ、イクフォード」

GM(イクフォード):「まあ、オレもそう思わなくはないんだが、これも仕事でね〜。
一応そっちの二人にも挨拶しとくか『四柱(テトラード)』の一人にして超絶美形の二枚目、
イクフォード=ゼオルデスだ」

リザベラ:それはアドルじゃない?イクフォードは三枚目……。

GM:「い、痛い現実を言うなよ〜!」
「イクフォード、君は少し黙ってな」 自分の隣りまで歩いてきたイクフォードに釘を刺すように
先程の少年が言う。そして三人の四柱が名乗り上げ、この少年もまた威厳を持って名乗りを上げる。
「そして僕が『四柱(テトラード)』のリーダー・ペレリウスだ。
ま、せいぜいよろしくね。脆弱な人間諸君」

イオス:「これがリーダーとは、お前はつくづく主に恵まれない奴だな、イクフォード」

リザベラ:……魔族って気付いていいデスカ?

GM(イクフォード):「そう言うなって〜、こう見えてもこいつ怖いんだからさ〜」
いいですよ〜(笑)

リザベラ:「まさか、魔族?」

GM(ペレリウス):「その通りだよ。僕達『四柱(テトラード)』はこの大陸を統べる魔族達の
頂点に立つ存在だ。本来なら、こんな町になんか来る事もなかったんだけどね…」

リザベラ:「……そうか。お前らの先に、奴はいるのか」

GM(ペレリウス):「奴?……ぷっ、あっはっはっはっはっはっ!!」

リザベラ:「何がおかしい」

GM(ペレリウス):「本当に事実に気づかない子供だね〜、君は〜。
まあいいや、とりあえず僕たちはそこのイオスを追い詰めるために来たんだしね。
…ついでに邪魔なウォーレムの始末もね」
言ってペレリウスはロトゥスに視線を送った後に漆黒の鎌をその手に生み出す。

「さてとそれじゃあ、始めようかな――」

その言葉と共に、このフォブリア最強の魔王の側近・四柱達は戦闘の構えを取る――。

◆ミドルシーン6 〜少年の選択〜
GM:と言うわけで町から離れているセレナスとレーネ達のシーンに一旦戻ります。
君達が一通りの買い物を済ませた時、君達が戻ろうとしていた道の先から街人の叫び声やざわめきが
聞こえる。それだけではなく、何人もの街人がこちらへと走って逃げてきている。
「…あれはロトゥス達の宿の方向?」 ぽつりとレーネが。

セレナス:軽く凹みつつ「……え?」 くいっと顔を向けます。

GM(レーネ):「…どうやら敵が襲来して来たみたいね」 レーネは真剣な眼差しでそう言う。
「気配からすると、魔族…しかもそのその上位クラス、恐らくは『四柱(テトラード)』」
レーネが呟いた『四柱』という言葉にセレナスはあの時の事を思い出す。
そう目の前で父を殺され、自分が殺されたあの瞬間を――。

セレナス:「……叔父さんの敵、そして……!
姉さんはここで待ってて、僕、行ってくるよ」

GM(レーネ):「…戦うのね。セレナス」とまっすぐ君を見る。

セレナス:「うん、あのおっさんにもまだ認められてないし、キチンと戦って、そして帰ってくるよ。きっと」

GM(レーネ):「…うん。精一杯、セレナスに出来る事をしてきなさい!」

「行っておいで!男の子!」

セレナスは姉のその言葉を背に駆け出した。
向かうは仲間と彼らと対峙している四柱(テトラード)のもとへ――。


 
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