第9章 結びつく真実

◆GMシーン 〜蠢く完全なる死〜
フォブリア大陸。その最果ての北の地――
人が足を踏み入れる事を許されない雪原の遥か先の閉ざされた大地にて一つの荘厳な城が存在した。
その城の奥にある王座の間にて、四つの影が一人の男の前に跪いていた。

「…『贄』は目覚めたようだな」

圧倒的なまでの威圧感。流れる真紅はこの闇の空間にあって場違いなまでに紅く美しく流れる。
その男の口から放たれ言葉は聞く者によってはただそれだけで魂が凍るような力が込められている。
しかし傅く四つの影達もまた尋常ならざる存在であり、男の問いを聞くや否やすぐさま返答を返した。

「ええ。これでいつでもあの『贄』を殺す準備は整いましたよ」

そう言って顔を上げたのは四つの影の一人にして『四柱(テトラード)』のリーダー・ペレリウス。

「貴方の命令さえあれば、僕はいつでも殺しにいきますよ」

凄惨な笑みを浮かべる魔族の少年に真紅の男は言う。

「まだその時ではない。奴にはせいぜい死の寸前の絶望を与えておけ。
それよりまず先に、あの邪魔なウォーレム達を始末しろ」

真紅の男の言葉にペレリウスは愉快そうな笑みを浮かべたまま再び問う。

「やり方は僕に任せてもらっていいんだよね?」

「…好きにしろ。ペレリウス」

真紅の男のその言葉にペレリウスは満足そうに微笑み、他の三人の方に振り返る。

「さあ、お許しが出た事だし、行くとしようか。僕達、『四柱(テトラード)』が」

ペレリウスのその言葉に従うように三人は無言のまま、立ち上がる。

「我らが王――“死の王(タナトス・エンペラー)”のために、ね」

その言葉と共に『四柱(テトラード)』達は姿を消す。
そして、その場には“死の王(タナトス・エンペラー)”と呼ばれる、この大陸を支配する魔族の王のみが存
在していた。

◆   ◆   ◆

イオス:やっぱりあの4人の上にいる奴がいたか。

セレナス:上に誰かいなかったらまとまらないよね彼ら(笑)

リザベラ:バラッバラだし。

GM:多分好き勝手にやると思う。特にペレ子とか(笑)

セレナス:ペレ子!(笑)

リザベラ:子て。

GM:と言うわけでプレイヤーシーン行きますねー。

◆ミドル・シーン1 〜結びつく真実〜
GM(褐色の男):「――いつまでも調子に乗るな!」
そう言って褐色の戦士が地を蹴った瞬間「もうそこまでで十分よ!ロトゥス!」
と、セレナスの耳に聞きなれた声が響く。それと同時に、イオスたちの近くにいたの黒フードに身を包んだ
一人の人物がそのフードを剥ぎ取る。そこから現れたのは―――セレナスの姉・レーネだった。

セレナス:「え…あ…ね………姉さんッッ?!!」

イオス:何い?!ってところだが、セレナス以外は驚けない。

GM (レーネ):「…久しぶりね。セレナス。本当に成長してお姉ちゃん、びっくりしたよ」
セレナスが最後に見た時と変わらない笑顔と声で彼女はセレナスにそう言う。

セレナス:「う、嘘だ…だって、こんなところに姉さんがいるわけ…」

GM (レーネ):「あ〜信じてないな〜、この弟は〜」
そう言ってつかつか君の前まで来て、そっと君を抱きしめる。

セレナス:「ひっ?!……あ……」

GM (レーネ):「ほらっ、これで信じてくれる?」
あの時と全く変わらず君の姉は優しく君を抱きしめてくれる。

セレナス:「姉さんの……匂い………」(くんかくんか)

GM (レーネ):「こら」こつんと(笑)

セレナス:「姉さん、姉さんだ……あい、会いたかったよおおおッ!!」状況も見ずに泣きじゃくります。

GM (レーネ):「まったくもぉ、成長したんだから、しゃんとしなさい男の子」
そう言いながらもレーネは優しく君を抱いている。と、そんなやり取りをやっていると先ほどまでセレナスと
対峙していたロトゥスと言われた人物が剣を納める。
「…フンッ。まあ、あの時よりは成長した事は認めてやる」

セレナス:「ふ……え?(ずびー)」

GM (ロトゥス):「そう言えば、まだ貴様らに名を名乗っていなかったな。オレはロトゥス=ラナ。
このウォーレム達のリーダーを任されている」
ロトゥス
リザベラ:かっちょええ!

GM :普通に味方だったというオチだけどね(笑)。
「…感動の再会はそれくらいにして、そろそろ真実を話したらどうだレーネ」
とロトゥスと名乗ったその戦士はレーネに対してそう声を掛ける。そしてそれを聞き、レーネもまた頷き
「…そうね。セレナス、今からお姉ちゃんが言う事を聞いてくれる?」

セレナス:「なーに?姉さん…」抱きついたまま(笑)

GM(レーネ):「あのね。あの日、私はさらわれたわけじゃなくて『盟約』に従って、ロトゥス達の下に行っ
たの。これはお父さんも知らない秘密だったんだけど。私のお母さんの祖先は…ウォーレム族だったの。
そして、私は母からウォーレム族に伝えられた『盟約』を小さい頃から、言い渡されていたの。それがこの
大陸で起こる、災厄を防ぐ事だったの。残念ながら、その災厄を消す事はできなかったけど…」 そう言っ
てチラリとレーネはイオスの方を見る。

イオス:う…。

リザベラ:そこでダメージ受ける事はない。災厄が防がれる=イオス君の死なんだから。

GM(レーネ):「そう言うわけで、お姉ちゃんはさらわれたわけじゃなかったんだよ」
と明るい笑顔でそう説明してくれる。

セレナス:「ぐずん……僕も連れて行ってくれなかったのぉ…?」

GM (ロトゥス):「貴様のような屑が来たところで足手まといになるだけだ」
と今度はキッパリ、ロトゥスがそう宣言する(笑)。
「現に、貴様はあの魔族達が侵攻して来た城で死にかけていただろうが。
…だが、まぁ貴様には少し、見込みがあった。だから、オレは貴様を試していた。
結果は…まあ、一応合格としておいてやろう」

セレナス:「試した……」

GM(ロトゥス):「とにかく、そう言う事だ。何か他に疑問はあるか、屑」

イオス:「セレナスが連れて行かれなかったのは血が繋がっていなかったからではないか?
つまりセレナスは『盟約』に縛られていない」
おそらく学院時代に血の繋がっていない姉がいることは聞いているはず。

GM(ロトゥス):「それもある。そいつは養子だからな」

セレナス:「おっさんを倒しても姉さんは喜ばないっていうのは分かったよ…」

GM(ロトゥス):「おっさんではないと言っているだろうが」
君の発言に青筋を立てるロトゥスだが横からレーネが入り
「そう言う事。だから、もうロトゥスとケンカしちゃだめだよ」
と君とロトゥス両方に言いつけるように言う。

セレナス:「むー…」姉さんに抱きついたままロトゥスを見つめます。姉さんはやらないよ(笑)

GM(ロトゥス):「では、そろそろここから移動するぞ。いつまでもここに居ては―――」
と、ロトゥスが言った瞬間。「そこまでだ!!大逆人共ッ!!」
と君達の後方からそんな声が聞こえる

イオス:ああ、やっぱり何か起こるのね。そりゃあこんだけモタモタしてりゃあな…。

GM:ざざっと君達を囲むように現れるのはテラスト王国の紋章を刻んだ騎士団達!

リザベラ:「愚図っていた代償、か」

イオス:「だから早く移動するべきだと言ったのだ」

GM(騎士):「フフッ、まだこんな近くをうろついていたとは、バカな奴らめ」とリーダーっぽい男が口を開く
「大逆人イオス=ヴァルムオンド!そしてシュヴァルストの剣とその他よ!覚悟するがいい、我が名はテラ
スト王国騎士団副団長・イルド=イルナースッ!!さぁて、お前達には特別にこの私の剣の錆びとなる名誉を
与えてやろう、くっくっくっ…」

リザベラ:「護衛対象。どうする?」

イオス:「さっさと逃げるのが一番だな。倒しても構わんが殺しはするな、あれでも貴重な生き残りだ」
とリザベラに言う。

GM(ロトゥス):「…思ったよりも人数が多いか。後方の敵はオレとレーネで引き受ける。他はお前達に任
せるぞ」とロトゥスがレーネと共に後方を囲む騎士達の方へ向かう。

リザベラ:「了解した」 外した眼帯をしまって宣言しよう。
「イルド=イルナース! 貴様は私の錆になる価値はない。早々に撤退するがいい!」

GM(イルド):「はぁ〜ん?お前こそ、何を言っているんだ。悪いが貴様の武勇伝もここで終わりだぞ、シ
ュヴァルストの剣よぉ〜。かかれ――ッ!!

イルドのその号令と共に騎士団達はイオス達へ目掛け剣を振るう!

◆ミドル・シーン2 〜迫り来るテラスト王国騎士団〜
という事でいよいよ戦闘シーンへと移ることがなったが、セレナスには固有装備
エルドラード神器の一つ絶斧(ゼロ)のデータが渡された。絶斧による装備修正は以下の通りである。

「絶斧(ゼロ)」
武器レベル0 重量0 命中修正+0 攻撃修正+20 防御修正+4
特殊能力:《ゼロ》 タイミング:瞬間 対象:単体 射程:視界 消費精神:−
対象が放ったあらゆる特殊能力、天術・地脈・海鳴の一切を無力化できる。一シナリオ一回使用。

GM:はい!戦闘ですぅ〜!ぶっちゃけ君達の前に敵が三体。騎士イルドと騎士団Aと騎士団B。
その他はロトゥス達が頑張って相手してます(笑)

リザベラ:3体か……ロトゥス達がんばってんな。

イオス:AとBはモブじゃない?

GM:うん、モブモブ(笑) と言うわけで!皆さん、行動値の宣言をお願いします〜!

行動ジャッジの結果。騎士団B、イオス、騎士団A、セレナス、イルド、フィリアの順となった。
早速、騎士団Bによる攻撃が行われるもリザベラのカバーリングと防御の前にほとんどダメージを与えら
ずに終わる。続いてイオスの<無拍子>によるカウンター攻撃が騎士団Bを襲い、一瞬にして騎士団Bは
倒れた。

GM(イルド):「何をやっている!このカス共ッ!」と後ろからイルドが罵声をかける(笑)

リザベラ:「指揮官が愚かだ。人材が乏しいな、この国は」

GM(イルド):「な、な、なんだと!貴様―――ッ!!」

セレナス:「叔父さんが全部取り仕切ってたらしいからね〜」

リザベラ:「団長は死んだのか?」

セレナス:「………」その問には答えずに顔を背けます。

リザベラ:「…少年。復讐なら、手を貸すぞ」

GM :では次の行動は騎士団Aですけど、こいつらは会話中のセレナスに向かってくる(笑)。

セレナス:「ううん、僕は騎士だからね、自分の私利私欲で人に迷惑かけたりなんてしないんだ」突っ込ん
でくる騎士団Aを眺めながら言います。って僕なの?!(笑)

リザベラ:「……そうか」

GM(騎士団A):「セレナス!わが国の騎士が何故そんな罪人共といる!!この裏切り者があああぁぁ!!!
とか、喚いて(笑)。ちなみにセレナスに向かったのはダイスによるランダムだったからです(笑)

セレナス:喚きすぎ!(笑)

この後、騎士団Aの攻撃がセレナスに命中するも、やはりリザベラのカバーリングに阻まれる。
そしてセレナスの行動時、セレナスは持ち前の海鳴術<波紋(ハヌマ−ン) 第一楽章レプレホーン>を
謳い、騎士団Aとイルドへと攻撃を仕掛ける。そして驚愕の事態が起こる。

セレナス:「ある日、仕事の最中にやつを私は捕まえた ジギタリス生える城の堀 しわでしなびた
髭面エルフとんがり鼻に眼鏡をのせて 銀のバックル靴下につけ 革のエプロン、膝に靴 リップラ
ップ、ティップタップ、タックタックトゥー! 妖精王には編み上げブーツ 王子様にはブローグ靴じゃ
 きちっと払えよ、きちっと払え わしの仕事が済んだらな!」

GM:歌詞――――ッ?!!!(笑)

リザベラ:ちょ(笑)

セレナス:7・1で、命中43です!

GM:では演出で。君から放たれたその音色と歌声が真空の渦を巻き起こし、衝撃波となり騎士団Aとイ
ルドへ襲い掛かる!ちなみに両方当たりだよ(笑)

イオス:力入れてるなぁ瀬田くん。

GM(イルド):「ひ、ひゃああああ!や、やめろ!く、来るな!!来るなああああぁぁ!!!」

セレナス:イルド安っぽすぎる(笑)

リザベラ:三下め、騎士Aのセリフかと思ったわ。

この後、セレナスの波紋・第一楽章による攻撃はイルドと騎士団Aにダメージを与え、怒りに身を任せたイ
ルドの刃がイオスを狙うもこれをあっさり回避するイオス。
騎士団AとBの攻撃は命中したのに、イルドの雑魚っぷりがますます際立つ。
そして最後にフィリアの<周破斬>による範囲攻撃により、イルドと騎士団Aは落ちる事になる。

GM (イとその他):「うわー!もうだめだー!」どごーん!ばたん。

イオス:やっぱりこの国の騎士って神聖騎士団。

GM:と言うわけで、君達の前には倒れ伏した騎士団とへっぴり腰のイルドの姿がある。
「あ…ああ…た…頼む……い、命…だけは……!」と掌を返したように必死で懇願するイルド君(笑)

リザベラ:「国も、民も、家族も……守るために騎士になったのではないのか?貴様は、何故騎士になっ
た?」とイルドに。

GM(イルド):「う、うるさいっ!オ、オレには地位が全てだ!名声が全てだ!!他に何もあるかっ!!」

リザベラ:「ふん」 剣を収め、眼帯をするよ。「守れなくて当然だな」 イルドに背を向けよう。

GM:では、皆さん、こいつを見逃すと言う事でいいのかな?(笑)

リザベラ:副団長だけは殺しておいたほうがこの国のためのような気がしてきた。

イオス:まあ、数少ない生き残りだし。見逃そう。
「部下を連れて帰れ。そしてこれ以上踏み込まないでほしいと陛下に伝えてくれ」

GM(イルド):「………くッ」 吐き捨てるようにイルドは騎士団を連れて去っていく。
そしてそれと同時に君達の後ろから騎士団達を蹴散らしたロトゥス達が現れる。
「敵は蹴散らしたが、また増援が来ないとも限らない急いで移動するぞ。
…それに貴様らに話さなければならない事もあるからな」

イオス:「俺もお前たちに訊きたいことが山ほどある」
とりあえずは急いでこの場を離れよう。確かに第二部隊がいないとも限らん。

セレナス:「僕自分の国の騎士団を裏切っちゃったよ……」 とか一人ブツブツ言ってます。

こうしてテラスト王国からの騎士達を迎撃したイオス達はロトゥスと名乗るウォーレムに連れられ
テラスト領より離れて行った。


 
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