エピローグ おかえりなさい

GM:では、エンディングシーンいきましょうか〜!

アルス:ふう、勝ったぁ…。いや、マジで死ぬかと思った…。

メドウ:シアが〜…!


◆エンディングシーン・アルス 〜ガール・ミーツ・ガール〜
GM:と言うことであれから数日。
君はアリスの部下としての日々を送る毎日を過ごしていた。

アルス:ああ、何と言う愛に溢れた日々っ。

GM(アリス):「おい、この間の件だがレオノス王国へちゃんと例のやつは返してきたか?」

アルス:「はい、ばっちりです。ついでにあること無いこと吹き込んでおいたので
レオノス王国のエデンに対する感情はかなり良いものを保てました。
これなら条約締結の再開も早くに実現しそうですね」
アリスちゃんを後ろから抱っこして、頭を撫でながら言う。

GM(アリス):「こら」 どごっと君を殴る。

アルス:「あうっ」

GM(アリス):「何する、この犯罪者」
そう言って速攻離れる(笑)

アルス:「あう、つれないですね。私がこんなに想っているというのに…」

GM(アリス):「…まあ無事に任務は果たしたようだしご苦労。
しかし、この間はお前のせいで私も雪羽も死に掛けたからな、もうあんなのは懲り懲りだからな」
『だぜー。二度とあんなの俺様ごめんだぜー』 と雪羽も(笑)

アルス:「はい、ごめんなさい…」

GM(アリス):「…まあ」
ぷいっと顔をそむけて。「お前がここにいてくれて嬉しいぞ」

アルス:その言葉を受けて、かぁっと顔が赤くなる。
「あ、あう…。あの…アリスちゃん…」

GM(アリス):「…ん。何だ?」

アルス:「私、常日頃から愛だ愛だと言っていますけど、
誰かに『愛しています』って言ったこと無いんですよ…」

GM(アリス):「そうだったか?」キョトンとアリス。

アルス:「はい…」
そしてアリスの耳元に唇を寄せ

「アリスちゃん、あなたのことを―――」


◆エンディングシーン・レイア 〜風吹く大地に芽吹く命の花〜
あの戦いから数日。
レイアは一つの小高い丘にいた。
そこには一つのお墓とその前に咲いている名も無き綺麗な花。
自分を護り散ったリウの墓、そして――

レイア:彼女(シルヴィア)はこの丘から見るエデンの景色が好きだと言っていたから。
ここならばきっと彼女(リウ)も気に入ってくれるだろうと思った。
彼女達の言葉を思い出し、誰にでも無く問いかけていた。

「――俺、頑張れたかな――」

――――さあっと一陣の風が吹いた。
花が舞った。
それはレイアの眼前を掠めて行く。

レイア:――不意に彼女の声が聞こえた気がした――。

「――頑張れよ」

例え、自分がいなくてもお前(レイア)なら一人で生きていける。
そう、レイアの中には彼女たちの翼が残っているのだから。
そんな意味の言葉が聞こえた気がした。

レイア:「…あぁ、そうだな。」
これで終わりじゃないから。自分にはまだ進むべき未来があるから。
彼女達の生きた証と共に。

「…また…来るから…」

レイアの命と共に彼女たちの命もまたそこにある。
レイアの声に反応するようにお墓の前にあった花が小さく凪いだ。

レイア:それを見て小さく微笑み、丘を後にする。

その日の風は――優しい風だった。


◆エンディングシーン・メドウ 〜命ある者達の未来へ〜
GM:じゃあ、最後いきましょうか〜!と言うことでメドウさん!よろしくですぅ!(笑)

メドウ:はいなー!よろしくお願いします!

GM:君は衝撃で目が覚める。
気づくと君はトゥナの肩に抱かれ、『不可侵の卵(シークレット・クラウド)』を脱出していたところだった。
「…!目が覚めたんですね、メドウさん」

メドウ:「…ッ!!」 目が覚め、周囲を見渡す。
「ああ…ありがとう トゥナ」そう言って、トゥナの肩から降ります。

GM(トゥナ):「いえ、メドウさんが無事で何よりです。
急ぎましょう。この『不可侵の卵(シークレット・クラウド)』もうじき落ちます。
もうレイアさんもアルスさんも脱出した後ですから、残るは私たちだけです」

メドウ:「そうか。じゃあ、僕らも急がないとね」
ふっと微笑むように言い、そしてまだ痛みの残る体を無理矢理動かし、急ぐ。

GM:君とトゥナは出口を目指す。
そして、見つけた!光さす唯一の脱出の扉を。

「メドウさん!先に――」

そうトゥナが言いかけた瞬間。
“がたんッ!!”
大きく『不可侵の卵(シークレット・クラウド)』が揺れた。

GM:メドウには――その激戦を潜り抜けた君の視力なら分かった。
出口が落石によって塞がれようとしている。
この距離から走っては間に合わない。
ただし、トゥナだけなら――君がその最後の力を放ってアマステラの一閃を放てば
トゥナだけを行かせる道を作れる。

メドウ:「…トゥナ」トゥナの目をしっかり見て、言う
「皆に宜しく」笑って――ぽん、とトゥナの背を叩いた。
ここで自分は死ぬ。そう実感出来た。
不思議と悲しみは無い。多くのものを守れたから。

GM:その言葉にトゥナは君の方を振り返る。
「?!な、何を言って…メドウ…さん!」

メドウ:トゥナがここまで担いできてくれなければ、自分は死んでいた。
この娘を守る為なら、自分はどうなったって構わない。
「…アマステラ」
“きぃん”と音がして、神器が自分の最期の命を刃に変えるのが分かった。

「行け!トゥナ!!」

メドウ:トゥナの背中を今度は強く押し、アマステラの刃を出口を塞ごうと落ちてくる落石目掛けて投げる!

「―――メドウさああああああんっ!!!!」

それはメドウの魂にまで響くトゥナの叫び。

GM:彼女は君に押され無事に出口を抜けた。
アマステラは落石を防いだ。
だが、瞬時にアマステラは次の瓦礫へと呑まれた―――出口は完全に塞がった。

メドウ:「大切な人――仲間を守って死ぬってのも、悪くないもんだね」 そう言い、目を閉じる。
この負傷では時間内に瓦礫をかきわけ、外に出る事など出来ないだろう

GM:君は静かにその場に座り込む。
崩れ落ちる瓦礫の数々。次第に呑まれていく自分。
だが不思議と君の心は静かだった。
その中で君は今まで出会ってきた人達の顔が浮かんでくる。

メドウ:「アルスさん…レイアさん…トゥナ…生きるんだ。死んでいった人たちの為にも」
そして――
「スペンサーさん…シア…僕ももう、駄目みたいだ もうすぐ行くよ…」
静かに、唯瓦礫が崩れ落ちていく音に耳を傾ける。

GM:君は静かに目を瞑ろうとした。
だが、その瞬間―――。

「――メドウ」

聞こえた声。それはメドウの中に生きた“彼”の声。
そして蒼き光がメドウの眼前を包んだ。



◆エピローグ 〜おかえりなさい〜
数日後――。
『不可侵の卵(シークレット・クラウド)』は一人の英雄と共に海底深くへと沈んで消えた。
その海が見える場所にアルス、レイア、トゥナは居た。

トゥナは数日間、毎日ここに来ている。
食事も滅多にとらず、ずっとここである一人の人物を待ち続けている。

アルス:「トゥナさん、体壊しますよ…」

GM(トゥナ):「…皆さんはもうエデンは戻っていいですよ。ここには私一人で残りますから」
そう笑顔で君達へ言う。

レイア:「あいにくと暇人だからな。もう少しここに居させてもらうぜ」

GM(トゥナ):「…レイアさん。いまやエデンになくてはならない人じゃないですか。
そんな人がだめですよ」 と笑ってトゥナ。
だがその笑顔が無理に作ったものである事は誰の眼にも分かる。

レイア:「(この子にこんな顔させやがって…。早く帰って来いよ…、メドウ)」

GM(トゥナ):「…あの時」
不意にトゥナは言う。
「あの時、私を助けるためにメドウさんは残る結果になったんです。
私さえ居なければ……メドウさんは……」
その紅い瞳から涙を流すトゥナ。

アルス:「それ以上言うと怒りますよ」

レイア:「全くだ」
アルスに同意する。

GM(トゥナ):「でも、でも――!」

その瞬間。その場に風が吹いた―――。
同時に朝日が海を包んだ。

そして気づく。
その朝日と別の光が…
白銀煌く光と蒼く輝く光を背負った一人の人物が朝日をバックに君たちから少し離れた場所。
そこに居た。

その右手にはアマステラ。
その左手にはジルナードを持った人物。

「――――!」

トゥナは『君』を確認して息を呑んだ。

「―――ただいま」

おかえりなさい

アルス:「まったく、持ってくるの遅いですよー。
私はジルナードをレオノス王国へ返しに行かないといけないんですから、早く持ってきてくださーい」

レイア:「ったく、どこで道草食ってたんだよ」

メドウ:微笑み、皆の方に歩いていく「ごめんごめん 迷惑かけたね」
そう言って、ジルナードをアルスに渡してから
「…トゥナ」 トゥナの頭をなでます

GM(トゥナ):「―――おかえりなさい。メドウさん」

メドウ:「ああ―――ただいま」

GM:トゥナは涙を、しかし満面の彼女の笑みを浮かべ君に抱きつく――。

メドウの中には命が宿っている。
かつてメドウを救った恩師スペンサーの命。

そして―――

友<シア>の命があった。



エスペランサー・リプレイ
『命尽き果てるまで』
〜fin〜



 
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