第3章 支配の誓い

◆PC3オープニング1 〜死人へ手向ける花〜
仕えるべき人がいた。そして、その人の為に友と数多の戦を駆けた。
何年もそうしてきたから疑問すらも抱かなかった。
この日常が、友と主と仲間達と過ごす日々が永遠に続くと…だが、永遠などというものは存在しない。

――ムーヴェリアス大陸の最果てにて。
そこは紅蓮の炎が全てを包み、城や大地が燃え盛っていた。
サクス=一刀は、つい数刻前まで安息地だった戦場にいた。

“叛乱”

何を考えての事だったのか。
君の仲間だったそいつらは君と自分達の主に叛乱を起こし、このような惨事を引き起こした。
そして今、サクスの前にはかつて最も信頼し、共に主に対し忠誠を誓った戦友が敵として対峙していた。

ヴァルター=オデッサイス。

黒の制服を身に纏い、その姿は英雄として武人として誇り高い姿を保っていた彼が
今は君の敵にしかすぎなかった。

GM(ヴァルター):「…皮肉なものだな」
ヴァルターは君と対峙しながら静かに巌のような威圧に満ちた声を出す。
「騎士団の中で最も忠誠を尽くし、武人としての矜持を掲げ、あの方の側近と呼ばれた俺とお前が
こうして袂を別ち、戦いあうとはな」

サクス:「…何故だ、ヴァルター。俺はお前を斬る為の刀は用意していない」

GM(ヴァルター):「何故…か」
ヴァルターは遠くを見るように近くで燃え上がる紅蓮の炎を見る。
「俺にとってあの方に仕える事こそが至高の名誉であり、そこに寸分の疑いもない」
と、不意に彼は君の目を正面から見据える
「だが――我らがあの御方に仕える事、その所業が間違いだとしたらどうだ?」
ヴァルターはいつものあの揺らぎない精神の炎を瞳に宿らせたまま言う。

サクス:「どういう事だヴァルター。主を疑ってかかるのはわれわれの仕事ではないはずだ」

GM(ヴァルター):「確かにな。今更、主に疑問を持つわけではない…。
だが、我らがあの御方に仕える事によりあの御方のご子息は……」
と、そこで何かを言いかけるが、ふっと笑みを浮かべそれをやめる。
「いや、もはやこのような問答は我々には不要だ。サクス。我が友、我が戦友よ。
この最後の瞬間にお前のような武人と戦えるのは俺にとってまさに最後の名誉だ。
我が人生最後の戦いを、お前と言う男との死闘で幕を引ける事に感謝する」
そう言いヴァルターは静かに構えを取る。それは全てを滅ぼす鉄腕の構え。

サクス:「残念だ、ヴァルター。俺と向き合って生きているのは主だけになるのだな――」
長刀を無造作に右手で構えると、そう言い放ちます。

GM:その一言と共に、友であった二人の最後の死闘が繰り広げられた。
それはまさに英雄同士の全てをかけた戦い。
紅蓮燃える大地は砕かれ、あるいは切り裂かれ、両者の戦いは一進一退。まさに互角。
千日手の如き死闘。
「…心地よいな。お前に対する畏敬の念は僅かもそこなわれていない。
だというのにお前と言う戦士と戦え、俺は本懐を感じている」

サクス:「だがどうするつもりだヴァルター、俺が唯一認めた闘士よ。
狐拳(≒じゃんけん)で自身の右腕が左腕に勝とうというのは不可能なように、
俺とお前で決着がつくのか?」

GM(ヴァルター):「ふっ、確かにな。だが終わらない戦いはいつの時代もない。次の一撃で幕としよう」
そう言うや刹那。ヴァルターは君から距離を取った。
そして彼は構える。それは全てに幕を降ろす彼の、まさに終焉の構え。

サクス:「そうだな、それもいい」
いつものように、今までいつもそうしてきたように悠然と構えます。

GM(ヴァルター):「サクス。お前と言う友と出会え、この最後の瞬間も共にいた事に感謝しよう」

「――さらだば」

アルジェント:ごめん、噴いた…。

GM:さらだばって(笑)やっちまったぜ!!(爆笑)

サクス:さらだばー(笑)

GM:とりあえず、話しを戻して(笑)

サクス:「――来る瀬で会おう、ヴァルター」

宣告後。
ヴァルターの放った拳。サクスの放った刃。
両者が放った渾身の最後の一撃により――決着はついた。

だがそれは両者による一撃からではなかった。
そう、それは“第三者”からによる幕引きの結末だった。

“どすっっ!!!”

GM:弾丸。そのようなものはこの世界には存在しない。
だが例えるならそれは弾丸であった。全てを貫く魔弾、否、輝く弾。
君達がぶつかる寸前、ヴァルターの全霊が君に向けられた、その刹那。
この場で身を潜めていた何者かが彼を背後より打ち抜いた。
「――がっ」
まるで予想だにしなかった一撃を受け、ヴァルターは血を吐き、
彼の放った拳は空中でその力を四散した。
だが、君の放った刃はこの刹那の瞬間において、その刃のスピードをとめることは出来ず――
彼を、ヴァルター=オデッサイスの身体を切り裂いた。

サクス:「!――馬、鹿、な……!」

GM(ヴァルター):「……ぐ…ッ!」
斃れ、地に伏せるヴァルター。その顔には無念の感情のみしか映っていなかった。
「…最後の最後で…お前との死闘が…こんな形で幕引かれる…とはな……報い…か」
自嘲気味にヴァルターは笑う。

サクス:「ヴァルタアアァァー!!こんな形での幕切れなど俺は認めん!」

GM(ヴァルター):「サクス…………―――」

サクスが放つ絶叫を最後に、ヴァルター=オデッサイスも無念のまま。
自らが認めた友(敵)との死闘を“果たせぬまま”息絶えた――。

GM:君の友であり君の最後の宿敵だった男は無念のまま、君の目の前で死んだ。
それと入れ替わるように「よぉ、よかったな。これで全部片付いて」
飄々と何もなかったように、先ほどの『弾丸』を放った男が君の前に歩いてくる。
「向こうの方も全部片付いたぜ。これでこいつらの謀反も終わりだ。
全くこいつらも何を考えていたんだか」

サクス:「…お前か、ヴァルターを撃ったのは?」

GM(???):「あ?だったらどうしたよ、サクスさんよぉ。
お前が戦いに名誉だか何かを求めているのは知らないが
あの場合あいつを殺すことがオレ達に取って最も最優先だったろうが」

サクス:「…そうか、そうなのだな」ぎりり、と剣を持つ右手を強く強く握り締めます。

GM:相手は君のそんな怒りなどまるで知らないように続ける。
「それに言っちゃあ何だが、オレが撃たなきゃ…お前、死んでたんだぜ?
むしろオレに感謝してほしいくらいだな」

サクス:「……それは、どういうことだ?」

GM(???):「言った通りだ。あの時の間合いはお前よりもヴァルターが早かった。
あのまま続けていれば、お前の剣よりも先にヴァルターの拳がお前に届いていたんだ。
だから、ちったぁ命の恩人たるオレに礼くらいは言ってくれよな」

サクス:「…何故だ。あいつの魂の篭った一撃が俺のそれを上回ったなら、
俺は全身が粉々になってこの場に果てようと構わなかった!!」

GM(???):「それじゃあ、オレ達が困るだろう。
何よりも主様もお前がいなくなったら優秀な人材を失うだろう」
この男の言っている事は理に適っている。それはサクスも分かる。
だが、しかし、それでも心のどこかで君は納得できずにいた。

サクス:「くっ……」
(どちらが勝ったとしてもなんら問題は無かった、二人ともが主を信奉し献身を重ねていくなら…!)
「…一つ、聞く。俺は勝ったのか?」

GM(???):「さあな。そんなのはお前自身が決めるべきじゃねえのか?」
言って男は辺りを見回し「何にしてもこの叛乱も終わりだ。後はここの引き上げ――」
と、そう言いかけた瞬間、轟音が鳴り響く。大地が揺れ、君達のいた空間が崩れ始める。

サクス:「くッ?!これは…!」

GM(???):「チッ!“やつら”め、このタイミングで攻撃を仕掛けてきやがったのか!!」
男はこの現象を引き起こしている者に目星がついているのか、そう忌々しげに吐き捨てる。

サクス :「なんだ…、叛乱といい、何が起きている!答えろ!!」

GM:鳴り響く轟音、それは砲撃。この君達がいるこの場所を。
かつて、信頼できる友と仕えるべき主がいたこの場所を崩壊させる鉄槌。
男は君の問いに答える前に、この場に攻撃を仕掛けている『新手』を迎え撃つべく駆け出す。

そして、それに遅れるようにサクス=一刀もまた紅蓮の戦場を後にする。
背後には炎に飲み込まれ消え行く親友の亡骸があった。晴れぬ心のままサクスは駆け出す。
全ては主を護るため。そう、それは彼に残されたたった一つの存在理由なのだから。

そして物語は13年の月日を重ねる――。


◆GMシーン 〜舞い降りる二つの影〜
ディゼルの故郷炎上から数年――。
ムーヴェリアス大陸、都市トルギスにて。
その都市に逃げ込んだ“目的”を狩りだすべく二人の狩人が訪れていた。

「…どうやら、ここに逃げ込んだみてぇだな」

「そうみたいですね。ですが街中ですとあまり騒ぎを起こすと問題です。その点は大丈夫なのですか」

それは二人の男女。一方は身に纏う敵意を包み隠さず放つ男。
もう一方は騎士然として態度を保つ女性。

「オレを誰だと思っているんだ?“アナーヒター”」

相方のそんな疑問に、さも問題ないとばかりに男は答える。

「…ええ、そうでしたね。獲物を狩ることに関しては貴方以上の才覚はありませんでしたね。
“ラウファーダ”」

「そう言う事だ。それに聞いた話しじゃ“スキールニル”の奴もミッションを果たしたそうじゃねえか。
あいつにばかり栄誉を与えるわけにはいかないからな。
ここでのミッションもオレ達の手で確実に果たしてやろうぜ」

「…ええ、そうですね」

静かに相方の発言に同意し、アナーヒターと呼ばれる女性は誓いの言葉を宣言する。

「我ら神聖『聖十騎士団』の名に賭けて――」


◆PC1オープニング2 〜支配の誓い(エンゲージリング)〜
あの故郷の火災から3年。
君はムーヴェリアスにある都市の一つトルギスと呼ばれる場所に住んでいた。
リックと共に流れついたそこで君は一人の青年に拾われた。
気まぐれで変わったその男は家賃分の働きをすれば、住まわせてやると
自分の家に君を住まわせてくれた。君は再び日常を取り戻した。
そんな変わらない日常を過ごしていた君は
再び、その日常が大きく変わろうとしていた事に気づかずにいた。

GM:朝、起きた君は近くのパン屋で働いているためにそこに行くために部屋で着替えをしている。
ちなみにその前に軽く朝食を作って、それを一緒に暮らしている青年ダグラスさんに
届けるという日課もあった。ちなみに彼は一日のほとんどを書物で埋もれた自室で過ごしている。
いつも何やってるのか何考えてるのかよく分かんない人(笑)

ディゼル:ディゼルは今日もいつもの時間に起き、いつもの皿
(ダグラスさんはこの皿じゃないと俺は食べんと言ってたのでやむなくだが)をとりだし、
彼の朝食とついでに軽めの自分のための朝ごはんを作る。
昔から料理してただけあってダグラスさんにはその味を認められている。
…っと、朝食を作り彼の部屋の扉を軽くノックする。

GM(ダグラス):「……ん、ディゼルか、入っていいぞ」
いつもこの時間に君が食事を持ってきてくれるのは彼にとっても日課であるのか、
そんな声が扉の奥から聞こえる。
扉を開くと、本の山の中に埋もれるようにいたダグラスはいつものように本を読んだまま応える。

ディゼル:「…本、まだ読んでたんですか?」

GM(ダグラス):「ああ、まあな」

ディゼル:(金髪碧眼っ!

GM(ダグラス):「…料理はそこに頼む。後で食べておくから」

アルジェント:美形だ、これは重要キャラだ。

ディゼル:「わかりました、あんまり根をつめすぎないようにしてくださいね…」
そう軽く微笑しつついう。
「では、今日もいってきます。 帰る時間もいつもどおりです。」
で、こっちのほうは淡々と。

GM(ダグラス):「ああ、気をつけて行って来いよ…」
と言いかけるダグラスさんだが、寸前で「待て」と君を呼び止める。
「ディゼル。お前のその指輪…確か母親からもらったと言ったな?」

ディゼル:「え…?」
指輪の話に一瞬顔をしかめる「えぇ、そうですね。誕生日に…もらいました」
が、まぁ、普通に返します(笑)

GM(ダグラス):「そうか…」
何か考えるように君の指にはまったそれを見るが、やがて本の方に視線を戻し
「気をつけろよ。ディゼル。それはお前が思っている以上に厄介な物だぞ。
捨てろと言いたいが安易に捨てていい物でもないし、お前もそれを望まないだろうしな。
まあ、私の戯言は気にするな。さっさとバイトに行っていいぞ、私は働く気はないからな」

ディゼル:「…ダグラスさん―――その言葉あんまり人前で言わないようにしてくださいね(笑)」
そう苦笑しつつ、最後のセリフにだけ返答する。ダグラス(笑)

GM:ニート宣言かよ!(笑)

ディゼル:「それじゃあいってきます。 あまり無理しないようにしてくださいね?」
そう言ってドアのほうへ

GM:ダグラスさんはそんな君に手だけで挨拶をして視線は本にむけたまま。
何にしても君は近くのパン屋へいつものようにバイトへと向う。
いつものようにパン屋の主人は君を迎え入れてくれ、そこに来てくれるなじみの客達も
いつもの通りいい人ばかりだ。やがて夕刻近くになり、店を閉めようとした時。
不意に店の前に立っている見かけない少女の姿を見た。
その服装の出で立ちは明らかにこの街の人間ではない、君自身も始めてみる顔だ。

ディゼル:「……?」(誰だろう…)

GM:その娘はじ〜〜〜と君の店にあるパンを凝視している。

ディゼル:ちょ、パン見てるのかっ!(笑)対応に困るぜ(笑)

GM(娘):「じ〜〜〜〜〜〜」娘はパンしか見ていない!(笑)

ディゼル:(ぁぁぁ…、パンをあげたいけど、僕が勝手に店のものあげたらいけないし…)オロオロ。
てかディゼルはヨウジョスキーだったな

プレイヤーからの公式宣言である。

GM:ディゼルは幼女好きーだったのか!おkそれで!(笑)

ディゼル:だって、幼女さらって監禁されたんでしょ?(ハンドアウトの幽閉の事を言っている)

GM:え〜と、そのエピソードはあれです!
君が街で窃盗をした犯罪者やいたいけな幼女にいたずらしようとした輩をのめした時に
そこを通りかかった警備兵が君のほうが犯人だと思い間違えて逮捕してしまったんです!
で、何回か街の軟禁所にお世話になったと(笑)

ディゼル:何回か(笑)どんだけ間違えられてるの(笑)

GM:要するに貧乏くじをひきやすい体質って設定で(笑)。今の状況もまさにそうだし(笑)
「…おい、お前」と不意に少女は君に声を掛ける。
「私がこんなにパンを見てるんだ。さっさとよこせ」いきなり命令口調で君に(笑)

サクス:これはまた(笑)

ディゼル:そそる(ぁ
「え、えっとね!これ、お店のものなんだ。だから欲しかったら自分で買わなきゃいけないんだけど…」
そう困ったように言う(笑)

GM(娘):「…そんなの私は知らない…」
としばらく考える素振りを見せてから「じゃあ買うから、さっさとよこせ」と手を出してくる。
(勿論くれ的な意味で)

ディゼル:「ぇ、ぇぇ?!ぼ、僕のお金で買うのっ?」ですよねー(笑)

GM(娘):「早くしろ、私はお腹が…」ぐるるるるぅぅぅぅ…
「…は、はやくよこせ!」

ディゼル :「ぁぁぁ…!わかった!わかったよ!ちょっとそこで待ってて!!」
といいつつお店へはいって自費でパンを買って彼女のもとへ(笑)

GM:では、娘は君が持ってきたパンを瞳をきらきらさせならが即座にかぶりついて食べ始める。
よっぽどお腹が空いていたのか一心不乱。そして一通り、食べ終わった所で君のほうを振り返って
「ご苦労。私は満足だぞ」そう笑顔を浮かる。

ディゼル:ちょ、アリスかよ(笑)

GM:誰だと思った?(笑)

アルジェント:こんな口調の幼女他にいないって。

GM(娘):「そう言えばお前、名前は何って言うんだ?」

ディゼル:「ん? 僕の名前?うん、僕はディゼルっていうんだ。
ディゼル=オウディラス」

GM(アリス):「ディゼルか。私はアリス=アルロスだ」

ディゼル:「アリスちゃんか。うん、いい名前だ」

GM(アリス):「…!」
と、その瞬間、アリスは君の指にはまっている指輪を見て瞳を大きく開く。
「お前、その指輪…」

ディゼル:ディゼルもその視線に気づく
「ん?これ?これは母さんから誕生日にもらった形見の指輪なんだよ。
だからこれはあげられないよ」さっきのパンのこともあってそう言う(笑)

GM(アリス):「…お前が…そうなのか?」
そう言うとアリスは驚きの表情のまま、君のほうに近づいてくる。
「やっと、見つけた…お前が私の――」
そう言いかけた瞬間、君とアリスのいた場所に『だあああんっ!!』という音と共に地面が穿たれた。

ディゼル:「ッ?!」

GM:その音に反応してアリスは即座に君の背後に隠れる。
見ると君たちから数m離れた場所に二人の男女が立っていた。
「よお、ようやく見つけたぜ」
そう言ったのは男の方。赤い服を纏わせ、その手には何かの術か…
妙な力が弾丸のようなものを精製しいつでも発射できるようにしてある。

ディゼル:「君の知り合い?って雰囲気じゃないのはさすがの僕でもわかるね…」

GM(アリス):「…ああ。あいつらは…アヴェスター教会の“聖十騎士団”の二人だ…」
と、聞きなれない単語を呟くアリスだが、その顔色には明らかな不安の色が強く出ている。
そして、そんな君達に対峙している男はアリスから君に視線を移し、怪訝な表情をする。
「お前…どこかで見たような…」
そう呟き、次の瞬間に男は君がはめている指輪を見て、驚いた表情の後
明らかに不愉快そうな顔を浮かべ吐き捨てるように言う。
「チッ、思い出したぜ。3年前に死んだって聞いたのに生きているとは驚きだな。
あの野朗め、適当な仕事をしやがって」男は明らかに君を見てそう言っている。
「まあいい。そもそも村を焼いて終わりだなんてやり方が気に入らなかったんだ。
殺すならきっちり心臓ぶち抜いて、死体を確認するのが一番なんだよ」

ディゼル:「村を…焼いた…だと」
その部分に過剰に反応する

GM(男):「なんだ?やっぱり何も知らずに生きてたのかよ」
男は愉快そうに笑みを浮かべ話を続ける。
「ああ、あの村はオレ達アヴァスター教会が上からの指令でやったのさ。
“ある物”を入手するためだったが…どうやらお前が持ち逃げしてたみたいだな。
そこの小娘を追っていたが、まさかここで3年前の落し物も拾えるとはオレは幸運だな」

ディゼル:「たったそれだけのために…、僕の…ッ!!」
ダメだ…、奴らは何かしらの武器を持ってるんだ…!こういう時こそ落ち着かないと…!
だが、自分の親、故郷が人の手によって居なくなったと言う怒りがいつまでもこみあげる。
―――上手く思考ができない。

―――  ノイズが走る  ―――

GM(男):「おいおい、小僧。そう熱くなるなよ、お前の村がどうなろうとオレ達は
知ったことじゃねえんだよ。それによ…」
そう言った瞬間、男の手より生まれた“神弾”は君の足元の地面を穿ち、大きな穴を開ける。

ディゼル :「…ッ!?」

GM:男の放った弾丸は見えなかった。
それだけではなく当たればその場所を貫き、まさに致命傷を負わせるだろう。
「これがオレの“称号能力”だ。一応殺す前に騎士として名乗ってやるぜ。
聖十騎士団・第五騎士“神弾の射手(ラウファーダ)”のネヴィル=ザラスタン。
必殺の狩人の異名を持つ騎士だ。せいぜい、足掻けや」

ディゼル:ヴァルター撃った人と同一人物かもな(笑)

GM:ネヴィルと言う男がそう言うや否や、彼の放った神弾は君に目掛けて放たれる。
君にはそれを避けることはできない。

ディゼル:「くっ?!」

GM:当たると覚悟したその瞬間――君の後ろにいたアリスが君をひっぱりその場から駆け出す。
「逃げるぞ。今のお前では太刀打ちはできない!」
そう言い、君の手を握ってアリスは街の奥へと入り込んでいく。

ディゼル:咄嗟のことに驚きつつもアリスに手を引かれながら町を駆ける。

GM(ネヴィル):「くくくっ、いいぜ、せいぜい逃げろ。獲物を狩るのが狩人の楽しみだからなぁ」
そう笑うネヴィルの声を背に君たちは待ちの入り組んだ路地を駆け抜けていく。
だがやがて、行き止りに達し、逃げ場がなくなったところでアリスは君を見て言う。
「聞け、ディゼル。あいつらの狙いはお前の指輪と、それと――私のこの指輪だ」
と、アリスは左手を見せる。そこには君と同じ指輪がはまっていた。

ディゼル:「その指輪――!」以前、母親が言ってることを思い出す。
「まさか…冗談だと思ってたのに…」

GM(アリス):「ディゼル、お前が…私の物になるなら、この状況を打開できる。
いや、それ以外に今の状況を打開する方法は無い」

ディゼル:「君のものになるってどういうことさ…。まさか婚約者になれとでもいうのか?」

GM(アリス):「わ、私の物になると言うのは、そのままの意味だ!」
詳細を説明せず断言する小娘(笑)

ディゼル:(笑)

GM:と、君たちがごねっていると路地の向こうから知った顔が現れる。
それはリック。君と共にあの紅蓮に包まれる故郷から生き延びた唯一の友だ。
「あ!ディゼル!お前、こんなところで何してんだよ!さっき、お前のパン屋でなんか
やべえ事件があったらしいから心配したんだぜ。お前は無事だったのか?」

ディゼル:「リック!」
親友に会えた喜びに顔をほころばせそちら側にかけこもうとする。
―――が。

“どすん―――”

ディゼル:ちょ(笑)

GM(リック):「―――ディ……」
リックが君に駆け寄ろうとした瞬間、その頭を打ちぬかれた。

ディゼル:逃げろっていおうとした結果がこれだよっ!(笑)

GM:君の目の前でゆっくり友が倒れる。
うつ伏せとなったその地面に真っ赤な血が流れる。

アルジェント:ああ、リック。イクフォードと同じ運命を辿るかと思ったら一般人として死んだか。

GM(ネヴィル):「ちっ、余計な障害物に当たったかよ」
そう言いながら、路地の奥から現れるのはネヴィル。今や君の唯一友を撃った男。
「ここまでだ。終わりだぜ、ガキ」
君の隣にいるアリスは君の服のすそを握る。
「デ、ディゼル…、誓いをしろ。早く…私の物になると…!」

ディゼル:「………わかった…」そう、囁いた。

GM:なんという結婚詐欺商法だろう(笑)

ディゼル:いいじゃないかロリコンには願ってもない状況だ(笑)

GM:では、その瞬間アリスは左指の指輪を君の指輪へと重ねる。
するとそこから光が灯り、君の中に不思議な力が流れ込んでくる。
そして、アリスは自らの唇を軽く噛み、血を少し滴らせる。
その血を少し口に含んだまま――。

「お前を、私の物にしてやる」

「――【支配の誓い(エンゲージリング)】」

ディゼル:…………!保存!保存!!(ぁ)

GM:アリスは君の口の中に自分の血を飲ませた。
アリスの血はそのまま君の体の中へと流れ、溶け込んでいく。
「…これで契約は、終わりだ」そう言ってアリスは君から離れる。

ディゼル:「………」あまりの出来事に呆然(笑)

GM:それと同時にアリスは、それまでどこに隠し持っていたのか謎の剣を君の方へぽ〜んと投げる。
「後は任せたぞ」とか他力本願なことを言って(笑)。

ディゼル:「…わかったよ、こうなった以上、君を守る!」

GM(アリス):「…ん。あ、ありがと…ディゼル…」
そう言って立ち上がった君は胸の奥から今まで感じられなかった力の奔流を確かに感じる。
今なら、目の前の男が放つ神弾すらもその軌道全てが見える自信がある。
一方のネヴィルは君のその様を見て、どこか面白そうな笑みを浮かべる。

「は、おもしれぇ、これでちょっと遊べそうじゃねえか。
その指輪の力が本物かどうか試してやるいい機会だ。
いいぜ、来な。お前を殺してその指輪を二つとも持ち帰ればオレが騎士団最強の地位を
与えられるだろうしなぁ!」

そして、ディゼルに取っての初めての戦いが切って落される――!


 
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