第27章 心眼の剣

◆ミドルシーン7 〜罪人へと捧げる真紅の葬戦〜
テラスト領北東――アルレイス平原。
そこは純白の雪に包まれた美しき平原。
この先に人間が踏み入ることを許されない魔の領域がある。

GM:君達、三人の後ろにはテラスト中の騎士団とレセリア王女の姿。
そして、君達の向かう先、純白の平原の先には一面を覆う闇。
北の魔族達、何万という数が侵攻していた。

フィリア:新騎士団長「王国と世界の興亡はこの一戦に在り! 各員、準備は良いかッ!!」

GM(兵士):「お――ッ!我ら!希望を背負い赴く騎士なりっ!!」

フィリア:(と´ー`)b

GM:鬨の声を上げる騎士達。そして、騎士達を鼓舞するように陣頭に立つ王女レセリアは
同じく陣頭に立つ君達に視線を送る。「――準備はいい?」

フィリア:私、フォーチューンアビリティの《アヴィス》
(エキストラ、モブを即座に[戦闘不能]状態にする技)を持ってんですけど
折角なので使っていいですか?

GM:どうぞどうぞ、少なくとも騎士団への負担は減りますからね(笑)

フィリア:おーけいだ。「下がってろ。我が剣術の真髄、そして希望。お見せする!」
フォーチュンアビリティ《アビィス》を宣言する。対象は、魔族エキストラ全部!

GM:異形にあふれる魔族達。この地全てを埋め尽くす軍勢が迫る!だがその瞬間――
魔族軍勢「きへへへへ!!今日で貴様らの最後だぁ!!人間共―――な、なにっ?!
こ、この輝きは一体…?!ぎゃあああああああああああああああああぁぁぁぁッッッ!!!

どごおおおおおおおおおおおおおんッ!!!

GM:フィリアのその一閃は無数の魔族の軍勢を切り裂き、そこに『道』を開いた。
「さすが!エデン随一の剣の使い手!頼りになるわ♪」
と君達の隣りにいるレセリアはそう笑顔を浮かべ、兵士達もまた
「おおおおおおぁぁ!!勝てる!勝つぞ――ッ!!おおおおおおおぁぁ!!!」

フィリア:「兵たちよ! 王の首は我らが取る! お前たちは自らの功績を上げよ!」
と後ろに向かって叫ぶぞ

GM(兵士):「分かりました!後ろは気にせずに存分に戦ってください!我らが希望よっ!」

フィリア:「イオス、お前もなんか言っておけ」 初めてイオスを名前で呼ぶよ。
「セレナス、お前もだ」

セレナス:「グラングーレ家の名に誓って!この国の平和、そしてこの世界の平穏を!」

イオス:後ろの兵たちの方を向かず、すうっと息を吸い、ただ一言「生きろ!」

GM:「――承知!行かれよ!希望達よっ!」

そして、その宣言と同時にイオス達はアルレイス平原を駆ける。
あとからあとへと無数の魔族達がイオス達目掛けへ襲いくる。だが、多くの兵達の加勢
そして何より、ここまで来たイオス達に取ってはそんなものは敵ではなかった。

無数の魔族達を切り払い――イオス達は、遂にそれを見る。
遥か先にうっすらと見える白き城。銀色の世界にあって、なお白く美しき荘厳。
あれこそが、死の王の居城だと本能で、分かる。

すでに魔族の軍勢の壁を突破したイオス達の周りには魔族達の姿は無い。
だが、そんな彼らの前に、その行く手を阻むように。

『四柱(テトラード)』の一人。黒衣の剣士・アドル=ローベンが、いた。

GM(アドル):「…来たか」

フィリア:「当然だ」

セレナス:「…アドルさん。今日が僕たちの、最後の闘争だ」

GM(アドル):「…ああ、その通りだ」
彼はゆっくりと左手で刀を抜く――
「『死の王』はこの先…あの白き居城にいる。…だが分かるな、俺を斃さない限り、先へは行けない」
一拍置き、彼は宣言する。「最後の闘争だ」

フィリア:無言で剣を抜く。

GM(アドル):「フィリア、セレナス、イオス――全てを賭けて、戦えッ!!」
そうアドルが宣告した瞬間、彼の髪が真紅へと変貌する!同時にその右腕に異形の剣が生まれる!
「――俺に施された『人為・魔王の呪い(レプリカ・サクセサー・オブ・サタン)』は、二つ」

セレナス:「二つ?!!」

GM:「一つはイオス。お前と同じ『死の刻印(タナトス・スティグマ)』、そのレプリカ。
そしてもう一つが体内に最強の剣を生成する魔王の呪い『腐敗の剣(コラプト・カリヴァー)』。
これら二つを人の手で融合して…俺の中で一つとした呪い。
人の手で創られた新たなる『魔王の呪い(サクセサー・オブ・サタン)』
『真紅の剣(タナトス・カリヴァー)』アドル=ローベン!参るッ!!」

そして、真紅の戦いが切って落とされた!


◆デュエルシーン 〜心眼の剣〜
GM:バトルです!セットアップ&行動値の宣言をどうぞ!
ちなみに剣が出てくるのが腐敗の剣で、髪が赤くなったり剣が赤いのも死の刻印の効果です。
アドルの即死剣は腐敗の剣に死の刻印の力が上乗せされていたからこその効果なのです。
真紅の剣アドル
イオス:即死剣マジ強い。

フィリア:出目が低いな。行動値は28。

GM:アドルは行動値53です!そしてソニックドライブ!
ソニックブレードとアクセラレーションを発動します!
即座に絶対命中の行動値分の物理ダメージが飛び、ターン最後に再行動します(笑)

イオス:ぶっ!二つ!

フィリア:ちょ!(笑)

イオス:セットアップに≪覚醒≫使用!「様子を見る余裕は、無さそうだな」
相変わらず覚醒の出目は毎回いいなぁ…。9・8・6で23だよ、何これ。
行動値は5・2でぴったり50だ。ソニックドライブ発動。

セレナス:僕は4・1で34!ぎゃー(笑)

GM:ではまずはアドルのソニックブレードによる53点の物理ダメージを全員へ!
ちなみにこのタイミングでのカバーリングはOKです。

イオス:セレナスの方にたのむ。こっちは覚醒入っているから平気。

フィリア:オーケイ。セレナスをカバーリングッ!

GM:アドルの身体は疾風となり、君達全員へと向かう!では、防御はそれぞれでどうぞ。

フィリア:片方は2・2・5の48で5ダメージ。もう片方は1・4・7の51で2ダメージ。計7ダメージ。

イオス:防御判定は7・2で54。全部止めた。イオスが刀を振るうと白炎が盾となって受け止めるぞ。

GM(アドル):「…さすがだな、小手先の業ではもう通用しないか」 では、イオス君!

イオス:確かこいつ天術に弱かったよなぁ。

GM:まあ、戦士だからね〜。そりゃ物理防御よりは無いよ(笑)。

イオス:では覚醒も入っていることだし、アドルに<白炎光>!
たぶんこれを逃したらもう使う機会は無い気がするっ。9・4で命中66だね。「焼き祓え!!」

GM:当たりですよ〜!

イオス:攻撃力は10・1・6で72だね。

GM:君のその白炎にアドルは腕を焼かれる、が
“ずばあああああんッ!!” 一閃の剣戟により、それを打ち払う。
「なかなかだ。だが、それでは俺は斃れない。分かっているとは思うがな」

イオス:ダメージ通ってるのかこれ?!

GM:いや、そこそこに喰らいましたよ。ただの演出です(笑)。ではセレナス君ですよ〜。

セレナス:「アドルさん、僕も……全力でいくよ!」
マイナーで<完全波紋調和>を使用!

<完全波紋調和> タイミング:マイナー 対象:自身 射程:- 消費精神:9 取得レベル:6
クラス:サファランを6レベルまで上げた際に取得可能。
この特技使用後、<波紋(ハヌマ−ン)>シリーズの第○楽章を任意に選択し、それを放つ事ができる。
ゲームバランス崩壊の危険技故に、死の継承者オリジナルスキルと認定された。

セレナス:「私の神聖な叡智の宝を世界に与えましょう。
財産でも黄金でもなく、神々の栄華でもなく、城や屋敷でもなく、権力者の栄耀でもなく、
曖昧な契約のまやかしでもなく、虚飾にまみれた道徳が強いる苛烈な掟でもなく、
喜びの時も、悲しみの時も、至福をもたらすもの、ただ愛のみを私は残していきましょう!」
<波紋(ハヌマ−ン) 第三楽章ブリュンヒルト>!ふぎゃー!1・1・6で命中66です(笑)

GM:いやー、十分当たりましたよ(笑)
では、白銀煌く甲冑を身にまとう戦乙女の幻影が現れ、アドルに向け、その白光の剣を放つ!

セレナス:よし!クリティカルですん!10・7・3・9で海鳴85です!

GM:では、アドルは君が放ったその第三楽章へ対し真紅の剣を構え、防御の体勢を取る。
「俺もそう易々とは…通さない」

<護神壁> タイミング:ディフェンスロール直前 対象:自身 射程:− 消費精神:10
貴方がこれから行なう防御・抵抗判定に+2D10をする。

GM:しかし、鉄壁の護りを張ったにも関わらずセレナスの一撃を完全に防ぐ事は出来ず
アドルの身体に確実に傷つけた。では、フィリアさん!

フィリア:じゃあ真空斬で遠距離攻撃。命中は50です。
「せりゃぁッ!」剣を大きく振って真空波を飛ばす。

フィリアの放った真空の刃はアドルの体に命中するも僅かな傷しか与えられなかった。
そうしてPCのターンが全て終了したところで、アクセラレーションの効果によりアドルが再行動を行なう。

GM:では、まずは彼はマイナーで君たちのエリアへ。
そして、アドルは右腕より生まれた真紅の剣を、目の前のフィリア目掛け放つ!
「真紅の斬撃、見事受けてみろ!フィリア!」

<烈火の魔刃> タイミング:メジャー 対象:単体 射程:武器 消費精神:−
『真紅の剣』アドル専用特技。この攻撃が命中した際、対象はダメージを受けない代わりに
即座に現在の生命力を半分(切捨て)の値にする。

フィリア:「来るがいい。全力を持って受けよう」 あれ?即死は演出だった…?

GM:いえ、あれは《死の一閃》という技です。こいつ、いくつか専用技を持っているんですよ。

この後、<烈火の魔刃>の効果によりフィリアの生命力は一気に半分の生命力21となった。

GM:ではターンの最初へと戻ります。そして、その瞬間にアドルの雰囲気が変わった。
冷徹なる真紅の刃は先ほど以上の煌きを秘め、彼の五感全てが澄み切ったように磨がれていた。
「…《覚醒》」

フィリア:ちょとおおおぉぉ!

イオス:ぶっ!

セレナス:YABEEEEEEE!

GM:《覚醒》を使用!静の殺気を放ち、アドルの戦闘能力は増大した!行動値は64!
ソニックドライブは《パーフェクトアイズ》と《アクセラレーション》の二つを発動!

イオス:こっちも《覚醒》!使わないと大ダメージをくらう!

フィリア:私も《覚醒》!

この後、行動順はアドル・フィリア・イオス・セレナスとなった。
またフィリアは安全を期してソニックドライブの《再生法》を発動し、HPを全回復させた。

GM(アドル):「さて、フィリア。お互い先ほどまでの様子見とは違う。
どちらの実力が上か、今こそそれを見極めるとしよう」
彼は再びその真紅の剣をフィリアへと向ける!

フィリア:「まどろっこしい話は趣味じゃない。…決めるのは技量。来いッ!」

<真紅の痛み> タイミング:マイナー 対象:単体 射程:武器 消費精神:8
『真紅の剣』アドル専用特技。この攻撃により対象に1点以上のダメージが通った場合
対象の好きな戦闘能力値を-1D10分減少させる。この効果は戦闘終了まで持続する。

GM:命中はパーフェクトアイズの効果により絶対命中!そして――
「フィリア、お前の鉄壁の盾には賞賛を与えよう。だが、どんな壁でも必ず弱点はある。
そこをつけば…壁はあっさりと崩壊する」

<鎧砕き> タイミング:ダメージロール直前 対象:自身 射程:− 消費精神:8
貴方が行なった攻撃判定に対して、対象は防御値を半分(切り捨て)にして判定を行なう事。

フィリア:酷すぎるぜッ♪

GM:更に<オーヴァーアタック>も使用!攻撃97です!

イオス:どんだけ殺す気なんだ…。

フィリア:覚醒してなかったら死んでた。いや、今も死ぬ可能性アリアリ。
え〜と、19の……29で……48か……素の防御が48で+2D10…4・8の、60。
37点喰らって、残り12点。

GM:痛い(笑)。では<真紅の痛み>の効果でそちらの防御へ-4です。
これは戦闘終了まで持続です(笑)

フィリア:「……まだ、まだだッ!私が斃れる時は、今ではないッ!この先の、先の、未来ッ!
臆さんッ!退かんッ!斃れんッ!」

GM(アドル):「いいだろう!ならばお前が言うその未来を掴む力を見せてみろ!」 ではフィリア!

フィリア:はいな。通常攻撃、ダイスは《再生法》の効果で一個減って3つ!
2・7・7の、72。命中72だ。

GM:当たりです!

フィリア:攻撃は74点。喰らいなさい。

GM:フィリアが放った一閃。だが、瞬時にそれを右腕の真紅の剣で受け止めるアドル。
“がきいいいいいいいいん!!”
「どうした、こんなものではないだろう?フィリア」
それは文字道理、彼に取ってかすり傷にすぎない一撃。

フィリア:「くぅぅ……」

イオス:ここはあれだな、<暁>と<紅蓮>を使ってフォーチューンを狙う。
(もはや目的がフォーチューン)命中が10・8・4・1・7で72。フォーチューンもゲットだ。

GM:当たりです!どぞ!

イオス:予告どおり<紅蓮>を使用。うお!出目がいい!10・9・7・5・3で101点くらえ!

GM:君が放った白炎纏う刀を見て、アドルは冷静に呟く。
「さすがに、その剣をまともに受けてはまずいか…」
その瞬間“がくんっ!!”とイオスは自身へかかる超重力の圧力を感じた!

イオス:何っ?!

フィリア:なにそれぇ?!

GM:《グラビティムーヴ》!達成を半分へ!

イオス:「ぐっ?!」

GM:「だが…俺のフォーチューンアビリティも底が見えてきたな…」
そう呟いて、イオスの白炎をあっさり打ち払う。

イオス:「切り札を切ってきたとはいえ、今のを打ち払うとはな…。やってくれる…」

セレナス:「アドルさん、流石だね……でも、まだまだ!」
<波紋(ハヌマ−ン) 第四楽章ローラン>!
「我らが大帝シャルルの君は、 まる7年をイスパンヤに在しまして海の辺にいたるまで
この高地を統べ給えり。 御稜威の前には城ことごとく攻め落とされ、砦も都市も撃ち毀たれて
残るはただ山間なるサラゴッスのみ。 ここを領じるは王マルシルとて
神を崇めずアポリンに祈るやからなれば、滅亡は免れがたし!」

フィリア:ローランの詩かっけぇ!

セレナス:MP回復するの忘れた!ヒィー!

GM:ローランかっこいい!(笑)
では、その歌声と同時に伝説の英雄・ローランが現れその紅蓮の剣をアドルへ放つ!

セレナス:クリティカルー!(笑) 10・9・1・8で91点です!!

GM:その攻撃に対しては<護神壁>を使用して防御するが「―――っ」
セレナスの放った海鳴力の高さに僅かにアドルは後ろに下がり、その額から血を流す。
「さすがに第四楽章だ。ここまで来るとその威力は計り知れないな。
見事だ、グラングーレの騎士・セレナス」
では、ターン最後のアドルの再行動。彼は標的をイオスへと変える。

イオス:こっちか!

フィリア:させるか。

GM(アドル):「……よせ、フィリア」 ちらりと彼は動きを見せようとしたフィリアの方へ、そう一言を。
「次の一撃を受ければ…お前は死ぬぞ」

イオス:ここでカバーリングしたらフィリアが落とされるかもしれん。

フィリア:「構うものか。私の希望はイオスとセレナスだ。二人をやられては、生き延びる意味が無い」

GM:「―――そうか」
しばしの沈黙の後、彼は意を決した瞳を向け、そして――
「ならばその希望を護ってみせるがいい。俺のこの、『死の一閃』からっ!!!」

イオス:即死攻撃かよ!

フィリア:「父には悪いが、後ろのテラスト王国軍10万の希望――守るぞ」

GM:瞬間、彼の右腕の剣が禍々しい光を放つ!!パーフェクトアイズの効果により絶対命中!

《死の一閃》 タイミング:メジャー 対象:単体 射程:武器 消費精神:−
『真紅の剣』アドル専用奥義。この攻撃が命中した際、対象は即座に生命力が0となり
[戦闘不能]状態となる。ただし、この能力を発動するたびに使用者は
生命力に3D10の実ダメージを受ける(ジャッジとしては扱わない)。

フィリア:もう逃げられん。<カバーリング>だ。

GM(アドル):「俺自身にも傷を与える死の一撃……」

「眠れ―――フィリア。」

“ずばああああああああああああんッ!!!”

その紅き一閃にフィリアは胸を切り裂かれ――斃れた。


 
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