第23章 蒼き刻印、目覚めの刻

◆幻想シーン セレナス〜少年が望んだ答え〜
GM:「ほら!セレナス〜!起きなさい〜!」
そんな声が君の頭に響く。

セレナス:「うーん…?」

GM:ベッドの脇では目覚まし時計がぴぴっと鳴っていた。
「もう、学校に遅刻するわよ〜。セレナス」
そう言って君の部屋に入ってくるのは姉のレーネ。

セレナス:「もう少し寝れいたいろ〜…」

GM:「ほっとけ、レーネ。そいつはもう遅刻させてろ」
と悪態をつきながら君の部屋に入ってくる人物は褐色の肌の君のお兄さん・ロトゥス。

セレナス:「お、おっさん?なんだおっさんがこんなところにいるのさっ?!」 身構えます。

GM(ロトゥス):「おい、兄をおっさん呼ばわりとは相変わらず何だこら」
そう言ってロトゥスは君の頭をぐりぐりしてくる。
見るとロトゥスもレーネもそして、君も不思議な服を着ている。
ぶっちゃけ言うとロトゥスとレーネが着ているのはいわゆる学生服。学校の制服です(笑)

セレナス:「え?あ、ええっ?!」 よく事態が飲み込めないまま、ぐりぐりされます(笑)

GM(ロトゥス):「遅刻したいなら、止めないが…玄関で待たせてる
あの娘にだけはさっさと会いに行くんだな」
とロトゥスはそうぶっきらぼうに言いながら部屋から出て行く。

セレナス:「あの………こ?」

GM:そう、君はセレナス=リューネリオ。私立ラーム学園中等部に所属する学生だ。
「ほらっ、セレナス。早くしないとテナちゃん、待ちぼうけだよ〜?」
と君の姉・レーネが優しくそう微笑む。

セレナス:「ええっ、テナがいるの?!」 その言葉に、慌てて飛び起きます(笑)

GM(テナ):「あ!お兄ちゃん〜!おそいよぉ〜!」
そう言って玄関で待っている少女、制服姿のテナ。ちなみに彼女も君と同じ中等部所属。
「テナさっきからずっと待ってたんだよ〜。セレ兄ちゃんのいじわる〜」

セレナス:「テナ――!!悪気はなかったんだけど、待たせてごめんね!!」

GM(テナ):「ううん、いいよ!テナ、セレ兄ちゃんと登校できるならちょっとくらい我慢するもん!」
無邪気に笑うテナ。そんな君達の後ろからレーネもまた。
「それじゃあ、セレナスも起きたし、早く学校に行きましょうか」

セレナス:(なんだろうこの違和感、でも、幸せな感じ…)

GM:学校へと仲良く歩いていく君達三人。そんな君達の前を、見知った人物が歩いていた。
「あ!アドルお兄ちゃん〜!」
そう言って隣のテナが声をかける。それに気づいて前を歩いていた青年アドルは
「…ん。あれ、テナにセレナス、それにレーネじゃないか。おはよう、三人共」

セレナス:「あ、アドルさん、おはようございます」

GM:爽やかな笑顔を浮かべる彼は高等部所属のアドル。
ちなみに彼は学園の生徒会長も務めています(笑)
「毎日、妹が世話をかけているな。セレナス」 とアドルはセレナスに向けて。

セレナス:「ううん、僕にとってもテナは妹みたいなものだから」

GM(アドル):「はは、そう言ってもらえると助かるよ」
そう言って歩く君達の前にさらに見知った顔が。
それは学園の生徒会副会長にして高等部所属のフィリア=クーへ。

フィリア:「ん、アドルか。それと……遅刻常習犯のセレナスか」

セレナス:「あははは………どうもこんにちは」 頭をかきます(笑)

GM(アドル):「おはよう、副会長。それにしてもいつも朝早いな、お前は」

フィリア:「当たり前だろう。やることは大量だ。それに部活もあるからな」

GM(アドル):「ああ、そう言えば部活していたな、お前。何部だったかな」

フィリア:「家庭科とフェンシング、あとは助っ人でいくつかだったな」
ボールスポーツのディフェンスに定評があります。

GM(アドル):「ははは、それはハードだな」
校内でも一、二の人気を争うフィリア。その人気からか学校中から助っ人の声も多数ある。
「ねえ、セレ兄ちゃんは部活とかしないのぉ〜?」
とセレナスの腕にくっついてるテナが無邪気に聞いてくる。

セレナス:「そうだね、アドルさんくらい大きくなったらやってもいいかも」
そこでふと思い出したように「…ねぇ、姉さん。一応聞いておきたいんだけれど、叔父さんは?」

GM(レーネ):「うん?もちろん、今頃は会社で勤務中でしょうね。何しろお父さんは社長だからね。
ちなみにお母さんなら家でごろごろしてたわよ」

セレナス:(叔父さんが、生きて、この世に、いる……?)
「相変わらずだなあ、母さんは〜」 苦笑しつつも、頭の中で浮かぶ疑問符。

GM:と、そんな悩んでいる君へ明るい声が響いてくる。
「おっはよ〜!テナちゃんにレーネさんにフィリア様〜〜!」
声のした方を向くとそこには高等部有名な三人組が仲良く登校していた。
即ち、イオス・イクフォード・セクエンツィアの三人。
イオスはその能力の高さと孤高の男が放つ雰囲気で全校生徒の女性の憧れ。
一方のイクフォードは学園一の変態・馬鹿で有名。

セレナス:ギャップがひどすぎて噴いた(笑)

GM:そしてそんな二人と普通に付き合ってるある意味すごいセクエンツィア。
そんな有名人三人が君達のほうに歩いてくる。
「いや〜!朝からいいもの見れたわ〜!あ、フィリアさん。今日、デートとかどうですか!」

フィリア:「今日は授業だ。その後、家庭科室でクッキーを焼き、簡単なトレーニング。
そのあとは…アドルと確か食事だったか?」

GM(イクフォード):「な、な、なにいいいぃぃ?!!あ、アドルと――?!!く、くそぅ、なんてうらやましい…!!」

フィリア:「そして授業の予習復習が9時から。8時から8時半までなら構わんぞ」

GM(イクフォード):「ちょ…さ、30分って、それじゃ何もできないっすよー…」

イオス:「何をするつもりだったんだ馬鹿者が…」

フィリア:「そういえば、先週のテスト、お前だけ赤点で補習だったそうじゃないか。
勉強をみてやろうか? それならその後も暫く付き合える」

GM(イクフォード):「ははははっ…。フィリアさん、そ、それだけはご勘弁を…」
とそこでイクフォードは「おう!セレナス!今気づいたが、おはよう!今日も元気か〜?」
とセレナスにも挨拶を。

セレナス:「お兄さん、相変わらず無駄に元気だね…」
苦笑いを浮かべつつテナと姉さんの前に立ちます。

GM(イクフォード):「け、警戒されてる…。ひ、ひどいぜ、セレナス〜…」
と、イクフォードは笑みを浮かべて君の耳にそっと話しかけてくる。
「ところでよ。テナちゃんとの進展はどうよ?なんだったらオレ様が力になってやろうか〜?」

セレナス:「テナは血は繋がってないけど妹だよ!」
ちらっとテナを見つつ答えます〜(笑)

GM(テナ):「うん、テナはセレ兄ちゃんの妹だよ〜♪」
そう言って笑顔でしがみついて来る。

セレナス:「ほらほらテナ、そんなに元気にしてるとまた体壊しちゃうよ?」

GM(テナ):「大丈夫だよ〜!テナ、もうすっごく元気だもん!」
君の隣で元気にはしゃぐ少女。その時、不意に気づいた。やばい。遅刻する。

セレナス:ぎゃー!(笑)

GM(アドル):「あ、いけない。急ごう、皆!」

イオス:イオスはセクエンツィアを連れて随分先の方へ行っちゃってます。。

GM(イクフォード):「おい―――!!親友の薄情者―――!!!」

フィリア:「アドル。私たちも急ごう」

GM(アドル):「ああ、そうだな。フィリア」

セレナス:「テナ、急ぐよ!…くれぐれも、体に気をつけてね!」

GM(テナ):「うん、ありがとう!お兄ちゃん!」

それぞれ駆け合い、学校を目指す一行。
それは幸せで平凡で何よりも皆が共にいる世界。セレナスにとっての理想そのものであっただろう。

GM:という事で中等部・セレナスとテナの教室にてオールバックのゲ○と噂の担当が入ってくる。
「ホームルームをはじめるぞ、ガキ共ー」

フィリア:ル?

イオス:やべぇ!

セレナス:ルッー!!

GM(ル):「それはそうとセレナス。今日は遅刻ぎりぎりだったな、次からは気をつけろよ。
次、遅刻したら私のコーナーで斬るからな」

セレナス:「ゲイのくせに……」ボソッ

GM(ル):「おりゃあああああぁぁぁッ!!!」 ズバンッ!!!
「ちなみにゲ○と言っても斬る!!」

セレナス:「先に言ってよーッ!!」ドシャアッ!!

そんなこんなな出来事がありながらもセレナスは楽しい学園生活を送っている。
テナや姉さんと過ごし、イオスやフィリアやアドルやイクフォード、セクエンツィア、皆がいる。
…ついでに兄のロトゥスも(笑)

セレナス:「でも……これは、何か、違う」

GM:そう、君は心のどこかでそんな疑問が渦巻いていた。
そんな疑問を抱きながら君は校舎の裏山にある大きな木の下でぼんやりとして座っていた。
するとそんな君の前に一人の男が現れる。
それは全身を黒いフードで包んだ人物。――そう、どこか見覚えのある男だった。
「…こんなところで考え事ですか?セレナス君」

セレナス:「…僕も、考え事くらいするさ」
顔を向けずに俯いたまま、答えます。足元のフードは見えてます。

GM:「そうですか…」 しばしの沈黙の後に男は口を開く。
「この世界は…嫌ですか?」

セレナス:「嫌じゃないよ、テナは元気だし、イオス君は幸せそうだし、アドルさんに叔父さんまでいる。
ロトゥスさんはいらないけど。それでも……これは何か、違うんだ」

GM:「…じ、若干一名に対してはひどいコメントですね。本人が居たらキレてるでしょうね…。
まあ、確かにそうですね。『現実』はそうではない。テナさんは死にかけ、貴方の姉も呪いに侵され
イオスさんも死の宿命を背負い、アドルさんとは敵…」

セレナス:「そう、僕はこんなところで安穏としていちゃいけないんだ。
僕は騎士として、務めを果たさなければならない。僕は、グラングーレの騎士として
セレナス=グラングーレとして…自分の心を守るためでははなく、全ての人に、幸せを届ける為に」

GM:「…本当にいいのですか?『それ』はつらい道、過酷な運命ですよ」

セレナス:「構わない。僕はもう充分、他の人に色々なものを与えてもらった。
姉さんには人を愛する心。叔父さんには、人を守る力。テナとアドルさんには、人を守るという心。
ロトゥスさんは…省略。リザ姉さんには、現実を受け入れる力。
そして、イオス君に貰ったのは、現実を切り拓く力。
僕は、そんな人たちの力になりたい。僕の居場所は――ここじゃない!!」

「…そう、ここは貴方の中にあった僅かな迷いとそこから生まれた理想が形となったもの。
それを断ち切り、本当の『希望』は生まれる」

「貴方を信じて…良かったですよ。セレナス=グラングーレ」

セレナス:「貴方は…?」 そこで初めて、顔を上げます。

GM:そう言って顔を上げた瞬間、君と男との間に“絶斧(ゼロ)”が現れる。
そして“絶斧(ゼロ)”から放たれる輝きで男の顔は見えない。

セレナス:「あの時の……神様!」

GM(シェイド):「…私は“影(シェイド)”。この世界にあるただの影ですよ。
しかし、影は…光が無ければ生まれない。
――行きなさい、その手で光を掴むのです!」

セレナス:「グラングーレの、偉大なる騎士の名に誓って!」

起き上がり、少年は“絶斧(ゼロ)”をその手に取り、力強く握り締める!

もはや少年の心に迷いも揺らぎも、そして過去を求める幻想も無い。

瞬間、騎士セレナスを中心に大いなる光が解放される。
やがて、その光は全てを包み―――そして。

“ぱきいいいいいいいぃぃんッ!!!”

世界が砕ける音と共に。

「…ッ?!馬鹿なッ!!」

セレナスの眼前では驚愕の表情を浮かべるペレリウスの姿があった。

GM(ペレリウス):「僕の…『魂の迷宮(ソウル・ラビリンス)』を…破ったというのかッ?!
き、君のような…脆弱な騎士が…ッ!!」

セレナス:「…悪いけど、夢見る少年は、もうここにはいない。
ここにいるのは、騎士セレナス=グラングーレだッ!!」

GM(ペレリウス):「セレナス…ッ!」
ぎりっと奥歯を噛み締め、初めて君を『敵』として認識してその名を呼ぶ。
「…だけど、君一人で何ができるんだい?たった一人で僕に勝てるわ――」

フィリア:「一人では、ない」

GM(ペレリウス):「―――?!ま、まさかッ!」
慌ててフィリアのほうを見るペレリウス。

フィリア:「一時でも、父の夢を、安楽な夢を見ることが出来た。感謝しよう。
礼は……そうだな、死出の旅路、というのはどうかな?」

GM(ペレリウス):「フィリア=クーへ…ッ!」
焦りと怒り。その二つの表情を浮かべ、君の名を忌々しげに吐く。
「…ふんっ、だけど君たちが死ぬことに変わりはないよ。
そうっ!そこにいるイオスの死の刻印で君たちは皆殺しだッ!!あっはっはっはっはっはっはっ!!」
高らかに笑い声をあげるペレリウス。

セレナス:ふっと微笑みます。「イオス君は、逞しいから」

そうセレナスが呟くと同時に。

“こおおおおおおぉぉぉんッ!!!”

その場を『蒼き光』が覆った。

GM(ペレリウス):「…な、にっ…?」

蒼き光の中、立ち上がった者。それは―――。


◆ミドルシーン4 〜蒼き刻印、目覚めの刻〜
GM:暴走し、発動しようとした刻印。そんな君の前抱きついてきたのは――セクエンツィア。

イオス:何ッ?!

GM(セクエンツィア):「…い、イオス…さん」
セクエンツィアは震えながらも君に抱きつき、瞳をまっすぐ見据える。

イオス:「セクエンツィア…?」

GM(ペレリウス):「ああ、そういえば、その娘もあの場にいたからね、紛れ込んだみたいだね。
まぁ丁度いいや、そのままそいつと一緒に死に絶えな、イオス君」
そんなペレリウスの声が耳に届きならも、しかしセクエンツィアはイオスを正面から見つめ声を紡ぐ。
「…イオスさん。今の私にはあなたとの記憶がありません。
だけど――今の、苦しんでいる貴方を放ってはおけませんっ!
君の腕から放たれる刃はセクエンツィアの頬を体をかすかに傷つけている。

イオス:「俺の記憶が無くなったくらいでは、お人よしは治りはしないか…」
ペレリウスの方を向き「セクエンツィアは死なせない…それは俺の計画に無いからな。
意地でもこの刻印を、押さえ込む!」

「無駄だよ。人間に魔王の呪いを制御は――できない」

呆れたような侮蔑するような蔑むような魔族(ペレリウス)の声。だが――

GM(セクエンツィア):「…イオスさん。私、一つだけ分かったことがあります…」
セクエンツィアは不意にそうつぶやく。
「私はイオスさんを知ろうとしました…。だけど、イオスさんは私に知ってもらおうとは…しなかった。
それはきっとイオスさんが…『人との繋がり』を恐れたから…。ううん、忘れたかった…からですよね?」

イオス:「…正確には、断ち切りたかった…。呪いでしかないこの繋がりを
唯一レオードを倒しても断ち切れない呪いを…。
だから君が俺に自分のことを知ってもらおうなどと思わないように突き放した…」

GM(セクエンツィア):「『呪い』…確かにそうかもしれません。
人は誰でも無自覚の内に自分で生み出してしまった呪いを背負っているのかもしれません…」
しかしセクエンツィアは言葉を続ける。
「でも、それはきっと…呪いと思って背負うか。それとも希望として共に歩くか。
その違いじゃないかと、思うんです。イオスさんは自分で自分の希望を呪いにしている。
それがイオスさんが気づかなかった、『本当の呪い』じゃないんですか?」

イオス:「――!!」
(そうだ、その通りだ。俺は知っていたはずだ。
本当の呪いは他人から与えられたものじゃないことを…。目をそらし、無いと思い込むようにしていた。
見れば、”ある”と知ってしまえば、断ち切れないから。
全ての呪いを断ち切り、イオス=ヴァルムオンドを取り戻し
俺をゼロへ還し、醜いものを排除した美しい世界を未来へ託す。それが俺の計画)

GM(セクエンツィア):「…知ってください。私の事を」
セクエンツィアは君はまっすぐ見てそう言う。
「昔の私ではなく、今の私を。私は今、貴方の目の前にいます。その私を。
――難しいかもしませんが、やってみると簡単なことだと思います」

イオス:「それは、俺を背負うということだ…。俺が君を知ろうとすれば『本当の呪い』は断ち切られる。
そして俺がレオードを倒せば、残るのは君との絆だ。
俺は君に心を寄り添わせなければ生きていけなくなる。
こんな醜い鬼を、君に背負わせるわけにはいかない…」

GM(セクエンツィア):「背負うんじゃないんですよ」
笑顔でセクエンツィアは言う。「一緒に歩いていくんです」

イオス:「覚悟は、できているのか?いずれ必ず後悔するぞ」

GM(セクエンツィア):「その時はその時ですよ。先のことを考えていては今は歩けませんから」
セクエンツィアは君を信じるように微笑みを浮かべたまま、そう言った。

イオス:「…わかった。セクエンツィア、俺が君を守る。だから――」
それは言うことはないと思っていた言葉。遠い遠い場所に置いてきた言葉。弱く…儚く…脆く…

「俺を守ってくれ」

――勇気のある言葉――

GM(セクエンツィア):「はい!イオスさん!」
君が放ったその言葉。セクエンツィアが受け止めた言葉。
その瞬間、君の両腕の刻印が輝く――。

それは血の如き紅く暗い輝きから…世界を包む空のように蒼く透き通った輝きへと!

GM(ペレリウス):「――――!ま、まさかッ?!」
君の中で暴走していた力は君の中に収まっていく。

そう、この“呪い”の力も君の一部。君の力。君の側面の一つ。

故に拒絶するのではなく、それを受け止め認め歩むこと。それをイオス=ヴァルムオンドは知った。

GM:君の両腕に刻まれた真紅の呪いは今や蒼き刻印として君の腕に――ある。
気づくとペレリウスの幻想もすでに完全に消えていた。
目の前にいるのはセレナス、フィリア。そして、かつてないほど動揺しているペレリウスの姿。

イオス:「もう、俺がイオス=ヴァルムオンドであることを誰にも否定させない。俺自身にもだ」

GM(ペレリウス):「こ、こんな事が…!
ま、魔王の呪いを…貴様が…制御するなんて…そ、そんな事が…ッ!!」

イオス:「これはもう魔王の呪いじゃない。俺の、希望だ」

GM:自身の最高の魔技でもある『魂の迷宮(ソウル・ラビリンス)』を破られ
呪いを希望へと変えたその生き様にペレリウスはかつてない程の驚愕と焦りの表情を浮かべていた。

だが―――

「……ふ、ふふ…はっ……」

不意に。

「あっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっはっ!!!」

狂ったように叫び、ペレリウスは笑い出す。

GM(ペレリウス):「はははは……っ……もう知ったことじゃ…ないね…。
レオードの目的も何もかも!もう知ったことあるかああああぁぁッ!!!」
同時に噴出すのはかつてない殺意と憎悪と狂気の波動。
それは今まで君達が対峙して来たペレリウスのそれをはるかに上回るプレッシャー。
そう、君達は確信する。今までペレリウスに取って君達との対峙は文字通り“遊び”であったと。
故に今、目の前にいる魔族こそが真のペレリウス。
フォブリア大陸の魔族達を統べる“四柱(テトラード)”のリーダー、狂気の道化師、その本来の姿。
「君達を殺す。ここで完全に、完璧に、完膚なきまでに、殺すよ」

イオス:「やってみろ…。今の俺は、ちょっと強いぞ」

フィリア:「無様……人間を見下した見返りは、予想外に大きかったようだな」

セレナス:「君には色々と借りがあるからね…。そうだなぁ、ペレ君、二倍返しで許してあげるよ」

GM(ペレリウス):「――はッ、魔族を束ねる『四柱(テトラード)』のリーダー…」

「この僕――“幻夢眼(ファントム・アイズ)”ペレリウスを――舐めるなよおおおぉぉッ!!!」

そのペレリウスの狂気の叫びと同時に今まで隠れていた彼の右目――
“幻夢眼(ファントム・アイズ)”が完全な開眼を果たし、イオス=ヴァルムオンド達へと襲いかかる!


 
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