第10章 目指すべき地

◆ミドルシーン3 〜目指すべき地〜
GM:あれから半日の旅路の果て、テラスト領内から出た君達とロトゥス達。
現在は夜の静かな森で野営をしているところです。
「…そろそろ貴様のその『刻印』について話そう」と焚き火を見つめならがロトゥスは話し始める。

イオス:「ああ、この刻印について訊きたいことは山ほどある。全部話してもらおうか」

GM(ロトゥス):「貴様のその刻印が【魔王の呪い(サクセサー・オブ・サタン)】の一つという事は知ってい
るな?オレたちは貴様のその呪い…【死の刻印(タナトス・スティグマ)】が発動する前に貴様を殺さなけれ
ばならなかった。そう命じられた。だが、それが発動した以上は貴様は殺せない。
いや、貴様が死ねば世界は確実な混沌に向かう事になる」
そこで一呼吸入れ、ロトゥスは君を見て断言する。
「故に、忌々しいが今は貴様の命を護る事が最も重要な事項だ」

イオス:「この刻印を消す方法は?」

GM(ロトゥス):「…オレは知らない。だがオレ達の『長』ならば、知っている。
オレ達への命令も全て長が下していたものだからな。そういうわけで、貴様達には我々の隠れ里まで来
てもらうぞ」

イオス:「望むところだ」

GM(ロトゥス):「イオス=ヴァルムオンド。もはや、お前にかけられたその呪いは世界の命運を担うもの
だ。…横の二人も構わないか?」

リザベラ:「私は護衛対象と共に行動する。それだけだ」

セレナス:姉さんの膝に抱きついてうとうとしてます〜。

GM(ロトゥス):「……屑!!聞いているのかッ!!」がしぃっ!とセレナスを起こす(笑)

セレナス:「痛ッ!!僕は姉さんと一緒ならどこへでも行くよ!ふんっ!」

GM(ロトゥス):「この戦いでは貴様の力が、いや!その神器の力が重要になるんだぞッ!!
これから先、魔族共はイオスの命を狙い行動を起こす!貴様も一緒に戦わんかッ!!」

セレナス:「僕は姉さんと一緒にいられる世界があればそれでいいよ!」(ずばーん)

GM(ロトゥス):「こ、この屑はぁ…!」 額に青筋を浮かべる(笑)
「とにかく今日はもう休め!明日、我らの里を目指すぞ!」 とロトゥスがそう言い終えると
レーネはセレナスを撫でながら「もぉ、セレナスはしょうがない子だな〜」と微笑んでいる。

セレナス:「はわぁ〜い」

GM(ロトゥス):「我々の隠れ里までは大体10日程の距離がある。休めるうちに身体を休めておけ」 そう
ロトゥスは宣言する。という事で、ここからはいわゆる自由シーンですが、誰か何かしたいシーンとかあり
ますか?(笑)

リザベラ:とりあえず、ロトゥスとセレナスに何と呼べばいいか聞くシーンが欲しいです。セレナスは少年で
いいけど、ロトゥスは…。

イオス:儂の方はちょっと後々への伏線を張っておきたいので、イオス一人で始まるシーンが欲しい。途
中登場は自由。リザベラのシーンの後で構わんよ。

GM:了解。ではリザベラのシーンから行きましょうか〜。
とりあえず、休んでいるリザベラの所へロトゥスがやって来て声をかける。
「シュヴァルストの剣。名はなんと呼べばいい?」

リザベラ:「ウォーレムの戦士、私はお前の名を知らない。人の名を聞くときは先に名乗るべきだろう?」

GM(ロトゥス):「…ロトゥス=ラナだ。呼び捨てで構わない」とぶっきらぼうに。

イオス:名乗ってるよロトゥス…。キャラ絵が出たときに。

リザベラ:「ではロトゥスと呼ばせて貰う。構わないか?」あ、気付かなかった。

GM(ロトゥス):「構わん。そう言っている」

リザベラ:「私はリザベラ=ヴェストーネ。好きに呼べ」

GM(ロトゥス):「そうか。ではリザベラと呼ばせてもらう」そう言って君の隣り立ち
「…昼間の戦いは見事だったな。さすがはあのシュヴァルストの剣だ」

リザベラ:「それが何か?」 気付かれないように手を剣の柄に。

GM(ロトゥス):「オレの見たところ、現在この中で最も戦力があるのが、貴様だ。
その貴様から見て…セレナスはどうだ?」

リザベラ:「海鳴の腕はいい。だが、白兵の素質は無い。お前もそれくらい分かっているだろう?」

GM(ロトゥス):「そうだな。だから、お前に一つ頼みがある」と真剣な表情で君を見る。

リザベラ:「断る」

GM(ロトゥス):「…聞く前に断わるとは随分だな」

リザベラ:「いや、正確には受けられない」

GM(ロトゥス):「なぜ、受けられない?」

リザベラ:「私はシュバルスト様の剣だ。主の命によって動く。…噂程度は聞いているだろう?」

GM(ロトゥス):「ああ。だが、だからと言って他人の願いも無下に断わるのか?
貴様は剣だが人形ではないだろう。少しは自分の意志をもったらどうだ」

リザベラ:「剣は意思を持たない。剣は主によって振るわれる。…14年前からかくあるべしと、努めてき
た」

GM(ロトゥス):「…オレの頼みとはあいつを鍛えて欲しいと言う事だ。あいつには素質がある、そしてそ
れはまだ伸びる。お前ならばそれを伸ばすことが出来るだろう」

リザベラ:「護衛対象を守る術が増えるのは悪くない提案だ」

GM(ロトゥス):「…ほお」 彼は少し笑みを浮かべる。

リザベラ:「だが、あまり期待して貰っても困る。白兵の素質より、今ある力を伸ばすのが先決だと思う
が」

GM(ロトゥス):「では、やり方はお前に一任する。好きにあいつをいたぶってくれ」
という感じで話しがまとまり、君とロトゥスの二人はレーネに抱きついているセレナスの元へまで近づいて
いく、そして「おい、屑。起きろ」げしッ!!

セレナス:それを予測……してません(笑)
「痛いなさっきからっ!誰のせいで何年ぶりに会えたと思ってるんだ!プンプン!」

GM(ロトゥス):「そんなの知るか、いいから神器をかまえろ。屑」

リザベラ:「少年。悪く思うな?」 剣を抜こうか。

セレナス:「…おねーさんは別にいいけど、おっさんに借りを返してもいいってことなのかなー?」

リザベラ:「ロトゥス。先に言ってなかったのか?」

GM(ロトゥス):「面倒だったからな。いいか屑、よく聞け。
お前はただの屑でこの中で最低の屑の上、最弱の屑だ。」とハッキリそんな暴言まがいな事を(笑)

リザベラ:「早い話が弱い、ということだ」

GM(ロトゥス):「そのお前をこのリザベラが叩きなおしてくれる、だからしっかりといたぶられろ。
…その後でなら、このオレに借りを返してもいいぞ」

セレナス:「むむ……はっきり言うなあ〜……」

GM(ロトゥス):「とにかく、今後はこのリザベラと剣を交えて実戦経験を積め」と命令口調。

リザベラ:「少年。認めろ。お前にその斧は過ぎた代物だ」 基本命中13て、振ってもあたらねぇよ。(セレ
ナスの戦闘データを参照)

セレナス:本当だ、命中13だ(笑)

GM(レーネ):「ん〜そうね、確かに剣の腕を磨くのも悪くはないかもよ。セレナス」と君の姉も(笑)

セレナス:「うーん、姉さんが言うなら……」ふにゃ〜。

リザベラ:じゃあ攻撃していい?ここは演出戦闘でいいですよね?

白い旅人:ええ、もちろん(笑)

リザベラ:じゃあフルコンボでいこう。<真空斬>+<周破斬>+<一閃>♪
衝撃波がセレナスを襲うよ。リザベラ自身はセレナスの背後5mくらいに移動。

セレナス:「てりゃー!!」真正面から受け止め――吹っ飛びます。

リザベラ:吹っ飛んだ?! しかも自分から!

GM:ズバズバズバンッ!!と無数の衝撃破の渦に巻き込まれながらがセレナスを吹き飛ぶ(笑)
しかしセレナスも致命傷となるダメージは瞬時に防御をする事により防いでいる。その光景を一部始終眺
めなら「…前なら死んでいたが、それなりの成長はあるか。そう言えば貴様ら、自己紹介はしていたの
か?」君達二人へロトゥスが声を掛ける。

リザベラ:「私の名はお前に必要か?」とセレナスに聞こうか。

セレナス:「うん、まあ一緒にやっていくんでっしょー?」

リザベラ:「リザベラ=ヴェストーネ。シュバルストの剣とも、呼ばれている。好きに呼ぶがいい」
さらに一閃しかけながら言おうか。

セレナス:「じゃあリザベラお姉さんでいいね〜♪」
今度は幾分“受身”がマシになりつつ答えます。

リザベラ:「構わん」

GM(ロトゥス):「お前はその屑の事は「少年」のままでいいのか?」

リザベラ:「別に問題あるまい」

セレナス:「僕はセレナス=リューネリオ、「セレナス」でも「リューネ」でも構わないけど、名前で呼んでほ
しいな!」 斧で斬りかかりつつ言います。

リザベラ:「そうか」 斧を左手のガントレットで弾いて言うよ。
「では……セレナと呼ぼうか」

セレナス:「改めて、よろしくねー」 弾かれたところを更に斧で、突きます。

リザベラ:「よろしく」

GM:ではそんな君達のやり取りを見つめるロトゥスへ、レーネが耳打ちをする。
「貴方が他人の成長に興味を持つなんて珍しいわね」
レーネの言葉にしばし無言であったロトゥスだが、やがて
「…ふんっ。あいつには強くなってもらわなければ困るからな」
そう静かに答える。

◆    ◆    ◆

GM:と言う事で、ちょっとシーンを変えてイオス君へ。

イオス:はーい。

GM:セレナスとリザベラとの訓練のやり取りから少し離れた場所で君は夜の闇に浮かぶ星空を見つめて
いた。

イオス:カランと抜き身の刀が地面に落ちる音がする。
「これがお前が言っていた『弱点』ということか…イクフォード…」
誰に聞かせるでもなく、ただその声は夜の闇に吸い込まれていく。

GM:あの日、あの瞬間まで、友であった者の名を呟く―――。

イオス:「己の弱さを思い知らされてばかりだな…俺は…」
刀を拾い、鞘にしまう。

GM:「…ここに居たのか。イオス」と後ろからロトゥスが現れる。感慨にふける君の背中を見つつもロトゥ
スは君に向けはっきりと声をかける。
「一つだけ、言っておくイオス。オレは貴様の事を心の底から軽蔑している」

イオス:「そうか」

GM(ロトゥス):「貴様のその呪い、己の意思で無かろうとも貴様が大勢の人間を殺した事実は変わらな
い。忘れるな、貴様の手はすでに血に塗れている。償えぬほどの罪を背負っている。
それでもなお、貴様は生きていくことができるのか」

イオス:ふっと息を吐き。
「この手が背負ったものが罪だけならば、どんなに楽だったろうか…。この手に塗られたものが血だけな
らば、どれほど安らかだったろうか…」

GM(ロトゥス):「………」

イオス:「俺が背負っているものは罪だけではない。今は俺を縛るいくつもの呪いが、俺を生かし続けて
いる」ロトゥスの横を通り過ぎながら言う。
「俺は心のどこかで願っているのかもしれんな。その呪いのどれか一つだけでもいい、それが…希望に変
わることを…」

GM(ロトゥス):「…フンッ、希望か。ならそうなる事をオレも望むとしよう」
そう呟き、ロトゥスもまたその場を去る。

歩きつつ、イオスは心の想いを口にする。

(俺はそれでも必ず生きろと言うであろう君の言葉を…聞きたいのだろうな…)

月を眺め、その光に彼女の姿を重ねる。生きているかもわからない、ある一人の―――

◆GMシーン 〜少女の選択〜
テラスト王国・首都セルドル――。
先日の魔族襲来と大逆人・イオスによって王城の消滅と何百・何千という人達が殺され街の雰囲気は荒
み、人々の心は荒れていた。
そんな街の中央広場にて――、一人の少女が磔とされていた。

GM(街人):「この悪魔の付添い人がッ!!あの悪魔はどこにやったッ!!」
街の人や少女を囲む兵士達は口々にそう罵り、少女へ石を投げつける。
少女――セクエンツィアはそれを無言のまま、全てを受け入れている。

セレナス:Σ 

イオス:ぎゃー!

リザベラ:生きてた。

GM(イルド):「さて、小娘」

リザベラ:やっぱ殺しておくべきだったか。この男。

セレナス:イルド―――!!おまええええぇぇ!!!

GM:セクエンツィアの前にいた副騎士団長イルドは剣を構え、セクエンツィアの頬にそれをぺちぺちと当
てる。

イオス:この国もうちょっと綺麗に破壊しとくんだった。

GM:「さっさと言ってもらおうかぁ〜?貴様のご主人様はいま、どこだ〜?あぁん〜」
イルドの答えにセクエンツィアは視線を逸らす事なく真っ直ぐ見つめハッキリと答える。
「知りません。たとえ、知っていても私は絶対に言いません」

「…ッ…こ、こ、こ、こ…!」

そのセクエンツィアの答えが癇に障ったのかイルドは怒りを隠す事無く顕にし
持っていた剣を高く振り上げる。

「この小娘があああああぁぁッ!!!」

そう叫び、イルドの剣が振り下ろされる――!

瞬間、その場に血が吹き出した。

GM:血の主は――イルド。彼は不思議そうに自分に空いた風穴を見る。
「あ……れ?」 “どさっ…”

リザベラ:あ、死んだ。

セレナス:ショタ子―――?!!

GM:叫びを上げ逃げ惑う街人達の前に現れたのは――イクフォード。
彼は磔にされてボロボロな状態になっているセクエンツィアの姿を見て、珍しく不機嫌そうな表情をする。
「よお、セクエンツィアちゃん。ひどい目にあわされてるな〜」

「…イクフォード…さん。」
セクエンツィアは傷ついた顔を上げ、目の前に現れた彼の名を呟く。

「…どうして…助け……」

そう問いの続きを問おうとした時、いつからそこにいたのかセクエンツィアの隣にいた少年が先に答え
た。

「別に助けたわけじゃないよ。君にはこれから起きるショーの『賞品』になってもらおうと思ってね」

少年、ペレリウスがそう宣言した。

「…まっ。そう言うわけでさ。悪く思わないでくれよ〜」

いつもの軽口で、しかしどこか納得していないような雰囲気を纏わせイクフォードがそう言う。

セレナス:ペレ子めええぇぇー!!(ビクンビクン)

GM(セクエンツィア):「………私に拒否権は…無いんですね…」
己の置かれた状況を把握し、確認するようにそう聞く。

リザベラ:ペレ子が考えそうなことだなぁ。

GM(ペレリウス):「無いよ。さて、それでは早速ショーの準備をしようか」

「イオス=ヴァルムオンド――君へ贈る最高のショーの、ね」

凄惨な笑みを浮かべ、ペレリウスとイクフォードはセクエンツィアを連れ姿を消した――。

イオス:終わったなこの国。


 
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